子育てカウンセラー・作家:山本勝美ブログ「子育ておしゃべりコーナー」

子育て・心理カウンセラー山本勝美のブログ。子育て・介護・障害者などの悩み相談も。

「育児ストレス」のなぜ?どうする?

2008年07月29日 | Weblog
このブログの最初で
読売新聞掲載の「育児ストレス」について
触れましたが、
そこでお話ししたように、
しつけを急ぎ過ぎて、
親のストレスにつながる場合が
よくあります。

たとえばトイレ・トレを
早くから行って、
早く完成させようと頑張る気持ちは、
親ならみんな
経験していると思います。


でもトイレ・トレは
早く行えば効果が早く上がる
というものではありません。

1歳半頃では
どんなに工夫しても
無駄に近いと思います。

個人差はありますが、
2歳半頃からならば、
わりと早くトレーニングの効果が
出やすいようです。


早くから努力しても
長くかかるが、
ある程度月日が経ってから行うと
わりと短期間で成立するのです。



しつけのなかには
トイレ・トレのように
成立する時期が
ある程度はっきりしている
ものがあるのです。


その子にとって、
あるしつけが成立可能な
状態のことを
「成熟度」とか
「準備状態(レディネス)」とか
呼んでいます。

ただ、これは理論的な考えであって
では具体的にいつのことかは、
実際に行ってみる以外に
知る方法はありませんが・・・



さて「しつけ」あるいは
生活習慣形成について
大切なポイントが3つあります。


  <しつけの3原則>

1)親子の関係が良いこと。
  関係がよいと
  子どもは素直に聞いてくれます

2)本人がそのしつけをやろうという意欲を
  持てるように工夫する。
  遊びやゲームみたいな感覚で
  できるだけ楽しい雰囲気で。

3)子どもが準備状態にまで
  達している場合に成立する。
 (トイレの大体の時期については
  上に記した通りです)

 

幼稚園・保育園に入る時期が
迫ってくると、
親の皆さんは
トイレ・トレに
焦りがちになります。

でも「トイレ・トレは
まだいいですよ」と
やさしく言ってくださる園が
子どもにやさしい園だと
言えるでしょう。


あと、しつけは無理すると
かえって裏目に出ます。
特に、トイレ・トレでも、
うんちの場合がそうです。

親が、早くと力んでいると、
子どもが「お”しつけ”るな!」と
反発して
肛門の筋肉が閉ざしてしまう
ことが多いのです。

うんちの場合、
もしどんなに工夫しても
駄目な場合には、
いったん引き上げるとか、
放っておくこともありでしょうね。



わが子は本来可愛いものなんですが、
でも日々の子育てに
いらいらは付きものです。

ただ子どもに当たって
ばかりいるからと言って、
自分は親として失格者だなどと
決して自分を責めないで下さいね。

そんな時は
30年前、同じようにいらいらしていた
ぼくを思い出して
自分だけじゃないんだと
思って下さい。


ぼくの場合、いらいらの場面を
もしも誰かに見られていたら、
すぐ噂が広がってしまって
もうカウンセラーなんか
やらせてもらえなかったでしょうね(笑)


「立派な子育てを」なんて力まないで、
少しぐらいいい加減で良いから、
できるだけ仲の良い親子であるようにと
心をつかって下さいね。


親子の仲が良く、
楽しい雰囲気で一緒にいられると、
その思い出は
お互いの心に一生残ります。


「三つ子の魂百まで」という諺には
実はそういう意味があるのです。

この諺は、残念ながら
早期教育論の育児書や
英才教育用具のPRに悪用され、
世の親のあせりをあおっています。



ではみなさん、

この暑い季節を無理しないで
すこやかに
お過ごし下さいね。


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