「性器いじり」(その1)ーー「くせ」の話(第7話)
○このテーマは、ほかの「くせ」と比べてひと味違っています。
○相談に見える方,特にお母さんには、
わが子のこうした問題を口にするのに
ちょっとしたとまどいが伺われます。
「こんな小さい子がもう性に目覚めてきたのか?」
といった恥じらいのようです。
もっとも、とまどいにも個人差があります。
「しかたがないわねえ,この子ったら」といった程度から、
「もうショックを受けました」
と驚きを隠せない方までさまざまです。
相談室のいすに座ったところでお話しをうかがうのですが、
その説明の仕方がどうも歯切れのよくない言い回しだったりして、
それをうかがった瞬間、だいたい察しがつきます。
○おそらくその日まで、叱ったり、
「やめたら良いものあげるから」
とかいろんな工夫をこらしながら、それでもぜんぜん決め手が見付からず、
思いあぐんだ挙げ句相談に見えたのでしょう。
○男の子の場合なら、子どもがおちんちんをよくいじっている、
それがだんだん頻繁になってきた、
更にはいじっているうちに大きく膨らんでくる、といった訴えですし、
○女の子の場合なら、おまたに手で触れる、机のかどにおなかを押しつけている、
あるいは座布団やたたみの上にうつぶせになって全身に力をいれて固くなっている、
また、暑い日には汗をかきながら続けているという毎日です。
それについて、こちらが
「おちんちんに触れているんですね?」とか
「おまたに触れているんですね?」
と尋ねるのに対して,
「はい」という返答が返ってくる場合だけでなく、
「ええっ、そうなんですか?」
意外だったという驚きの返答が聞かれる場合もあります。
この問題について相談に見えた場合の、”ひと味”違う面接風景は、
まあだいたいこんなところでしょうか。
○では、男の子女の子を通して言えることをここで少しまとめてみますと
1)だいたい3歳前後から本格化する行為です
2)その行為によって子どもなりに快感を感じていること,
子どもの性器でも、その点ではからだのほかの部所とは違って、
すでに一定の鋭敏な感覚が生じる器官です
3)でも同時に大人の性感とは違います。快感の高揚には限度がありますし、
まだ性的な欲求は発達していません。
この点で大人の”オナニー”とは質的に、そして強度において差異があります。
ですから、子どものこの行為を”オナニー”という用語で呼ぶことは
受け止め方,理解の仕方にずれを生じるもとになり,不適切です
4)この行為は多くの子が行っている。
そして男の子の場合には、程度の違いはあれ、ほとんどの子には
おちんちんに好奇心、興味を持っていじくる時期があります。
これは男子の場合は、女の子と比べて、性器は突起している点で、目につく、さわりやすい、
などの物理的な条件がまさっていますから。
5)これまでの臨床経験からすると、何らかのストレス、鬱積があることで、
このくせにこだわる傾向が強くなる場合が多いようです。
言い換えれば、これらのストレスや鬱積が解消する生活条件や環境が整うと,
消える場合が見られるのです。
(この点については後に具体的な相談例を挙げてご説明します。)
6)そして,最後に強調しておきたいことは,
性器いじりもまた、”くせ””習癖”の一つです。
ですから、これまでにも明らかにしてきたように,
「くせ」は、やめさせようと思って,叱る、説得するなどの方法でしつけようとする程、
かえって余計にこだわります。
”ごほうび”も先ず無駄だと思われます。
○このテーマは、ほかの「くせ」と比べてひと味違っています。
○相談に見える方,特にお母さんには、
わが子のこうした問題を口にするのに
ちょっとしたとまどいが伺われます。
「こんな小さい子がもう性に目覚めてきたのか?」
といった恥じらいのようです。
もっとも、とまどいにも個人差があります。
「しかたがないわねえ,この子ったら」といった程度から、
「もうショックを受けました」
と驚きを隠せない方までさまざまです。
相談室のいすに座ったところでお話しをうかがうのですが、
その説明の仕方がどうも歯切れのよくない言い回しだったりして、
それをうかがった瞬間、だいたい察しがつきます。
○おそらくその日まで、叱ったり、
「やめたら良いものあげるから」
とかいろんな工夫をこらしながら、それでもぜんぜん決め手が見付からず、
思いあぐんだ挙げ句相談に見えたのでしょう。
○男の子の場合なら、子どもがおちんちんをよくいじっている、
それがだんだん頻繁になってきた、
更にはいじっているうちに大きく膨らんでくる、といった訴えですし、
○女の子の場合なら、おまたに手で触れる、机のかどにおなかを押しつけている、
あるいは座布団やたたみの上にうつぶせになって全身に力をいれて固くなっている、
また、暑い日には汗をかきながら続けているという毎日です。
それについて、こちらが
「おちんちんに触れているんですね?」とか
「おまたに触れているんですね?」
と尋ねるのに対して,
「はい」という返答が返ってくる場合だけでなく、
「ええっ、そうなんですか?」
意外だったという驚きの返答が聞かれる場合もあります。
この問題について相談に見えた場合の、”ひと味”違う面接風景は、
まあだいたいこんなところでしょうか。
○では、男の子女の子を通して言えることをここで少しまとめてみますと
1)だいたい3歳前後から本格化する行為です
2)その行為によって子どもなりに快感を感じていること,
子どもの性器でも、その点ではからだのほかの部所とは違って、
すでに一定の鋭敏な感覚が生じる器官です
3)でも同時に大人の性感とは違います。快感の高揚には限度がありますし、
まだ性的な欲求は発達していません。
この点で大人の”オナニー”とは質的に、そして強度において差異があります。
ですから、子どものこの行為を”オナニー”という用語で呼ぶことは
受け止め方,理解の仕方にずれを生じるもとになり,不適切です
4)この行為は多くの子が行っている。
そして男の子の場合には、程度の違いはあれ、ほとんどの子には
おちんちんに好奇心、興味を持っていじくる時期があります。
これは男子の場合は、女の子と比べて、性器は突起している点で、目につく、さわりやすい、
などの物理的な条件がまさっていますから。
5)これまでの臨床経験からすると、何らかのストレス、鬱積があることで、
このくせにこだわる傾向が強くなる場合が多いようです。
言い換えれば、これらのストレスや鬱積が解消する生活条件や環境が整うと,
消える場合が見られるのです。
(この点については後に具体的な相談例を挙げてご説明します。)
6)そして,最後に強調しておきたいことは,
性器いじりもまた、”くせ””習癖”の一つです。
ですから、これまでにも明らかにしてきたように,
「くせ」は、やめさせようと思って,叱る、説得するなどの方法でしつけようとする程、
かえって余計にこだわります。
”ごほうび”も先ず無駄だと思われます。