山本 宰司 blog 【今日はここまで】 やまもとただし

40歳、経営者。SBI大学院大学生
仕事や社会を通じて見つけたこと、クリアになった考え方、人との出会い、を記しています

◆「夢をあきらめるな」ってどういうことだろう

2008年06月16日 | 学んだこと
理想と現実とが食い違ったままだと、精神的には「死んでいる」状態が続くので、とても苦しい。
というわけで、苦しい状態から抜け出すためには、理想と現実を出来る限り近づけないといけない。
さて、理想、夢、やりたいこと、本来の自分、目標、いろんな言い方があるけど、ここでは「あるべき姿」と書き表すことにしておく。

SBI大学院大学には「問題解決力」という講座がある。
「問題とは何か」に対する正しい理解をし、原因分析、課題の設定を行う、というのがこの授業である。ここでよく使われる言葉を書き出してみる。
「あるべき姿」・・・自分の目標や、「本当ならこうなっていたはずなのに」と願っているもの
「現状」・・・客観的にみた自分の状況
「問題」・・・「あるべき姿」と「現状」との差
「課題」・・・「問題」を解決するために達成しなければならないタスク
人生だけではなく、ビジネスや商取引、研究開発、なんでもこの形にあてはめて考えることができる。    

例えばこうなる。
「あるべき姿」・・・プロ野球選手
「現状」・・・運度は苦手、特にスポーツもやってない
「問題」・・・基礎体力が足りない、野球に関する技術が無い、ドラフトでピックアップされるくらいの実績が無い
「課題」・・・素振り1000回、ランニング10km、元プロの専属コーチを雇う、名門校への入学、、、etc

さて、ここで最も重要なのは「課題」だ。
なぜか。「課題」の積み重ねが、あるべき姿に近づく唯一の手法だからだ。注意点は、
・「自分自身」が実施できること
・具体的であること、数値と期日が入っていることが望ましい
だ。「可視化」できなければ、「課題」になんて何の意味もない。また他の何かも頼ってもだめだ。「スワローズが僕の力を必要とする位に弱体化する」なんていう課題を設定したって何の解決にもならない。

そして、「課題」の設定をすると、ここで多くの人は壁にぶつかってしまう。類型はこんなかんじ。
1.課題が思いつかない
2.課題がたいへんすぎて、やる気がおきない
なぜこんなことになってしまうのか。それは、自分の現実(現状)に比べてあまりにも大きな理想(あるべき姿)を設定してしまったからだ。
このときの対策は3つ
1.理想を下げる
2.自分の現実(自分の力量)を一気に上げる
3.気がつかなかったフリをする、もしくは他人のせいにする

3は一番やってはいけないことなんだろうけど、ついついやってしまいがちだ。もしかしたら自分が自分自身の力を過小評価しているのかもしれないし、「スワローズが僕の力を必要とする位に弱体化する」かもしれないし。
しかし、これによって訪れるのは緩やかな死だ。理想と現実の乖離に押しつぶされて「精神的な死」の中で生きなくてはならない。

では、選択のオプションは1か2。
もちろん2はすばらしい。でもなかなかに難しい。だから、人は3を選ぶ。
3のことを「夢をあきらめたんだね」って言う人がいる。
そうではない。夢にたどり着くための通過点がイメージしにくいから、通過点を設定しただけだ。もちろん、その設定した通過点が本来持っていた夢とずれてしまうことだってあるだろう。
プロのピアニストになることを目標に、一所懸命練習をしていたら、自分に作曲の才能があることに気がつき、楽曲を作る方向に進んだ人もいる。「音楽の構成を正しく理解する」という課題を設定し、ピアノをうまくなろうと心がけたからこうなったのだ。
そして「理想」の到達の先に新たな「理想」が生まれればそれでいいんじゃないかな。

でも、世の中にはどうしても「気がつかなかったフリをする、もしくは他人のせいにする」という行動から抜け出せない場合がある。
これは次のテーマで。


今日はここまで。

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