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DNA治療はシャブ中への朗報か

2007年05月04日 | 時事
 以前,ZDNetのコラムにも書いた話だが,禁断症状のシャブ中というのを間近で見た事がある。いや別にわざわざそういう人を見物に行ったわけではなくてバイトをしていた雀荘の客。その日は来た時から落ち着きがなく,マスターには「シャブが切れかけているみたいだから気をつけろ」と言われていた。

 そんときのマスターの受け売りだが,後学のために「クスリが切れかけたシャブ中の見分け方」を以下に列挙。
(1)視線を一箇所に集中しておけない。
(2)やたらおしぼりなどで顔や手をぬぐう。
(3)唇が乾くのでのべつ嘗めている。

 もちろんシャブ中でもないのに上のような動作をするクセのある人もいるだろうが,まぁ場所や状況を勘案すればかなりの確率で見分けられるはずだ。つうか,見かけたら遠ざかりましょう,危ないから。

 最近あの「覚せい剤やめますか,それとも人間やめますか」という有名なフレーズを聞かなくなったような気がするが,実際そうなったヒトを観るともうあれは確かに人間ぢゃないよ。ヒトという獣。口から出る言葉は「てめてめばば,ばばばかにいい,いいいいしししゃがってここ,こここここの」てな具合でほとんど意味不明だし手に持ったコーラの瓶を自分の額にたたきつけて流血してるし……。4半世紀を経たいまでも思い出すと足が竦む。

 そこでこのニュース。

覚せい剤依存に遺伝子 名城大など発見(朝日新聞) - goo ニュース

 これはなにかな,シャブ中だけに効くのかね。同じ構造のアルコール中毒,ニコチン中毒などもろもろの薬物中毒にも効果があるのかしら。

 いや,もちろん「結果がそのまま人間に当てはまるかどうかは分からない」つうのは分かっているけど,もしこのGDNF遺伝子というのが一般的に「誘惑」に強いということになれば,将来的には競馬やパチンコなどのギャンブル依存症とか,女(男)をとっかえひっかえしないといられないような浮気性,カラダ壊しても仕事をしないといられないワーカーホリックの人にも効くのかも知れないわけで。

 ……と一瞬,明るげな未来をかいま見てから気がついた。人間はマウスと違うからさ,できる限りシャブ中であることは隠すし(それはまぁ捕まるからかも知れないけど),ギャンブルの痛手も小さく申告する。浮気性だったなんて「されてみる」まで気がつかなかったりするもんだし,ワーカーホリックに至っては倒れるまでは称賛されてたりするんだよな。

 いっそ,そういう「嘘つくDNA」を見つけて……つうのはまたもヒトツの,人間ぢゃなくなる道ですしね。
 


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