2021/12/24付けの読売新聞にて”「金山は強制労働の被害現場」韓国が世界遺産候補選定に反発”との記事が出ている。朝鮮半島出身者の強制労働の件はさておき、もう”世界遺産”に労力をかける必要はないのではないか?
今や世界中、”世界遺産”だらけである。”世界遺産”に指定されたからと言って、観光や環境保全等に大きなメリットはもうなくなっている。富士山が世界遺産に登録されてからそのエリアでの環境保全に進歩はなかった。今はコロナ禍で観光に関しては評価しがたいが、”世界遺産”になったからと言って富士山の観光的価値の増減があったとは思えない。観光パンフレットに”世界遺産”との印刷が追加されたのみに見える。
かって”佐渡金山はこの世の地獄”と言われ、江戸時代では江戸の無宿人を狩り集めて強制的に労働させていたようだ。江戸時代では佐渡金山で二年か三年働けば、褐色の血反吐をはいて死ぬと言われていたところだからそんなに誇れるところとも思えない。そんな佐渡金山をインフレしてしまった”世界遺産”認定に労力をかける必要はもはやない。
ユネスコは「持続可能な開発、平和の文化、人権の順守、貧困の削減を目指す。」そうだが、もうインフレして価値の減じてしまった”世界遺産”の新規認定より撤退してその分の費用を節減するか、本来の「持続可能な開発、平和の文化、人権の順守、貧困の削減を目指す。」ことへ注力すべき時期だ。