2010-09-04 14:56:29 | 日記
「治安回復」に向けて
では最後に、今後はどういう方向で進むか。
今後の「治安回復」に向けての展開予想というのは、2004年6月の警察政策学会で元警察庁長官の山田英男氏が報告した内容で、彼が今後こういうふうに進めるべきだと報告した内容です。実際にはこういう方向で一部すでに進んでいるし、進んでいくものと思われます。
この中で今後の検討課題として考えなければいけないのは、いま盛んな「生活安全条例」や「安全・安心まちづくり」で問題になっているのは「犯罪機会論」という考え方、犯罪を起こしやすい状況を作ると犯罪を犯すから、犯罪を起こしにくい状況を作るべきだという議論ですね。これは首都大学東京の前田雅英氏とか、立正大学の小宮信夫氏といった人たちが一生懸命に主張しているんですけれども。しかしこの「犯罪機会論」というのは、犯罪のそもそもの原因を隠蔽するし、そして犯罪原因を本人の意識問題にすり替える可能性がある。
実際になぜいま犯罪が増えているかですけれども、これはいつの時代でもどの国でも、経済が悪化すると犯罪が増えている。実際に日本で増えているいまの犯罪は、8割以上は財産犯なんですね。物盗りが中心です。それはバブルがはじけて、いまの構造不況の中で、失業者が増えて失業率が5%を超えたり、ホームレスが2万人を超えたり、自殺者が3万人を超えるといった状況の中で犯罪が増えている。新自由主義改革によって犯罪が増えている。「犯罪機会論」はこの根底にある、犯罪を増やしている新自由主義改革を変えようという発想はないわけです。
こういう中で一方で、実は治安は悪化していないんだという議論があります。これに対してどう見るべきかですけれども、私は一橋大学の渡辺治氏と同様に、犯罪は増えているという立場に立ちます。確かにいまの警察・政府発表は犯罪認知件数であって、犯罪認知件数は警察が犯罪と認知した数です。なぜ犯罪認知件数が増えているかというと、いろんな要因があって、従来警察は軽微な犯罪、窃盗等にきちんと対応しなかった。でもこれは桶川のストーカー事件以降、軽微な犯罪についてもきちんと対応しろと方針が変わったので、従来無視してきた犯罪に対してきちんと対応するようになった。
あるいは国民の意識が変わって、そういう物盗りとか痴漢とかを我慢していた国民が、きちんとそういうものに対して声を上げたりとか、被害に遭ったことを届けたりする対応に変わってきた。そうすれば当然、犯罪認知件数が増える。さらに先ほど紹介したストーカー防止法とかDV防止法という、従来犯罪とはしていなかったものを新たに犯罪に加えることによって、当然それは犯罪認知件数を増やすことになります。
治安は悪化していないと論じる人たちは、認知件数と犯罪の実数がほとんど変わらない殺人については、十数年全然変わっていないから、そこでそれ以外の犯罪についても実は増えていないんだという批判の仕方をしますけれども、そうではなくて、いまの8割の犯罪は財産犯であるように、景気の悪化、新自由主義改革の結果によって財産犯が増えていると見るべきだと思います。
だからこそ警察が「安全・安心まちづくり」を進めている。それは、これからの新自由主義社会は、一部の「勝ち組」と大多数の「負け組」を生み出す社会であって、いつ、誰が解雇・リストラされたりホームレスになるか分からない。実は私たち自身が「犯罪者予備軍」として見なされているし、さらに教育分野に競争原理を導入することによって、大量の落ちこぼれを生んでしまう。そういう少年たちが非行に走る。そこで子供たちに対しても、すべての子供たちをひとまず「犯罪者予備軍」と見なした上で、子供たちに対して規範意識を植え付けようとしている。一部の犯罪者とか「不審者」対策で進めているのではない。いつ、誰が、犯罪者になるかも知れない、だからこそ私たちが「犯罪者予備軍」と見なされて、あちこちにカメラを付けたりとか、防犯活動をしているわけであって、そういう側面を見ていく必要があると思います。
私たちが気をつけなければいけないのは、一方でこういう動きを歓迎する動きが市民の中であることです。不安感が高まる中で、こういう取り組みをもっとしてほしいとか、自らかかわろうとしている。冷静に考えてほしいのは、安易に警察の下請け機関的なことをやっていいのかということです。
日本の場合にはとくに近代立憲主義をきちんと経験していない。市民革命をやっていませんし、公権力に対する猜疑心が非常に薄い。近代立憲主義が定着したというか、市民革命を経験している国では、公権力は必要だけれども、公権力は暴走するから憲法を作って、そして国民が権力を監視することを考えたんですけれども、日本ではそういう経験を充分していない。そういう中で安易に警察主導のもとで市民が警察官の協力をするとか、警察的な活動をするということは、先ほどの行政警察の拡大がそうですけれども、ますますその警察権限を拡大して、国民の言論の自由を自ら放棄することになりかねない。そういうことに関しては、やはり慎重でなければいけないというふうに思います。
まだまだ「生活安全条例」というものの危険性が知られていない。私は2002年以降がんばって、できる限りのことは書いたり話したりしてきましたが、まだまだ知られていません。すでに自治体の半数以上で条例ができています。法律とか条約の問題はマスコミが報道しますから皆さん関心を持つと思いますけど、条例の問題というのは全国紙がほとんど取り上げないし、皆さんもあまり地域のことには関心がないようで、その中でこういうのがすんなりとできている。今後お願いしたいのは、こういう条例ができて地域でも取り組みをしているところについては、行き過ぎがないように監視をしてほしい。そしてまだ、もし条例ができておらず、この条例ができるということであれば、それに対する一定の取り組みをしてほしいと思います。
この条例にきちんと反対してくれるのは社民党と共産党と生活者ネットですね。地域だと民主党の議員でも反対する人もいます。ですからそういうところに積極的に働きかけをして、取り組みをしてほしいと思います。一方で推進派は自民党と公明党です。皆さんも地域で、いろんな人たちと一緒に、この問題に取り組んでいただきたいと思います。
210107 16:23
[ 記事 END ]
[ FORM ]
己がよく視聴します、主な地上波TV放送局 & BSデジタル放送局様
NHK Eテレ 日本テレビ テレビ朝日 TBSテレビ テレビ東京 フジテレビ ..左記、良い番組の提供、ありがとうございます。
BS1 BSプレミアム BS日テレ BS朝日 BS-TBS BSテレ東 BSフジ BS11 BS12 同上であります。
関東圏、放送局様 地上波 1/2 関東圏、放送局様 地上波 2/2 BSデジタル放送局様 代表一覧
――――――――――――――
https://blog.goo.ne.jp/whitsunday〔ARCV〕
https://blog.goo.ne.jp/whitsunday_third〔ARCV〕
https://blog.goo.ne.jp/mission_s〔ARCV〕
https://blog.goo.ne.jp/mission_y〔ARCV〕
https://blog.goo.ne.jp/mission_x〔ARCV〕
――――――――――――――
http://blog.goo.ne.jp/mission_y/d/20160207
ハーフ、クォーター... 骨格、体型。 肌、髪、瞳の色、等々。
北方、南方系、海外、大陸との交わり。 時代が下るにつれ...
http://blog.goo.ne.jp/mission_y/d/20160824
http://blog.goo.ne.jp/mission_y/e/ 〔151226〕
http://blog.goo.ne.jp/mission_y/e/ 〔160826〕
( https://www.google.co.jp/search?q=鳥居 )
http://blog.goo.ne.jp/mission_y/e/ 〔160826〕
http://blog.goo.ne.jp/mission_y/e/ 〔160919〕
http://blog.goo.ne.jp/mission_y/e/ 〔160921〕
http://blog.goo.ne.jp/mission_y/e/ 〔160921〕
http://www.rosetta.jp/fu-un/041116.html
〈 " 禁足地、入るべからず " 〉
http://web.archive.org/web/20130410010329/http://youkey.hanagasumi.net/zatudan/zatudanpage/z-09.html
http://www.wa.commufa.jp/~anknak/kyoukun222.htm
https://blog.goo.ne.jp/whitsunday_third/e/〔090127〕
、依り代になる肉体たちを消滅、あるいは壊してシマッタ。
https://blog.goo.ne.jp/mission_w/e/〔121005〕
( https://ejje.weblio.jp/content/crisis )
〉
「 こういう人たちが精神病として扱われた場合は悲惨です。 大ゲサにいえば、キリストをはりつけにするような愚かな行為といえるかもしれません。 」
「 今の社会システムはこのような規格はずれの人を否定するメカニズムが働いているようです。 現在、世界を支配している精神は、このような高次の意識の目覚めを望んでいません。 」
キリストをはりつけにするような愚かな行為...
https://www.google.co.jp/search?q=磔
https://www.google.co.jp/search?q=Christ Crucifixion
https://blog.goo.ne.jp/mission_s/d/20110216
〉 ぐうぜんにも操作NO指がスベッテシマイ。 ..マタデスカ
...http://www.youtube.com/watch?v=sFXGrTng0gQ
https://blog.goo.ne.jp/mission_s/d/20110302
〉 Laputa でましたので プロモ
...http://video.ultra-zone.net/w/8Ma65PO4kiA [ 公開日 1984年3月11日 ]
..[ 大.海嘯 ] [ 風の谷のナウシカ#あらすじ ]
[ https://ja.wikipedia.org/wiki/東北地方太平洋沖地震 ]
https://www.google.co.jp/search?q=観音信仰 御利益
https://www.google.co.jp/search?q=観音 観る
https://www.google.co.jp/search?q=抜苦与楽 南無観世音菩薩
https://www.google.co.jp/search?q=心経奉讃文
――――――――――――――
https://www.google.co.jp/search?q=神社 ライブカメラ 〔 お寺も入っています 〕
地元 鎮守 〔..挿絵....(..postcard..)...〕
[ 菅原神社 拝殿 / 画 上田博昭 様 ] ( 筆者 若干 arrange )
[ 同. 鳥居 桜 / ペン画 上田博昭 様 ]
210114 01:21