数十年前の野球少年3人組は取り合えず夜行日帰りの大菩薩峠を
目指す事になった
新宿発の夜行列車で塩山駅へそこからバス利用で裂石(さけいし)まで
行き登山開始 大菩薩峠は標高1897m、大菩薩嶺は2057m
初心者でも楽しめる日本百名山である
野球少年3人組は富士山や八ケ岳などの山々が3時間も登れば
見渡せるという大迫力を難なく制覇しました(登山1回目)
とは言え現在では初心者女子にも日帰りで絶景が楽しめる優しい山と
いう事で人気があり過ぎらしい
なんでと問いかけたら大菩薩峠から尾根を歩きながら
富士山の絶景を見るコースがあるという なるほど
等圧線の地図で見ると富士山方向に向かっている稜線がある
大菩薩峠からの富士山の絶景スポットに味を占めた野球少年の
ピッチャーは黒岳(1988m)が聳え小金沢連峰を富士山を
見ながら尾根歩きが出来るんだよと自慢げに話す跡取り息子
しかしながらそのコースは大菩薩峠から下山が出来る湯ノ沢峠まで
大まかでも8時間はかかることが計算されたので当然無理、
無理と反対した。
寺の跡取り息子の頭にはおそらく八ケ岳の縦走が
計画されていたのだろう
彼の説得に協力することに成ってしまったという事は
将来的に八ケ岳縦走計画に賛同してしまったことになるのか
2回目の大菩薩峠は富士山を仰ぎながら小金沢連峰の
尾根歩きになった 季節は3月下旬、塩山からバスで裂石まで行き
そこから登り始めたが大菩薩峠へは難なく予定通りに通過、
いよいよ小金沢山方面へ石丸峠を過ぎると小金沢山へ(2014m)
上ると登山道に雪が残っている
山並みを更に進むと登山道の残雪が深くなり一面銀世界に変わってきた
野球少年3人組は冬山の装備はしていないので雪が深くなると
足元がびしょびしょに濡れてきた
尾根の途中にもかかわらず看板を見失い方角が分からなくなって
まだ先と思われる下山道がすぐに尾根を下る道を進んでしまい
このままだと川の沢に下りてしまうと思われたので分岐点まで
戻り、看板を捜し黒岳方面へと尾根を歩いた
この頃には富士山どころではなく早く下山をしたく
湯ノ沢方面を目指し びしょびしょの足を引きずりながら
歩くのみであった 黒岳を過ぎると海抜も低くなったので
雪は消えていたが野球少年3人組は疲れはて言葉は少なくなっていた
当然残雪があるとは思わず、何の装備もしていなかった若者3人組の
考えが未熟であったのだが寺の跡取り息子の計画装備の不具合が
思い起こされた。遭難はしなかったがその一歩手前になっていたことは
またもや八ケ岳縦走前に体験してしまったこと、山への過酷な条件不足、
不備がもたらした貴重な経験になった
数十年前の野球少年3人組の教訓
季節の代わり目の山の天気は両方の気候の変動に耐えられる装備が
必要だと思ったのが大菩薩峠から小金沢連峰への経験から教訓でした。