ウイスキーの刻 ~Whiskyのとき~

耳を澄ませば聴こえるウイスキーのメロディ。
『ウイスキーの刻』は、その真実を探し求めていきたいと思います。

路地裏探訪⑭

2019-01-20 19:19:19 | 日記
 こんばんは。Aokiです。

 『路地裏探訪』初のカフェです。

 (※本文中、敬称略にて失礼いたします。)

☆☆☆

『vivid life(ビビッドライフ)』

 店名にある「vivid(“はつらつとした”、“鮮やかな”)」よりも、“穏やかな”、“心静かに”の方がイメージに合う素敵なカフェです。

 ここでは、緩やかに刻が流れています。
 西日の河原の堤防で、そよ風に吹かれているようです。
 木のぬくもりと、温かな店主が醸し出す空気感が、大都会ではない・・・
 そうですね、北欧や、カナダ・アメリカの森の中、寂寥感あるアイルランドの自然を感じます。

 バーボン(Bourbon)のフォアローゼス(Four Roses)か、アイリッシュのレッドブレスト(Redbreast)が似合いそうなカフェでございます。

 雑誌やネット検索で訪れるよりも、散策中にひと休みするのが良い感じです。
 急ぐ必要はありません。
 “ひと休み”いたしましょう。

 ほど良い酸味と苦みがじわじわと染み込む、濃いめのアイスコーヒー。
 ライトテイストのアイスコーヒーもあるそうです。
 濃厚なチョコレートケーキとのマリアージュが秀逸です。

 何気なく記述しておりますが、長年にわたる店主の方の努力が、それを感じさせないほどに、自然に、美味しい珈琲とケーキに佇むのです。

 本当の努力は、かくあるものと、知ります。


 瞳を閉じて想像してみます。

 奥のボックス席で、現実世界の“ウイスキーの刻”。
 気負うことなく、ありふれたウイスキーを前に、その歴史散歩。
 それを知った上でのテイスティング。

 次に、店主オリジナルブレンドのアイスコーヒーに、うっすらとウイスキーをフロート。
 その上に綿菓子のようなホイップクリーム。
 いわゆるアイリッシュコーヒー。
 でも、ウイスキーはアイリッシュにこだわる必要はありません。

 体を温めるために生まれたアイリッシュコーヒーですが、アイスコーヒーとの相性も良いです。

 「繊細な香り同士がケンカしない?」

 ご心配なく。
 アイスコーヒーは立ち昇る香りではなく、喉元から鼻腔に抜ける内側の香り。
 ウイスキーは外からの香りと、内側の香りを時間差で愉しむもの。
 そして、内側では、ウイスキーとアイスコーヒーは、どちらかが溶け込むのではなく、どちらからともなく手を取り、軽やかにステップを踏むのです。

 「お酒が飲めない人は無理?」

 ご安心ください。
 常温のウイスキーの香りを直接鼻腔へ。
 アイスコーヒーは、口腔から鼻腔へ、
 入口は別でも、両者の出逢いは寛ぎへと誘ってくれます。

 香りは、脳を覚醒する働きと、心を休める働きがあります。
 珈琲も同様ですね。
 ちなみに私は、珈琲を飲むと睡魔に襲われます。
 カフェインの作用が、多くの方々とは逆方向になるようです。

 珈琲とウイスキーの邂逅。
 小さな街の、小さな寛ぎが、波紋のように静かに広がり・・・
 “vivid life”の片隅で、“穏やかな人生”の始まり。


 穏やかな“刻”を大切にされる方は、いずれ、ウイスキーとの出逢いもございましょう。


 誰かが告げます。
 「そろそろ、ひと休みしましょう」と。

 瞳をゆっくりと開きます。

 目の前にはムーミン谷の面々が・・・

 そんな童話の世界が、ここにはあるようです。


                     Z.Aoki
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