握りこぶしでファイト!

認知症の母との生活を中心に、日々のよしなし事を書きます。

でも、選挙には勝っているから、、

2021-08-04 12:13:31 | 日記
昨日は、母はデイサービス利用日で居なかったので、気になっていた映画「パンケーキを毒見する」を観に行った

現役政権のトップである“菅義偉総理大臣”を題材としたドキュメンタリー映画である。



映画は、取材を試みた人々からのNGの電話音声から始まった。

菅氏に近い自民党議員、マスコミ、評論家にとどまらず、ホテルやスイーツ店までも取材拒否。
  私の心の声(その1)→うっかり本音を言ってしまうと後が怖いから、黙っとこうなのか?

取材に応じた証言者の1人、「菅義偉の正体」を書いたジャーナリストの森功氏は
「庶民的で親しみ易い、気遣いの人」と言う。
もう1人、新聞記者としてかつて自民党を担当した鮫島浩氏も「秘書出身の気配りの人と評した。
  私の心の声(その2)→あら、良い人なの?そう言えば、携帯料金値下げとかも頑張っていたな。

続いて、国会審議を可視化する活動をしている上西法政大教授が登場し、国会審議の映像を見ながら
解説する。「学術会議任命拒否問題」での質疑応答である。

菅首相は、議員の質問にまともに答えず、官僚のメモを棒読みして不誠実な答弁を繰り返す。
教授は「こうした答弁を続けることで、国民の関心が失われることを狙っているのでは」と懸念。
  私の心の声(その3)→議論は不得手なのだろうけど、質問の意味も理解しようとしない。
             ひょっとして、理解できない?
             台本にないことは聞かないで欲しいと思っていない?


政治家として証言しているのは、自民党重鎮の一人である村上誠一郎議員と石破茂議員。
それに、立憲民主党の江田憲司議員。
村上氏は、学術会議の任命拒否問題に関連して「今までの総理には見識があったが、菅さんにはない」
と断言する。
また、石破議員は、現在の国会を「初めて見る言論空間、議論が噛み合っていない」と評する。
「現政権の力はあまりにも強くなり過ぎている」との認識は一致しているのだが、、。

では、どうしたら変わるかとの問いにー
「でも、選挙に勝っているから」と半ば諦めたように語る。
  私の心の声(その4)→そうなんよね、国会では多数派を占め、支持率も直ぐに回復してきたし、何故?

前出の鮫島氏は、安倍政権とそれを引き継いだ現政権を次のように指摘する。
「戦後、日本をリードしてきたエリート集団に対する『仕返し政権』」だと。

官邸では、それぞれの出身母体でトップに立ったことがないという共通点を持っている3人
内閣官房副長官兼内閣人事局長の杉田和博氏(警察官僚出身)、
内閣総理大臣補佐官の和泉洋人氏(官房長官の代理人)、
国家安全局長北村滋氏(警察官僚出身)を重用していることに、その本質が現れていると。

彼らは、“人事”という武器をにぎり、官僚たちを動かす。
  私の心の声(その5)→ トップに立てなかった人物が官僚組織を人事で牛耳る立場に。
              引き立ててくれた安倍、菅総理には忠誠を誓うだろう。
              パンケーキ懇談会への参加くらいで尻尾を振ると言う話より分かりやすい。

さらに、権力を握った政権がどのように圧力をかけたか、その例を2人の元官僚が証言する。
元文部科学事務次官の前川喜平氏は、「加計学園問題での国会証言をめぐって官邸から受けた様々な
圧力」を具体的に証言。
また、報道ステーションを降板させられた元経産省官僚の古賀茂明氏も。
彼は、最後の出番(生出演)で「I am not ABE」のフリップを掲げた。
  私の心の声(その6)→そう言えば、NHKの番組キャスターも降ろされたことが。
             他にもいろんな事例があるらしい。
             森友文書の改ざんも赤木さんという犠牲者が。
             権力持てば何でもあり?

ここで、権力の監視をすべきメディアとして「文春砲」とともに、注目されている「赤旗」が登場する。
「赤旗」は日本共産党の機関紙である。

使途を明らかにしない「官房機密費」をめぐって、赤旗記者が調査した結果をもとに共産党の小池晃議員が
菅首相を追及した。
自民党総裁選の期間中」になんと1日当たりにして300万円以上もの「官房機密費」が減少していたのだ。

国会での質疑で、機密費を総裁選で使ったのではと追及され、“機密費は非公開”との答弁を繰り返す。
  私の心の声(その7)→タイミングは別としても、アメリカは公文書の完全公開をしている。
             日本にも、公文書管理法、情報公開法があるが、運用がザル状態で
             権力がある側に都合良く運用されている。

この情報は“公開されている資料”から分かるものであるが、他のメディアはどこも記事にしていない。
赤旗日曜版の編集長は「視点の違い、購読料だけで成り立っているから出来る」と語る。
「パンケーキ懇談会」に見られるように、大手マスコミの甘さが露呈していると言っても良い。

さらに、評論家で近現代史が専門の辻田真佐憲氏は、第二次大戦中に新聞社が揃って「大本営発表」
陥ってしまった歴史を実例として提示する。
ジャーナリズムの批判機能が損なわれた結果の出来事は、ご存知のとおりである。

菅総理は「日本が率先して作り上げる」と威勢のいい言葉を、原稿を読みながら言っているが、
いまの我が国の現状は、G7の中で最下位のものばかり。
日本の衰退、そんな数値が示される。
メディアは政府発表情報ばかり垂れ流ししていては、戦前と同じになる恐れも。

画面には、アメリカのジャーナリストである、エドワード・マローの言葉とともに風刺のアニメが
映し出される。

「羊の国家は狼の政府を生む」
ー従順な国民は権力者の奴隷となり民主主義は破壊されるー



最後に、若者と政治を近づけようと活動する学生団体「ivote」のメンバーによる、
政治に関する若者の現状、意識について本音が紹介される。

若者達も選挙に行かないと何も変わらないことは誰もが分かっているのだが、、。
  私の心の声(その8)→取り敢えずは、皆んなで選挙に行くことが大事である。
             しかし、
             投票率が上がっても、今の選挙制度は政権側に有利になっていると、私は思っている。
             以前は、中選挙区制であったが、制度改革と称して、変えてしまった。
             「小選挙区制度」では、多様な意見は反映され難い。
             まず党内で公認されるには、異論は封じられる。執行部に逆らえない。
             良く言われる「死票」の問題も大きい。
             どうせ結果は分かっているから行かない、と思ってしまうのも不思議ではない。

以上、作品のパンフレットを参考に概要を紹介してみた。

上映館の「KBCシネマ」は福岡市の中心近くにあるミニシアターで、文化的、芸術的に優れた作品を扱っている。
地味な作品を上映しているためか、普段はそれほど混雑していないのだが、平日お昼前の時間帯にもかかわらず、
今日はロビーで行列が出来ていた。




福岡にはスクリーンが10以上の「シネコン」がいくつもあり、話題作が上演されている。
残念ながら、そこではこの作品は上映されていない。

多くの“若い人達”に是非見て欲しい作品。


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