八頭郡智頭町芦津707 「山菜料理 みたき園」 【1354】
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県東南部に位置する「智頭町」の、鳥取自動車道「智頭ランプ」を起点にICを下り、千代川に沿って「国道373号線」を県境方向に約8㌔進み、「山形郵便局」先の「郷原交差点」を左折する。
緑豊かな山道を道伝いに約10㌔進むと、右前方に「芦津簡易郵便局」が現われその角を入り、更に上流に約6㌔上った「小鳥のCafe Quince」の先に、「深山の集落」がのんびりと佇んでいました。
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まるでおやじの好きな「南北朝時代」の、山間に潜む隠れ集落の様な光景が目の前に広がっており、暫しその場所から、足を踏み出すことが出来ませんでした。
我に返り茅葺の門を潜り、緩やかな小路をくだり、正面に見える「案内処」と思しき棟へ向かいます。
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途中四方を見回すと、林中に点々と軒が並んでおり、今にも棟々から、荒くれ武者が出て来るような「気配」すら感じましたよ。
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その中でも威風堂々とした面構えの、この茅葺屋根が「母家」と言える存在であり、築140年とは言え、それ以上の風格が漂っています(他からの移築だそうです)
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土間へと進むと正面に見える、囲炉裏の煙により真っ黒に焦げた黒い梁の数々が、年月の経過を静かに語り掛けてくれました。
もはやこの空間は、時間を超越した「異次元」に存在しているような錯覚さえ覚えました。
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遠い昔、昼餉の支度に忙しい、お女中さんや小間使いの姿が其処にはあったのでしょうね。
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さて「今この時」に戻しましょうか。 案内処のお品書き。
「おもてなし料理」は桧、杉、竹の3コース用意され、それとは別にヤマメや田楽等単品でもオーダー出来ますが、コースによっては重複するものがあり、事前に確認を取った方が良いでしょう。
その中で今回選んだのは、リーズナブルなコチラ、、
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「竹 2,500円」
全てが山の幸で構成され、正に田舎のお祝い事の席で頂くような品々が並んでおり、何処かしら懐かしさを感じるのは、おやじだけでしょうか。
中央の鉢物にはシイタケ、高野豆腐、干しダイコンが盛られ、長皿には手作りコンニャク、ユズが、茶わん蒸しにはユリ根や葛切りに加えヨモギ餅と、またご飯はムカゴ飯で、素朴ながら愛情たっぷりの優しい味わいの数々に、心がホッコリ和みます。
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天ぷらにはモミジ、イタドリ、フキ、ヨモギ、甘藷と、季節の物や山菜が並び、独特の苦味や旨味が口中に広がります。
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名物の豆腐。
シンプルな味わいの奥に、大豆のコクと水の清らかさを感じます。
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おから。
一口頬張った時のその感動と言ったら、、、U・MA・I!
これ程ピュアで、大豆の旨味をダイレクトに感じる卯の花を、おやじは今まで食べたことがありません!
また中に入っている「とんぶり(ホウキ草の種)」の、プチプチとした食感が良いアクセントとなり、更にもう一段押し上げ「至高の逸品」に仕上がっています(帰り際売店で購入した程です)
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ナメコ汁と抹茶羊かん。
素朴さの中に光る旨味と甘味、もうこれ以上の贅沢はありませんね。
「おふくろの味」をとことん追求し、食材の選定も然ることながら出汁の引き方が秀逸で、その確かさが料理全体に一本芯を通しており、至高の逸品が楽しめました。
ご馳走様、また癒されに再び訪れます。 ありがとう。