京都府宇治市宇治蓮華116
「平等院の藤」 (古都探訪 110)

京都南郊の宇治の地は「源氏物語」の「宇治十帖」の舞台であり、平安時代初期から貴族の別荘が数多く営まれていた。 その一つであった藤原道長の別荘を、時の関白藤原頼通が、永承7年(1052年)寺院に改め創建したのが平等院の始まりとされる。
秋の平等院(古都探訪 ②)→http://orange.ap.teacup.com/applet/watch-dogs/msgsearch?0str=%82%A0&skey=%89F%8E%A1%8Es%89F%8E%A1%98@%89%D8116&inside=1&x=23&y=5

この時期観音堂袖に在る”藤棚”の藤が一斉に咲き誇り、訪れる人々の心を平安の遙かへと導いてくれる。

別名”砂ずりの藤”とも呼ばれ、長い花穂は約1㍍にも及ぶ。

樹齢も250年をゆうに越え、一時期樹勢の衰えも見られたが、懸命の手入れもあり近年戻りつつあるとのこと。

鳳凰堂をバックにしたこのアングルがベストショットといえ、多くのカメラマンがレンズを構える。

因みに藤は、藤原氏の家紋でもある。


時折そよぐ春風に揺れるさまは、経典に描かれた極楽浄土の世界とも重なり、実に優美。
photo by OLYMPUS OM-D EM-5Ⅱ