京都市左京区大原 「初夏の三千院」 (古都探訪 144)

かつては貴人や仏教修行者の隠棲の地として知られた大原の里は、京都市街地から北東の静かな山中にあり、喧騒から離れた”京都の隠れ里”とも称され親しまれている。
大原→https://orange.ap.teacup.com/applet/watch-dogs/20160407/archive

大原は「声明(しょうみょう)」と呼ばれる仏教音楽の発祥の地でもあり、そのなかで三千院は大原の里を望む高台に座し、代々皇子・皇族が住職を勤めてきた天台宗の門跡寺院として中核をなす名刹である。

境内に足を踏み入れると、杉木立や苔を巧みに取り入れた庭園が目前に広がり、その深緑に圧倒される。

木立の中には「聚碧園(しゅうへきえん)」、「宸殿」、「有清園」、「往生極楽院」が点在し、まるで小宇宙の中を漂っているような感覚を覚える。

往生極楽院を過ぎた苔生す庭のそこかしこには、お地蔵様の静かな顔が窺える。

この日雨中ではあったが時折陽が差し、木漏れ日が苔の表情を変幻自在にいろどり、幻想的。

洛中では盛りを過ぎた紫陽花も、此処ではまだ楽しめる。
春に山吹、初夏の紫陽花、秋の紅葉から冬の雪景色まで、春夏秋冬季節を問わず、様々な姿で魅了し、旅人の心をつかみ離さない。
photo by OLYMPUS OM-D EM-5Ⅱ