キャノングローバル戦略研究所の山下徳仁研究主幹の意見で、簡単に言えば次のとおり。
1 我々は麦食を減らし(小麦輸入が減る)、米をもっと食べよう
2 そのために米を増産し、恒常的に輸出しよう。
3 国内で食料の入手難がおこれば、米の輸出をへらしその分を我々が食べよう。
またこの案の前提として、これまた妥当な考えがあります。
1 食料生産自体が低迷することはない。例えば、小麦の大減産はない。
2 問題は輸送途絶で、この実現性は高い。台湾海峡を例として考えてみる。
私は上記の考えを支持する立場です。ただし、理論家の登場はここまで。
以後実務家の登場です。長らく商社マンとして過ごして者には、次の段階をどうするのか、いくつかの問題点が浮かびます。
1 輸出すると言っても買ってくれる国はあるか。また現在米貿易の主流はインデイカ米と思うが、ジャポニカ米がすぐに受け入れられるか
2 輸送途絶の可能性はどうか、台湾海峡の安全性(はやりの言葉で言えば、シーレーンの破壊)はどうか。
3 代金回収はできるか。輸出先の多くは外貨不足が考えられる。
上記問題点を日頃から研究して詰めておく必要があるのです。
私は貿易には3段階があると考えています。いわゆる「貿易実務3段階説」です。
1 成約(契約) 市場調査から契約まで
2 輸送(商品の受け渡し)
3 代金決済(代金の受け渡し)
これがすべてうまくいって、貿易取引は完結するのです。2や3の段階でうまくゆかねば完璧な貿易取引は成り立たないのです。個別企業は大きな打撃を受けることになるのです。
日曜午後の、暇老人の夢想でした。ただし米のような問題は、最近ちやほやされる、地方の酒屋の日本酒が外国に売れた、という次元の話とは大いに異なります。
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