原発ゼロ議論の危うさ

このところ原発をゼロにすべしとの議論が横行しており、いささか危うい議論ではないか、羹にこりてなますを吹くたぐいの議論ではという気がしないではありません。ゼロにしてその後どうするのか、代替案はあるのか。この辺の議論が欠落しています。

原発事故以前から、信念として原発ゼロを唱えていた人はともかく、事故後にわかにゼロを主張する人たちの議論を聴くと、もっと慎重に検討すべきではと思います。原発ゼロにすればどうなるでしょうか。
電力不足、電力価格高騰、発電用資源の手当の困難、ものつくりのコストアップ、貿易収支の悪化、企業の海外移転、国内雇用の喪失、失業者の増加、税収の減少、福祉厚生の劣化、などの悪循環が想定されます。

いずれにせよ時間をかけ、広い立場から慎重な議論が必要です。