家屋の構造――人間の豚小屋
さてこれよりそろそろ本題に入るとして、彼ら生活の真相を究め、正体を突き止めんとならば、先ず彼等を包容して居るホーム其の物が如何なる構造されて居るかから研究を始めねばならないが、単にそのホームが狭い穢い薄暗いだけでは所謂韓人学の初歩にあるものの口吻(こうふん)で何もならぬ、否コンな事は、早や誰しも先刻承知の事で別に珍しいことでも何でもないからこれからはやや組織的に其の構造を検査することにしよう---豚を知らんと欲せば先ず其の豚小屋をみざるべからざるが故に。
全体此の国の家屋は、多く藁葺き(稲藁)草葺(萱、雑草)等の平屋造りで瓦屋といっては僅かに京城、平壌其の他二三の都会のみで、それさえ大分藁葺や草葺が混同して居る位で地方にては官衙(かんが=役所)及び闕(けつ)といって皇祖の霊を祀れる所、並びに聖廟、神堂、寺院等を除く外、一般人民の住居は悉(ことごと)く左様である。外壁は例の小さき石を以て不規則に積み上げ、泥土もて矢鱈(やたら)に塗り立て、柱はまるで線香の様な押さば訳なく倒れそうな極脆弱の木材をゆがんだればゆがんだ形で用い床下には温突(オングル)といって一方の口より火を焚けば、其の火気が床下の穴を通じて他の一方より排泄する仕掛けとなり、従って其の火気で充分室内を温(ぬく)めることになって居る。夏の暑き日などは随分厄介千万のものであるが、さりとて冬の世の霜白く冴えたる時や、雪面白く降る晨(あした)など、ポカポカとして下より暖まる具合を言ったら其れは又格別なもので誠に何とも好い心持ちである。孰(いず)れ此のオングルの事については後章に於いてなお述べることとして、兎に角建物のお粗末なるは韓国の名物にて、普通常民(農工商)の家なら、大抵間口1間半から二三間位、奥行二間位にて、間口の三四間もあり奥行きの二三もあるのは、飛び切り上等の部類である。其れに屋根の低さと言ったら、直ぐ頭に閊(つか)える程で、人の丈よりズッと低いのも珍しくない。室数(まかず)は通例方一間から二間のもの二三室位にして一室きりなるも鮮(すくな)くない。そして室には三尺位の腰を二ツに折らねば這入れぬ様な出入り口を付け、其の外小さき窓口を申し訳の如く一つ二つ穿ち、覚束(おぼつか)なくも弱い光線と少量の空気とを通ぜしめている・・・・其の内部のホド暗さ・・・・シテ其の外囲には矢張り石と土とにて築き上げたる不細工なる牆(しょう)壁を廻らせるが其の柱痛く傾きて壁の頽(くず)れかかるなど其のみっともなさ加減何とも形容の出来ない程で、或人が世界家屋中南洋アメリカの土蛮やエキスモー人の家位を除いては韓国人の家が確かに世界第一等であると評したのも余り無理からぬ次第で先ずは人間の豚小屋とでも言う方が最も適当であろう。
さてこれよりそろそろ本題に入るとして、彼ら生活の真相を究め、正体を突き止めんとならば、先ず彼等を包容して居るホーム其の物が如何なる構造されて居るかから研究を始めねばならないが、単にそのホームが狭い穢い薄暗いだけでは所謂韓人学の初歩にあるものの口吻(こうふん)で何もならぬ、否コンな事は、早や誰しも先刻承知の事で別に珍しいことでも何でもないからこれからはやや組織的に其の構造を検査することにしよう---豚を知らんと欲せば先ず其の豚小屋をみざるべからざるが故に。
全体此の国の家屋は、多く藁葺き(稲藁)草葺(萱、雑草)等の平屋造りで瓦屋といっては僅かに京城、平壌其の他二三の都会のみで、それさえ大分藁葺や草葺が混同して居る位で地方にては官衙(かんが=役所)及び闕(けつ)といって皇祖の霊を祀れる所、並びに聖廟、神堂、寺院等を除く外、一般人民の住居は悉(ことごと)く左様である。外壁は例の小さき石を以て不規則に積み上げ、泥土もて矢鱈(やたら)に塗り立て、柱はまるで線香の様な押さば訳なく倒れそうな極脆弱の木材をゆがんだればゆがんだ形で用い床下には温突(オングル)といって一方の口より火を焚けば、其の火気が床下の穴を通じて他の一方より排泄する仕掛けとなり、従って其の火気で充分室内を温(ぬく)めることになって居る。夏の暑き日などは随分厄介千万のものであるが、さりとて冬の世の霜白く冴えたる時や、雪面白く降る晨(あした)など、ポカポカとして下より暖まる具合を言ったら其れは又格別なもので誠に何とも好い心持ちである。孰(いず)れ此のオングルの事については後章に於いてなお述べることとして、兎に角建物のお粗末なるは韓国の名物にて、普通常民(農工商)の家なら、大抵間口1間半から二三間位、奥行二間位にて、間口の三四間もあり奥行きの二三もあるのは、飛び切り上等の部類である。其れに屋根の低さと言ったら、直ぐ頭に閊(つか)える程で、人の丈よりズッと低いのも珍しくない。室数(まかず)は通例方一間から二間のもの二三室位にして一室きりなるも鮮(すくな)くない。そして室には三尺位の腰を二ツに折らねば這入れぬ様な出入り口を付け、其の外小さき窓口を申し訳の如く一つ二つ穿ち、覚束(おぼつか)なくも弱い光線と少量の空気とを通ぜしめている・・・・其の内部のホド暗さ・・・・シテ其の外囲には矢張り石と土とにて築き上げたる不細工なる牆(しょう)壁を廻らせるが其の柱痛く傾きて壁の頽(くず)れかかるなど其のみっともなさ加減何とも形容の出来ない程で、或人が世界家屋中南洋アメリカの土蛮やエキスモー人の家位を除いては韓国人の家が確かに世界第一等であると評したのも余り無理からぬ次第で先ずは人間の豚小屋とでも言う方が最も適当であろう。