2016年末金利中央値１．３７５％、年４回利上げ予想が最多の７人

米連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）は１６日、連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）委員１７人
の景気・金利見通しを公表した。２０１６年末の政策金利見通しの中央値は１．３７５％
（前回９月時点は１．３７５％）で、前回同様４回の利上げが想定されている形となった。

　各委員の予想を分析すると、４回の利上げ想定が最多の７人、２回が４人、３回が３人
。５回以上の予想が３人だった。

　一方、１５年末段階では、２人が０～０．２５％の金利を予想しており、利上げを想定
していないことも判明した。

　長期水準は前回と同じ３．５％。１７年末の金利見通しは２．３７５％（前回２．６２
５％）１８年末は３．２５％（前回３．３７５％）とそれぞれ下方修正された。前回より
も金利がさらに低い水準で引き上げられ、長期水準に達するのは１９年以降になることが
示された。

　一方、１５年１０～１２月期の実質ＧＤＰ（国内総生産）伸び率（中央値）予想は２．
１％（前回２．１％）、１６年同期は２．４％（同２．３％）、１７年は２．２％（同２
．２％）。成長率の長期予想は前回同様２．０％だった。

　直近で５．０％まで低下している失業率の予想は、１５年１０～１２月期が５．０％（
同５．０％）、１６年同期が４．７％（同４．８％）。長期水準（中央値）も４．９％と
変わらず、１６年には同水準を下回ると見込んだ。

　個人消費支出（ＰＣＥ）物価指数でみたインフレ率とコアの中央値が目標の２％に達す
るのは、いずれも１８年１０～１２月期と見込んだ。