「藁の家」

「藁」による新たな建築の可能性や発展を通じて日本の住環境に対する意識を高めていきます!

手解体その2

2011年03月17日 21時41分16秒 | 藁の家
3月13日。
2日前に東北で震災が発生し原発も被災。
テレビからはとんでもない現実が次から次と飛び出してくる・・・

憂鬱な気持ちで作業を進める。
天井板を固定している釘が錆びていてなかなか引き抜けない。しかも長くて太いし、やたらと沢山打ってある。
地道に取り外す。

そして、この日は建具の取り外しに3世代の女子が作業に合流。
丁寧に作業を進めてくれた。ありがとう!

板の間の下に土蜂の巣?があった。

3月16日
今年は本当に雪が多い。
板にささっていた釘は全て抜き取り、再利用する板に印を付けて作業完了。
土壁を落として、ケヤキの7寸大黒柱。栃の鴨居、桜の敷居などは新しい家でも使わせていただくので
傷がつかないように養生をする。
昔の家は恐ろしいくらい壁が少ない。
しっかりと養生作業を終えて解体の時を待ちます。
この家もあと少しで姿を消してしまいます。
長い間お疲れ様でした。

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手解体その1

2011年03月10日 22時22分02秒 | 「日当の家」プロジェクト
3月5日。
裏庭にはまだ雪が残っている。
大工さんと9:00に現場で合流し、早速作業を始める。
この建物の正面から入ると左手に8畳間がある。この空間はかつて反物などを売るお店として使っていた場所と聞いている。
土間から50センチほど上がった畳敷き。腰掛けるにはちょうどいい高さ。
この上り框は桜の木を削って作られていて、つるつるすべすべで渋い光沢がある。
きっとここに多くの多くのお客さんや、近所の友人が来てこの框に腰掛けていたのでしょう。
一体どんな話をしていたのだろう・・・この框に聞いてみたい。

新しく建てる家は基本的に土間空間で、唯一の畳敷き8畳間を作る。
この框はまた同じように框として使うことにします。

丁寧に大工さんが外してくれました。



次に外すのは、床の間のある和室の天井板。
ここで育ったおじさんが「この天井板は、いいものらしいよ!」
とおっしゃるので、早速外します。
先ず、2階の部屋の畳をめくって野地板を外す。
この野地板も使います。
すると和室の天井と2階の床の間に60センチほどの空間がある。
いわゆる”懐”(ふところ)
こういった場所に時々刀やお金が隠してあることもあるらしい・・・
今回見つかったのはとうもろこしの芯と松ぼっくりとねずみの死骸。
塵取りとほうきでざっくりと掃除してから大工さんが一枚ずつ丁寧に外してくれました。
この天井板は桜の樹皮。室内の仕上げ板に使います。

その間に2階の畳を全てめくって使えそうな野地板を外す。
板を留めている釘を一本一本丁寧に外す。
1階のお店の天井部分にあたる2階の畳の下には堅い松の板があり、墨で文字が書かれた手紙?覚書き?が板の隙間を塞ぐように貼ってあった。
この店の店主(おじいちゃん)は近所でも字がきれいで有名だったそうです。
この字はおじいちゃんが書いたのだろうか?
なんて書いてあるのかわからないけれど、その字を見たらなんだか嬉しくなった。

今日一日では作業を終わらせることが出来なかったので、来週末がんばって残りの板を外そう。

解体してしまう家ですが、作業が終わった後に掃除をして現場を離れました。


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解体祭

2011年03月07日 20時11分52秒 | 「日当の家」プロジェクト
2月25日:解体祭

80年以上前に建てられたこの家に感謝の気持ちと、解体工事に関わる方々が怪我無く
安全に作業が進められますように・・・と解体祭を行いました。

出席者はこの家を建てた方の曾孫である3歳児も出席。

「家」というのは本当に不思議で、人が住まなくなった途端に傷み始めます。
人も寂しくなると心が壊れそうになるのと似ていますね・・・。

今回の新築工事では使える物はなるべく使います。
柱・梁・板・建具・水屋・束石・・・・全ての材料は時を重ねて味わい深い表情になっています。
中には傷ついた柱や床板がありますが、その傷全てがかけがえの無い思い出なのです。
日焼けした板も塗装することなくそのまま使います。

「何で壊すの!?まだ建っていたいよ!」と家の声がきこえてきそうです・・・
解体はやはり寂しいものです。
「どうか神様、あたたかくお見守りください」
そういう気持ちで大黒柱に向かって静かに手を合わせました。

本解体は4月1日。
それまでに大工さんと使える物を手でコツコツと取り外していきます。


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