◆◇◆ 天才軍師・孔明の野望
▼軍師とは..軍人ではなく、学問を修め知恵や知識を使って戦いを有利に導く人。レッドクリフで、ジョン・ウー監督は孔明にも甲冑を用意していました。(写真参照)しかし、金城武は、孔明は戦わないと言って頑張ったんだとか。正解だったね。羽扇で表現した孔明の姿が史実に近いと思う。平和の鳩の使者だし。..で、出番が減ったわけですが、そんな事は何でもないこと。画面に居なくとも、その作戦の核は孔明の頭脳にあったのだから。
▼公開中の”レッドクリフ”(赤壁)の映像と、岩代太郎の美しくそして力強い音楽をふんだんに使った昨夜の“世界ふしぎ発見・天才諸葛孔明の野望”は、最高に面白かった。昨年、"その時歴史が動いた"(by NHK)でも”レッドクリフ”と中国のTV版大河ドラマ”三国志”の映像がふんだんに使われた。映像表現には、一目瞭然たるものがあり、映像自体が魅力的であればあるほど興味が増幅され、番組そのものも魅力的になる。
..世界ふしぎ発見は、今ブームになっている三国志の世界を、今最も熱い映画”レッドクリフ/赤壁”の映像をふんだんに使ったことで、非常に魅力的で分かり易い番組に仕上がった。小学生でも容易に理解でき、さまざまな視聴者が十分楽しめたに違いない..。
▼公開中の”レッドクリフ”は、世界中の映画ファンを意識して、あるメッセージを込めて制作された”娯楽映画”であって、正史や三国志演義を忠実に映像化したものではないとジョン・ウー監督が雑誌記者に語った。しかし、中国の歴史や資料を十分に調査(時代考証)されているので、この映画がこのような形で番組に登用されても、何ら問題はない。(とガイドブックの中で歴史学者が太鼓判を押している)
▼世界遺産に指定された四川省奏兵馬俑博物館の映像には驚いた。ここの兵馬俑(8,000体)の甲冑姿はまさしくスクリーンで見た俑兵そのものだった。この頃の日本はまだ弥生時代で、この後、魏志倭人伝によってようやく卑弥呼さんが登場するわけだが...。映像で見ると、その広さ、大きさ、リアルさに驚愕する。
▼娯楽映画”レッドクリフ”に対し、この映画は三国志ではないと非難する記事やレビューが、中国でも日本でも少なくない。三国志の中の赤壁の戦いに特化し、更にアレンジを加えたとジョン・ウー監督は明言しているのだが。。限られた時間の中で展開できる場面は自ずと限られるし、どの場面を映像化するかは監督の決断次第。ジョン・ウー監督が未来へのメッセージを込めて制作した映画”レッドクリフ”の、どこが三国志演義で、どこが正史で、どこが創作部分なのか見分ける力を付けよと指導すれば良い勉強になるではないか。。こんな宿題なら、生徒は楽しかろうが・・。
▼レッドクリフや世界ふしぎ発見のような形で、中国史に興味を深める機会を与えられたことは、中国や日本にとって大きな収穫になるだろう。また、レッドクリフの映像がこのような形で日本のTV番組に提供されたことは、素晴らしいことだと思う。日本はアジアの中の日本であって、中国は隣国であり、お互いに良い意味で利用し合い、良き未来を築くべきだと思うから..。ジョン・ウー監督のメッセージの究極は、結局そのあたりに辿り着くと思う。
■■前置きが長過ぎだ!
さて、本日の世界ふしぎ発見・諸葛孔明の天才ぶりはどうだったのか。番組を観れなかった人のために、問題を纏めてみた。
【第1問】..愛妻家だった孔明が、遠征のおりに留守を守る妻が退屈しないようにプレゼントしたものとは何でしょう?
*Ans.. 九連環(知恵の輪)
孔明の妻もまた、相当の知性派だったに違いない。この様なおもちゃに挑戦したのだから。それに彼女は、麺類がすきだった孔明のために、製麺機を発明したとも伝えられています。
【第2問】..孔明は、長期遠征(戦)になる際、兵士に戦場で農業をさせ、食糧を自給自足していた。中でも、必ず畑に植えるように指導したといわれる野菜があった。その野菜は、胃腸によく、痩せた土地でもよく育ち、捨てるところがないので兵士が育てるのに適した野菜だった。中国では今でも”諸葛菜”と呼ばれているその野菜とは何でしょうか?
*Ans.. カブ。
【第3問】..孔明の教えで、諸葛村の人たちが代々受け継いでいる職業とは何でしょう?
*Ans.. 医者。
▼孔明の教え... ”良き宰相(政治家)になれなければ、良き医者になれ”と教えられたそうな。現在もその教えが守られていて、今では諸葛村の人々は漢方薬などの輸入も仕切っている。そういえば、レッドクリフで諸葛孔明は、伝染病を防ぐために漢方薬を煎じていたっけ..。(←写真参照)
▼ミステリー.. 9世紀、忽然と消えてしまった諸葛一族が1000年後の1992年に発見された。それは諸葛村(諸葛孔明の子孫の村)と呼ばれる八卦の陣形をした村で、 村の周囲にある八つの山(外八卦)に隠れていたため、長期間発見されなかった。発見当初は半信半疑だったそうですが、八卦の陣形の村の設計図や諸葛家の系図が公開され、やっと諸葛孔明の子孫と認められたのだそうです。現在、人口4,000人。
←村全体が八卦の陣形に設計されている。
迷宮のようで、初めての者は迷子になるとか。
ふと、ダビンチの魔方陣を思い出した。天才の考えることは、東西を問わず凄い。
↓↓村の中心に池があり、風水にかなった造形になっている。
◆こんな感じでした。あぁ、面白かった!
.. ..
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