
だいすき-ほんとはみんなが大っきな声で、そうこの曲のように口にしたいと思ってる言葉。
岡村くんのNEWシングルはタイトルも”だいすき”。ひらがなで書く、文字の雰囲気そのままのような曲に、彼の多面性がうかがえる(?)。とにかく、細かいことやオンガクテキリクツなど抜きにして岡村くんにしては異例のスピードレコーディングだった(笑)”だいすき”を、TVのCMでも流れていることだし、全国ツアーも始まったことだし、一緒に大きく口あけて歌おうよ。
PHOTO●NAOTO OHKAWA COPY●MIHO UTSUNOMIYA
ついこの間「聖書(バイブル)」が出たばっかりなのに、早くもリリースされる岡村くんの新曲は「だいすき」。HONDAのCFでオンエア中なので、聞いた人もたくさんいると思うけど、かわいい曲でしょー。子供のコーラスが入るとこなんか、ついつい一緒に歌っちゃう。で、気がついたんだけど、「だいすき」って誰でも言いたくてしょうがない本能的な言葉みたい。だから歌ってるとココロが喜んで気持ちいいんだな。
「子供はね、あれは小学3年生くらいの人たちなんだけどね……えっとね、男の子が2人で女の子が4人?来てもらって、んでワイワイワイワイ、うるさいんだ、また。ペチャクチャペチャクチャ、つまんないことで笑ってるわけ。もう信じられないくらい低次元なことでね。『鼻タレ』とか言うだけでもワーッて盛り上がってるわけ。『ウンコ』とか言うとまたワーッて盛り上がってるの。すんごい低次元なんだけど、なんか楽しくてさ、オレも一緒に盛り上がってたの。」
--……あのね。岡村くんてそういう場合は音楽の先生的立場なんじゃないの?
「うん。まあ……ね。でも一緒に騒いでたって感じの方が大きいけど。子供って根本的にかわいいんじゃない?マインドもルックスも。」
「だいすき」は岡村くんにしてはめずらしく明るい風景の見える曲。♪もう劣等感ぶっ飛んじゃうくらいに熱いくちずけ なんてあたりに本心がうかがえる。
「どっちかっていうと"Dog Days"や"冷たくされても"の、ああいう自分のかわいい部分が出た曲だと思う。結構ポロってできた曲だからね。出来上がってへぇー、みたいな。」
「コマーシャルだから使っちゃいけない言葉とかいうのはもちろんあるんだけど、それ以外の部分では無意識だったから、自分の中にあったんだと思うよ、ああいう気持ちが潜在的に。」
「聖書」がある種テーマを持って作られた曲だとしたら、「だいすき」は彼のもっと素直な部分で作られた曲かもしれない。たとえば赤い花を見て、これはどうして赤いんだろうと考えるのが「聖書」で、赤くてきれいだなと思うのが「だいすき」。そんな感じだ。
CF用の曲ということに抵抗はなかったの?と聞くと「全然ない。」
「そういう点ではすごい適応性の高い人間だから。オレ、だってデパートの屋上でも歌えるもん。仮面ライダーショウでも歌えるし。それくらいやったからって別に自分が損するとは思えないからね。なんでもやっちゃうよ。」
--それは自分に自信があるから?
「それもあるし、あと結構好きなんだね、キャンペーンとかが。」
そういえば岡村くんほどキャンペーンに積極性を示す人を私は他に知らない。
「コンサート以外でファンの人に会える場所ってそんなにないじゃない。ワーッとファンの人たちが座ってて、オレが喋ってて。そういうのって楽しいよ。うざったいなんて思ったこと一度もない。」
「この前、熊本のイベント行ったのね。んでビデオ・コンサートみたいなのやったわけ。150人くらいお客さんが来てさ、その小さな会場でオレのビデオを流すの。そしたら女の子が立ち上がって拍手をするんだよ。オレは感動してさぁ。だってビデオ・コンサートじゃない。映像もメチャクチャ悪いのにみんなコンサートみたいにノッてくれてるの。オレ涙出そうになったもん。もうなーんて純情なんだろうと思ってさ。だけどここで泣いちゃったら、なんなんだコイツとか思われるんだろうなって思って。目を無理矢理大きく開いてさ、ガマンしてたの。アレは感動したわ。ホンットに。」
キャンペーン以外でだいすきなものは「春雨サラダとキーボードのリューちゃんとコンサートとレコーディング」。とりわけレコーディングはスタジオをベッタリ押さえてあるというほどの熱心ぶり。
--飽きない?
「飽きない」
--休みたい願望は?
「それもない。だからオレはね、巷では有名なの、私生活以外は完璧な男として。だって曲なんて神の教えでポンポン出ちゃうしさ、アレンジだってバーッてやっちゃうし、スタジオ入れば一人で演奏しちゃってもうすごいじゃん、みたいな。スタッフからディレクターから、岡村大先生!!、みたいな。もう超天才みたいな感じで生きてて、まぁ、たまにガクッと時間かかるときもあるけど(笑)一生懸命書いて、オリジナリティのある曲ガンガン歌って、すべてカッコイイんだけどさ、いったん仕事終わって『おつかれさまー』って家のドアを開けたとたん、それからが情けないのね。」
--でも私生活が完璧になったら今度は仕事が完璧じゃなくなるかもしれない。
「それはよく討論される問題なんだけど。、岡村靖幸は私生活が悲惨だから素晴らしい曲が書けるって説もあって……ただオレはそれを認めたくないの、どうしても。そしたらオレはいつまでたっても淋しい生活送ってなきゃいけないことになるじゃない。」
--そのかわり岡村くんが受ける感動や称賛は普通の人じゃ味わえないけどね。
「そうだけどさぁ……23歳つったらお年頃よー!?言っとくけど。ホントに頼むわボクの私生活。」
「だいすき」に出てくるシチュエーションは、岡村くんの願望の表れでもあるらしい。女の子と「ハワイに行きたいなぁとか、ドライブに行きたいなぁとか思って」この詞が出来た。
--してみたいデートってどんなの?
「あのね……オレそれ大丈夫。ちゃんと言える。まずね、サンシャイン60のいちばん上のレストランで夜景を見つめながら食事したいのと、あとディズニーランドに行きたい、できたら夕方に。あとはドライブかな。ドライブは昼でも夜でもいいんだけど、海の近くとか夜景のきれいなとこね。で、女の子はサンドイッチ作ってきてるの。」
--女の子がまったく喜びそうなコース。
「ホント?じゃあオレが女性的なのかもしんないね」
--コンサート行きたいとか、野球見に行きたいとか思わない?
「やだっ、俺はそんなの。もう信じらんない、コンサートとか野球なんかオレは絶対やだねっ!!」
--コンサートくらいいいじゃない(笑)
「やだ、なんでそんなとこ。だって会話だってできないじゃない。」
--同じものを見て感動できるよ、だけど。
「やーだよ、うるさいよ、そんなの。そんなんだったら、そんなんだったら、家でビデオ見る方がまだいいよ。野球を二人で見に行くなんて、わたせせいぞうとかにありそうだけど、オレはやだな、そういうの。」
こんな楽しいお喋りをしていながら、「家に帰れば淋しいじゃん」の岡村くん。いつもは「オーゲー!!とか言いながら生きてて、才能ありまくりっっとか言って、天才、偉いぞオレはっつて、敬いなさい、みたいな感じで生きてる」らしいのに、上手くは行かないもんだ。
「自分から好きだって言えないのがいちばんのウィークポイントだと思うんだけど、そこらへんの自己改革をまずやんなきゃいけないよね。そうじゃなくっちゃ、おつきあいをしても結構、迷惑かかるだろうなっていうのがあるから。だから当面の目標は、自分の改革。」
いつか、岡村くんがどこかの誰かに向かって「だいすき」とハッキリ言えるとき。そのときこそ、真のレヴォリューションが起こる、はず。

**********
1988年秋(多分11月号)のパチ▲パチでした。
これも、当時読んだことのある記事で・・・すっごく懐かしいです。
いろいろな岡村くんの思いが詰まっていますねー
。
仕事のこと、プライベートのことなどなど。
デートコ-スがすごいですね。ステキ!
野球やコンサートに対して意地になってる岡村くんがおかしい(笑)。
「わたせせいぞう」時代を感じますね~。
当時最もオシャレな(?)イラストレーターさんでした・・・。
CMはこちら
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わたせせいぞう公式サイト
■APPLE FARM
岡村くんのNEWシングルはタイトルも”だいすき”。ひらがなで書く、文字の雰囲気そのままのような曲に、彼の多面性がうかがえる(?)。とにかく、細かいことやオンガクテキリクツなど抜きにして岡村くんにしては異例のスピードレコーディングだった(笑)”だいすき”を、TVのCMでも流れていることだし、全国ツアーも始まったことだし、一緒に大きく口あけて歌おうよ。
PHOTO●NAOTO OHKAWA COPY●MIHO UTSUNOMIYA
ついこの間「聖書(バイブル)」が出たばっかりなのに、早くもリリースされる岡村くんの新曲は「だいすき」。HONDAのCFでオンエア中なので、聞いた人もたくさんいると思うけど、かわいい曲でしょー。子供のコーラスが入るとこなんか、ついつい一緒に歌っちゃう。で、気がついたんだけど、「だいすき」って誰でも言いたくてしょうがない本能的な言葉みたい。だから歌ってるとココロが喜んで気持ちいいんだな。
「子供はね、あれは小学3年生くらいの人たちなんだけどね……えっとね、男の子が2人で女の子が4人?来てもらって、んでワイワイワイワイ、うるさいんだ、また。ペチャクチャペチャクチャ、つまんないことで笑ってるわけ。もう信じられないくらい低次元なことでね。『鼻タレ』とか言うだけでもワーッて盛り上がってるわけ。『ウンコ』とか言うとまたワーッて盛り上がってるの。すんごい低次元なんだけど、なんか楽しくてさ、オレも一緒に盛り上がってたの。」
--……あのね。岡村くんてそういう場合は音楽の先生的立場なんじゃないの?
「うん。まあ……ね。でも一緒に騒いでたって感じの方が大きいけど。子供って根本的にかわいいんじゃない?マインドもルックスも。」
「だいすき」は岡村くんにしてはめずらしく明るい風景の見える曲。♪もう劣等感ぶっ飛んじゃうくらいに熱いくちずけ なんてあたりに本心がうかがえる。
「どっちかっていうと"Dog Days"や"冷たくされても"の、ああいう自分のかわいい部分が出た曲だと思う。結構ポロってできた曲だからね。出来上がってへぇー、みたいな。」
「コマーシャルだから使っちゃいけない言葉とかいうのはもちろんあるんだけど、それ以外の部分では無意識だったから、自分の中にあったんだと思うよ、ああいう気持ちが潜在的に。」
「聖書」がある種テーマを持って作られた曲だとしたら、「だいすき」は彼のもっと素直な部分で作られた曲かもしれない。たとえば赤い花を見て、これはどうして赤いんだろうと考えるのが「聖書」で、赤くてきれいだなと思うのが「だいすき」。そんな感じだ。
CF用の曲ということに抵抗はなかったの?と聞くと「全然ない。」
「そういう点ではすごい適応性の高い人間だから。オレ、だってデパートの屋上でも歌えるもん。仮面ライダーショウでも歌えるし。それくらいやったからって別に自分が損するとは思えないからね。なんでもやっちゃうよ。」
--それは自分に自信があるから?
「それもあるし、あと結構好きなんだね、キャンペーンとかが。」
そういえば岡村くんほどキャンペーンに積極性を示す人を私は他に知らない。
「コンサート以外でファンの人に会える場所ってそんなにないじゃない。ワーッとファンの人たちが座ってて、オレが喋ってて。そういうのって楽しいよ。うざったいなんて思ったこと一度もない。」
「この前、熊本のイベント行ったのね。んでビデオ・コンサートみたいなのやったわけ。150人くらいお客さんが来てさ、その小さな会場でオレのビデオを流すの。そしたら女の子が立ち上がって拍手をするんだよ。オレは感動してさぁ。だってビデオ・コンサートじゃない。映像もメチャクチャ悪いのにみんなコンサートみたいにノッてくれてるの。オレ涙出そうになったもん。もうなーんて純情なんだろうと思ってさ。だけどここで泣いちゃったら、なんなんだコイツとか思われるんだろうなって思って。目を無理矢理大きく開いてさ、ガマンしてたの。アレは感動したわ。ホンットに。」
キャンペーン以外でだいすきなものは「春雨サラダとキーボードのリューちゃんとコンサートとレコーディング」。とりわけレコーディングはスタジオをベッタリ押さえてあるというほどの熱心ぶり。
--飽きない?
「飽きない」
--休みたい願望は?
「それもない。だからオレはね、巷では有名なの、私生活以外は完璧な男として。だって曲なんて神の教えでポンポン出ちゃうしさ、アレンジだってバーッてやっちゃうし、スタジオ入れば一人で演奏しちゃってもうすごいじゃん、みたいな。スタッフからディレクターから、岡村大先生!!、みたいな。もう超天才みたいな感じで生きてて、まぁ、たまにガクッと時間かかるときもあるけど(笑)一生懸命書いて、オリジナリティのある曲ガンガン歌って、すべてカッコイイんだけどさ、いったん仕事終わって『おつかれさまー』って家のドアを開けたとたん、それからが情けないのね。」
--でも私生活が完璧になったら今度は仕事が完璧じゃなくなるかもしれない。
「それはよく討論される問題なんだけど。、岡村靖幸は私生活が悲惨だから素晴らしい曲が書けるって説もあって……ただオレはそれを認めたくないの、どうしても。そしたらオレはいつまでたっても淋しい生活送ってなきゃいけないことになるじゃない。」
--そのかわり岡村くんが受ける感動や称賛は普通の人じゃ味わえないけどね。
「そうだけどさぁ……23歳つったらお年頃よー!?言っとくけど。ホントに頼むわボクの私生活。」
「だいすき」に出てくるシチュエーションは、岡村くんの願望の表れでもあるらしい。女の子と「ハワイに行きたいなぁとか、ドライブに行きたいなぁとか思って」この詞が出来た。
--してみたいデートってどんなの?
「あのね……オレそれ大丈夫。ちゃんと言える。まずね、サンシャイン60のいちばん上のレストランで夜景を見つめながら食事したいのと、あとディズニーランドに行きたい、できたら夕方に。あとはドライブかな。ドライブは昼でも夜でもいいんだけど、海の近くとか夜景のきれいなとこね。で、女の子はサンドイッチ作ってきてるの。」
--女の子がまったく喜びそうなコース。
「ホント?じゃあオレが女性的なのかもしんないね」
--コンサート行きたいとか、野球見に行きたいとか思わない?
「やだっ、俺はそんなの。もう信じらんない、コンサートとか野球なんかオレは絶対やだねっ!!」
--コンサートくらいいいじゃない(笑)
「やだ、なんでそんなとこ。だって会話だってできないじゃない。」
--同じものを見て感動できるよ、だけど。
「やーだよ、うるさいよ、そんなの。そんなんだったら、そんなんだったら、家でビデオ見る方がまだいいよ。野球を二人で見に行くなんて、わたせせいぞうとかにありそうだけど、オレはやだな、そういうの。」
こんな楽しいお喋りをしていながら、「家に帰れば淋しいじゃん」の岡村くん。いつもは「オーゲー!!とか言いながら生きてて、才能ありまくりっっとか言って、天才、偉いぞオレはっつて、敬いなさい、みたいな感じで生きてる」らしいのに、上手くは行かないもんだ。
「自分から好きだって言えないのがいちばんのウィークポイントだと思うんだけど、そこらへんの自己改革をまずやんなきゃいけないよね。そうじゃなくっちゃ、おつきあいをしても結構、迷惑かかるだろうなっていうのがあるから。だから当面の目標は、自分の改革。」
いつか、岡村くんがどこかの誰かに向かって「だいすき」とハッキリ言えるとき。そのときこそ、真のレヴォリューションが起こる、はず。


**********
1988年秋(多分11月号)のパチ▲パチでした。
これも、当時読んだことのある記事で・・・すっごく懐かしいです。
いろいろな岡村くんの思いが詰まっていますねー

仕事のこと、プライベートのことなどなど。
デートコ-スがすごいですね。ステキ!


「わたせせいぞう」時代を感じますね~。
当時最もオシャレな(?)イラストレーターさんでした・・・。

■YOU TUBE『ホンダTODAY 今井美樹』

■APPLE FARM
ありがとうございます
この記事の岡村くん、かっこいいですよね。
もう22年も前だなんて…(@_@)