上:ムラサキシキブ 下:ヤブムラサキ
上:葉表側 下:葉裏側 (花序・花序は葉腋から葉裏側に出る)
ムラサキシキブ (シソ科APG <旧クマツヅラ科>ムラサキシキブ属 学名Callicarpa japonica 落葉低木 雌雄同株 花期6、7月 果期10,11月) 幹が3mほど直立した後湾曲する。葉は対生、葉身は基部がくさび形で先が尾状に尖る。葉先側3分の2ほどに鋸歯。葉腋から集散花序を出して淡紅紫色の花を多数つける。萼筒の中に子房があり、花冠上部が4裂し平開する。雄蕊は4個で花冠から突出し黄色い葯が目立つ。雌蕊1は雄蕊より長く突き出る。果実は秋に美しい紫色に色づく。冬芽は褐色をした裸芽で幼葉状。(コムラサキは葉腋から少し離れた上方から花序が出る)
ヤブムラサキ (藪紫式部 シソ科APG <旧クマツヅラ科> ムラサキシキブ属 学名 Callicarpa mollis ) 葉、枝、花序、萼に毛が密生しているので、無毛のムラサキシキブと容易に見分けられる。花序は葉腋から葉裏側に出るので葉に隠れて目立たない。当地では林縁でムラサキシキブとヤブムラサキ両方が見られる。果実はムラサキシキブよりやや大きく、毛むくじゃらの萼に包まれて成熟する。葉が黄葉し落葉する頃には、柔毛台座に収まった宝石のような美しい果実を見ることができる。
属名Callicarpa ギリシャ語 kallos+karpos ( 美しい 果実 )
種小名japonicaは日本 mollis は軟らかい(毛)の意