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士交会の仲間たち

2014年06月19日 | book
 士交会の仲間たちは平成元年に旧海軍OBの仲間史として刊行されました。編集代表として小林幸雄。総ページ800以上。古書として¥1000にて取得しました。団地新聞ファミリーにて恵のペンネームのエッセイを、母親が終の棲家としてヴィラという施設を希望していたので継続して読んでいました。戦後もすでに生きた記憶のある人たちはいなくなり、平成も20年以上たち、21世紀に入って10年以上になります。このような本が市井の古書として流通した経緯はどんなものだったのだろうかと、想像してしまいます。販売目的ではない増刷することはないであろうものが、結構な数量出回っているのは、所有者が死亡して遺族が何らかの必要としている人物に譲る意思であったのか、または、処分した個人的な事情があったものと思われました。金銭的なものか、いまさらながら戦争の記憶に支配されたくなかったかでしょう。小林氏も創成期の新聞社の無線事業の発展に貢献された人物との印象の方があり、ファミリー紙にてもネタが枯れた時に海軍の数年間のはなしが記載されていた程度でした。恵こと小林氏、晩年は経済的にも余裕がなかったようで、100円ショップを物色するコラムが印象的でした。母にはヴィラに入居するには年間900万円ほどかかりそうだと話すと、急に興味をなくした様子でした。


このごろ
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あたら
 今はやりの「もったいない」は古語を「あたら」という。惜ら(可惜)と書く。戦死者を思う時「あたら若き命を…」などと言った。「もったいない」はノーベル平和賞、ケニアのマータイさんが提唱して本家の日本で再認識された。
 あのマータイさんも「あたら」まではご存じなかったろう。それを復活させたのが『暮らしの手帳』の別冊「あたらさん」。あたらに太陽の「さん」を付けた新語だ。吉沢久子さんと清川妙さんの対談が出ると、なんと松江の八雲旧居のあるじ根岸道子さんから教えられ、発売日に清川さんの息女佐竹さんからプレゼントされた。縁とは面白いもの。
 「あたらさん」の編集部が信州追分の無人駅にあると聞き懐かしくなった。新聞記者になって初めて旅費をもらって取材に行ったのが追分の宿。訪ねたのが作家の堀辰雄氏だった。ウイドウの多恵子さんはご健在でこの本でチラリとお姿を拝見した。追分は長野新幹線ができてローカルのしなの鉄道になってしまったが、かつては信越本線の駅。私が行ったのは戦後間もなくで汽車も大変。軽井沢からの往復は機関車にぶら下がって行ったのを覚えている。あの頃はみんな貧しく、飢えて「あたら」を実践していた。でも、なぜか今より明るかった。
 「あたらさん」に志賀直哉さんのベレーが出ていたのでマネして出してみたが、誰も似合うと言ってくれない。風格不足だったか。(恵)

このごろ
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花やしき
 浅草にはよく出かけるのに一度ものぞいたことがなかった「花やしき」。町田のNさんを案内して入った。「古くて、狭くて」のキャッチフレーズ通りだが、日曜日のせいもあって親子連れで満員の盛況だった。
 確かに狭い空間によくまあ詰め込んだと思うほど各種の乗り物がある。ここでは最強の絶叫マシンというスペースショット、地上60メートルから急降下する乗り物だが、傑作はそのそばにある幼児向きのピヨンピヨン。仕掛けは同じだが高さも低く、落ちる速度もゆっくり。みんなカエルになったつもりで大ハシャギ。
 「お化け屋敷」は全部人形でできているからスリルのかけらもない。「バカ物館(ぶっかん)」は「桃太郎の桃を切った包丁」や「浦島太郎が持っていた釣りざお」「カメに負けたうさぎが昼寝したベッド」などしゃれの世界。これでバカにしているなんて言ったら野暮というもの。
 先日、映画「ALWAYS三丁目の夕日」を見て、昭和30年代の東京が人情豊かであったと思い出したばかりだった。そう「花やしき」には忘れたものがまだあった。入園の時年を聞かれて半額以下の400円の切符をもらったが、よく見たら「小人入場券」。ここにはシルバー券はない。
 そもそもスリルのある乗り物は65歳以上ご遠慮くださいとあった。(恵)

このごろ
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百円ショップ
 海外旅行の際、使い捨てのパンツをもっていくののだった。あれ3枚セットで630円。ところが、百円ショップで立派な布製を売っている。紙より安いが「あたら」を書いたばかりなので布製を捨てられるかな。
 近所に大型の百円ショップができたのでのぞいてみたら、何でもあるんだね、品質は別として見るだけでも楽しい。俳句仲間の忘年会でクリスマスプレゼントの交換を提案したが、高価な物など持ってこられたら、もらう方も気兼ねする。
 そこで品物は必ず百円ショップで調達、という条件をつけた。そこは俳句をやる皆さんはシャレが分かるから「それでいきましょう」と賛成。句会は女性も多いから男物が当たったらご迷惑、男女どちらにも向く物を選べということになった。
 おまけに言いだしっぺとして、「恵さん、最も面白い品を持ってきた人にアイデア賞を出しなさい」と世話人氏の命令。了解はしたものの何をもって判断するかが問題。珍品か、とても百円とは見えないものか。
 俳句の方は指導者の小浜先生になかなか句を拾ってもらえない出来の悪い生徒だが、お遊びとなると積極的。あちこちの百円ショップをハシゴしているが、なかなかこれというのが見つからない。
 いざ手にとってみると平凡、そこが百円か。(恵)