以前は体育着がブルマーでとても恥ずかしかった,セクハラだ,といった話があるようなので,時代背景を書いてみました。
もう少し若い世代とは感覚的に違いそうです。昭和期はそれほど恥ずかしいものではなかったと思います。水着同様,TPOを間違えなければ,ただの運動着ですから。今でもスポーツ選手はぴたっとしたウェアを着ますよね。ちなみに私は尾崎豊と同世代。
わたしが小学生の頃(1970年代)は,一世代前の . . . 本文を読む
2019/9/21,池袋暴走事故の被害者が,厳罰を求めて集めた39万人分の署名を東京地検に提出したと報じられました。 2019/9/21日経新聞
こうした署名は,法律上は何の効力もありません。
事実上何か影響があるかというと,担当する検察官や,報道を聞いているはずの裁判官が何か思うかもしれない,といったことですから,わかりません。量刑相場を逸脱して重く処罰される効果などはありませんが,社会的に . . . 本文を読む
2019/9/12 大阪地裁で,ツイッターのリツイートが投稿に賛同する表現行為に当たるとして,名誉棄損に基づき,33万円の損害賠償の支払いが命じられました。2019/9/12毎日新聞記事 話題になっていたので,ご存知の方も多いでしょう。
ツイートによる名誉棄損を認めた裁判例はいくつもあります。今回は,リツイートでも名誉棄損になりますよ,という裁判例です。コメントなしのリツイートだったようなので, . . . 本文を読む
公用文の決まりです。文字入力ソフトのデフォルトで「,」に設定しています。裁判所提出書面は公用文として書くことが望ましいらしいので。不思議に思うのか,クライアントから質問を受けることがあるので,ちょっと説明を。
内閣官房長官名義の「公用文作成の要領」(検索すると出てきますが,リンクを貼れません。)以外にもいろいろ決まりがあり,文化庁のHPに沢山載っています。No.21 公用文の書き方資料集 送り仮 . . . 本文を読む
「人権派の弁護士」と言いますよね。
悪徳弁護士,などという言葉があるためか勘違いしている人が結構いますが,「反人権派の弁護士」はおりません。人権擁護は,弁護士法に定められる全弁護士の使命でございます。
弁護士法(弁護士の使命)第一条弁護士は、基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命とする。2 弁護士は、前項の使命に基き、誠実にその職務を行い、社会秩序の維持及び法律制度の改善に努力しなけ . . . 本文を読む
以下は,「池袋暴走事故に関して、加害者が高齢にも拘らず厳罰に処せとの要求が30万人にも達しそうです。何故ですかそれは加害者があまりにも反省を見せないからですか?」というQuoraでのご質問に対する2019/9/2の私の回答を,若干編集したものです。
私の意図は,この被疑者の擁護ではありません。「厳罰に」などとは、およそ軽々しく言うことではなく,付和雷同はやめましょう,よく考えましょう,ということ . . . 本文を読む
死刑制度の存廃は諸説あるため錯綜しており,大筋がわからないとわけがわからなくなります。Wikipediaにもいろいろ書いてありますが,いかんせん長い。
神学論争のようなものであって簡単に決着がつくはずがなく,知る程に意見が揺れるものでもあります。すべての論点を論破できるはずがなく,結局はどこかの論点を重視して自分の意見を定めることになるでしょう。結論を覚えておけばいいという性質のものではありませ . . . 本文を読む
人違いであることを落ち着いて説明することですが,それで済みそうもない雰囲気であったり,判断に迷うなら,すぐに弁護士を呼ぶことです。
「人違いです。当番弁護士を呼んでください。弁護士に会うまで黙秘します。」
「当番弁護士」とは,1回,無料で弁護士のアドバイスを受けられる制度です。弁護士会が費用を負担しています(まわりまわって弁護士の会費ですが)。その弁護士にそのまま弁護を依頼することもできます。 . . . 本文を読む
「ある戦争」という映画に出てくるデンマークの法廷では,裁判官でさえ平服にガウンを纏っただけ,検察官・弁護士・被告も平服だった,なぜでしょう,というご質問に対する回答になります。
海外の裁判所を見学するのが好きで,いくつか見て回ったのですが,基本的にはどこもあまり差はありませんでした。帝国主義列強の植民地だった場合には,支配国の法制が導入されるため,例えば,ケニアはイギリスに支配されていたため . . . 本文を読む
「犯罪」と「道義的に許されない行為」の間に,「民事的な不法行為」があります。
たとえば,不倫は犯罪ではありませんが,民事上の不法行為で,慰謝料請求されます。プライベートを隠し撮りしてネットにアップすればプライバシー権侵害の不法行為になり,法的責任を問われることがあります。
不法行為の原因になる「違法」は,法律上明定されている義務違反には限りません。不倫もそうですし(明文規定はなく,夫婦間には貞 . . . 本文を読む
人のやることは間違いがあるので,見直しをする機会を2回設けた,ということです。
なんで「2」でも「4」でも「10」でもなく「3」なのか,というと,諸外国も3が多いから,多数審は訴訟の長期化につながり不適切,といったところではないでしょうか。また,最高裁判所は一つしかないので,その負担軽減のため,2審制は無理でしょう。
もっとも,最高裁判所の判断は法律に近い強い効力があることから慎重に判断せざる . . . 本文を読む
すでに退官した裁判官ですが,「名裁判官」と称賛したい方はいらっしゃいます。ただ,裁判官個人の名を出して称賛してはいけないのではないかと,私は思います。
裁判官が「称賛されたい。有名になりたい。」などと考えれば,事実をゆがめ,突飛な判断をして,耳目を引く判決を書こうといった,よこしまな動機になりますから。裁判官は公務員ですから,優れた判決を書けば世間から称賛されるとか,ボーナスがもらえるとか,そう . . . 本文を読む
「黒」は何物にも染まらないからです。政治的圧力にも,賄賂にも,根拠のない世間の風評にも,歪められることなく,ただ法に従い証拠に照らし公平に粛々と判断すべき存在だからです。
新郎新婦が白を着るのが,「あなた好みに染まります」という意味になるのと逆ですよ。 . . . 本文を読む