うずくまる人

時間は夜19時

娘を乗せてピアノの帰りだった

「ガソリンつめてから帰るね」
と、角をむずった

ぎゃっ・・・・！！

何かある
ひ、
人だ・・・・！
暗くて見えなかったが
明らかに人がうずくまっている・・・。

こわい。。。と娘
私は無言でしばらく停車し、
うかがっていた（謎の人影は至近距離）

なんか
たまに、動くね
・・・あ・・・また動いた。。。
やっぱり人だね

ビビりなわたしは
かえって気になり怖い
逆に素通りは
怖さが後を引くやん

めちゃ近くのコンビニに
車を停め、考える

いつぞやの
こじき事件を思い出す
あれはあれで謎が解かれスッキリしたじゃないか。
怖い物も解消された。。。

（・・・よし・・・！！）
娘に告げる。
「待ってて、すぐ戻るから！」
バンッ
私、始動や・・・！！！

近づくと
この真冬に全くホットではない
｛ホットパンツ｝姿。。。
あかーーーーん
事件だ

ぐちゃぐちゃに丸めたタオルに顔をうずめて
座り込んでいる。

怖い・・・
通り魔か？！！
殴られた？切り付けられた・・・？
誰だ！誰がやった？
くそ！！犯人はどこ行った！？？

一人でカーーーーーっと怒りがこみ上げる

「ちょっと・・・大丈夫？」

声をかけた。

ゆっくりタオルから顔を離し
振り返る・・・


（うぁぁぁぁぁぁああああああああああああ～～～～～）


腰ぬけるかと思ったが
ここで後ろに倒れたら
車で待つ娘はどうすんだ、と思い
マトリックス張りに反り返った上半身をもち直す。

おなご。
うん、おなごだネ。
うん、泣いてるね。

ロングの髪の毛が後ろから前へ、もしゃもしゃと。
怖いから、ね。
で、ドーシタ？
あ、大丈夫？
問題無（モーマンタイ）な感じ？
あ、はい。大丈夫ネ？
さ、寒いから気を付けんだよ、
じゃ行くね、はーい(＠_＠;)

なんか
両手足ギクシャク・カクカクしながら
車へ戻る私。
「ど、どうだったママ！」

（∵）うん、泣いてたね。泣いてた。
あれは泣いていたよ、髪もじゃもじゃだった。

「えええええ～
　・・・なんで？」

（∵）なんでだろ、大丈夫か聞いたら
ゆっくりうなずいたから、聞けなかった。。。
だって極寒のなか足ベロンチョでもじゃもじゃだよ

「あ～・・・聞けないね」

娘は私の訳の分からない理由に
突っ込む事もなく
無言でガソリンスタンドへ向かったのである。


大丈夫言うことは通り魔ではなかった
と思う。