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原子力規制委員会宛て書簡

2013-10-18 10:47:23 | 脱原発依存
拝啓 私は現役引退した東芝(G)の計測制御エンジニアです。
東電福島第一発電所の原子炉暴走事故に関し、国会事故調査委員会の報告書を解析
の結果に於いて疑義を正す必要を感じ、書簡を送致申し上げます。
事故の真相としては東電の操作員による非常用復水器(IC)の操作ミスにより1号機がメルトアウト
しております。
2~3号機は開発メーカであります米国GE社の原子炉隔離時冷却装置(RCIC)の保安回路の
自立系回路に電気制御が介在した事により、メルトアウトに至っております。
東電の見解を正す事は基より、米国GE社の見解を問う事は必至の現況であり、貴委員会と
しての見解をご提示頂きたく存じます。
ご多忙の折とは存じますが事は余りにも大きな問題でもあり、何卒ご理解とご配慮の程宜しく
お願い致します。
                                                                                敬具
添付資料:国会事故調 報告書の確信部位A4、3枚及び事故の真相
住所: 〒050-0083 北海道室蘭市東町5丁目4番6号 44KR-6 306号室 林正一
電話: 080-6085-9608  Eメール xqpfs029@ybb.ne.jp Twitter @xqpfs029

東電福一事故の真相

2013-10-17 17:36:52 | 脱原発依存
プラント制御の開発(設計)の基本コンセプトは制御回路の電源が喪失した場合に於ける安全確保が第一であり、各種の対策が施されているのである。
買電(商用)喪失の場合には非常用自家発電装置が起動され交流電源を確保し、その間の瞬時停電をインバータ装置(バッテリー内蔵)でバックアップするのである。
火力、原発設備の制御用電源は直流100Vで構成されており、自家発設備が起動から安定する間(瞬時停電)もインバータ装置の直流100Vは停電する事は無く、無停電化されているのである。
インバータ装置の一次側電源喪失時には内蔵のバッテリー(DC24V)をインバータ回路により直流100Vに昇圧の上、制御用電源として、給電するのである。
当該事故は全電源(買電、自家発、直流)喪失時の対策として原子炉隔離時冷却装置の給水ポンプを蒸気タ―ビンにより駆動する自立回路(原子炉炉内蒸気による)を構しているのである。
自立回路は原子炉冷却中に於ける蒸気を活用するものであり、電気制御には依存しない筈が現実には蒸気タ―ビンの運転、停止に代表される機能に電気回路を使用した各種のインターロックが施されていたのである。
いわば完全なる自立回路ではなく電気制御が介在しておりインバータ装置に内蔵のバッテリーが枯渇すると制御電源が喪失し、電気制御回路はその機能を閉じるのである。
その為に自立回路として稼動していた蒸気タービンも停止した為に原子炉の冷却が途絶し、炉の暴走が始まり最終的にはメルトスルー(筒抜)に発展したのである。
原子炉臨界中の買電カットによる保安回路の実機試験は危険性が高く事実上は不可能なのである。
東電福一事故は人類史上初の全電源(買電、自家発、直流)喪失が再現されたのであるが、余りにも大きな代償を払う羽目となったのである。
当該事故の原因は開発メーカである米国ジェネラルエレクトリック(GE)社の保安回路の構築ミスで有る事は疑う余地もないものである。
日本国内の原発(商業炉)は全て米国パテントで改造型原発と言われており、基本的な構造は事故炉と同様なのであるが、問題は自立回路使用の有無、及びインターロック回路使用の有無である。
国会審議に於ける原因解明の棚上げは当該要件を隠避する為と解釈せざるを得ないものであり、安全神話の崩壊並びに再稼動の道は閉ざされたも同然である。
事故原因は誠に単純な事象であり、それが原子炉制御の保安回路に潜んでいたとは信じられない事である。
1号機は東電のヒューマンエラーで、2~3号機はGE社の保安回路の開発設計ミスなのである。
双方共にヒューマンエラーと言えるものであるが原子力応用の人知を超えた危険性を改めて弁えるべきなのである。

国会事故調報告書確信部位(1号~3号機)の成す意味合に秘めるもの

2013-10-14 10:30:15 | 脱原発依存
1号機は東電操作員の非常用腹水器(IC)の操作ミスが起因した事故(メルトダウンからメルトスルーに至る)
事実は確かにそうなのであるが、1号機~3号機を総括しての評価では重要な意味合いが醸し出されてくるのである。
{その1}
事故調調査員の巧みな記述(不可避、不可逆的、可逆的、不確実、非凝縮性、etc)による検証内容の信頼性確保並びにオーソリティ化が図られているのである。
{その2}
1号機は東電の操作員の非常用腹水器(IC)の操作ミスが主眼となっており、事実なのである。
しかし(IC)が順調に機能した場合に於ける冷却維持の経過(冷却能力保持)即ち、充分に原子炉隔離時冷却維持可能な状態まで(IC)は冷却を維持出来るものであるか否や。
{その3}
2~3号機は原子炉隔離時冷却装置(RCIC)の全電源(交流)喪失後の(RCIC)の挙動に関しての検証であるが、2号機は直流電源も喪失しており、通常であれば(RCIC)はその機能は停止するのであるが、直流電源が喪失した事により、各種のインターロック回路が全て機能不全となった事で奇跡的に(RCIC)は稼働を継続したのであるが、現実には不確実性を秘めた稼動であり、その後突然停止した為に事故となっている。
(RCIC)は冷却水ポンプを交流電源喪失に備える為、原子炉の蒸気による蒸気タービンで冷却水ポンプを駆動しており、自立回路が形成されているのである。
しかしこれに関しても(RCIC)が正常に稼働した場合の冷却維持継続時間に関する記述はないのである。
3号機は直流電源が確保されており、順調に冷却が維持されていたのであるがバッテリーが上がり、直流電源が喪失した事により(RCIC)は停止し、事故に至っている。

ヒューマンエラーと装置の不確実性が事故要因として記述されているのであるが、原子炉制御の保安回路の信頼性(安定性)が確保(検証)されておらず全電源(交流、直流)喪失により、事故に至る事は明らかなのである。
当該事故も原子炉隔離時冷却系に至っての事故であり、記述通りであるならば当該冷却系の見直し改善が必要な事は歴然なのである。
建造元である米国ジェネラルエレクトリック(GE)社の見解を正し、(BWR)開発メーカを交えた検証と改善を策定し、国内全ての(BWR)改良型商業炉の改善を断行の上、国民の安全並びに安心を確保する事は言うまでも無い事である。
奇しくも米国GE社製の(BWR)に於いて事故検証された事は不可思議では無く、当然と解釈すべきなのである。