第3話「リフォーム01」
いよいよリフォームが始まった。
実家の因島の教会から購入した住宅までは車で50分程かかった。
朝8時、知り合いの大工さんと二人、木材を軽トラに乗せ出発する。
知り合いの大工さんは天理教の神殿を創るのはこれが初めてなので、叔父の教会を一度見てもらって、その神殿をモデルに造ってもらうことにした。
住宅の間取りは、2階が6畳と4畳半、1階が6畳と4畳半と10畳程のダ . . . 本文を読む
第2話「教会探し」
中古物件を探し始めたのは、夏のはじまる頃だった。
以前、この教会があった場所は現在は三分割され三軒の家が建っていた。大層大きな教会だったことが想像できた。30年前、元の会長の長男が原因で出火。残った建物も土地も全て売られ何も残っていなかった・・・。
上級の会長さんと奥さんが費用は用立ててくれた。私たちが先づすることは、教会に成るべく中古住宅をとにかく安い値段で探すこ . . . 本文を読む
第1話「決意」
今日から少しずつ私が1年半前に受け持った事情教会の復興の経路を綴って行こうと思う。
最初に話を頂いたのは、教祖120年祭「三年千日」の始まる平成16年1月。
当時私は、実家の教会の普請が始まるという理由でおぢばでの勤務を終え、家族揃って実家に帰って生活をしていた。
ある日、父が上級の会長と教会本部の先生に呼ばれ「この120年祭の旬に事情教会をひとつ復興してほしい」と . . . 本文を読む
先日横浜に居るこの教会の数少ない信者さんの一人が出直した。
死因は心筋梗塞。62歳だった。
いつも教会のためによくしてくれた。
奥さんが私が受け持っているこの教会の元の会長の娘さんで、ご主人も一緒になって信仰して下さり、自宅にある御霊様のお世話は彼の日課だった。
もの腰の柔らかいやさしい人だった。
3ヶ月前に1度訪問して出会ったのが最初で最後だった。
今の私の生活はお世辞にも裕福と . . . 本文を読む
夕方、家に帰ると玄関にタマネギ四つと、大根が一本置いてあった。
この土地にやって来て早1年半。当然のことだが最初は知らない人ばかりで、地域にうまく馴染めるか不安ばかりだった。
しかし、一日が経ち、一月が経ち、一年が経つうちに近所の人たちとは次第に顔なじみになり、月次祭のおさがりを配るうちに親しくなり、今では色んな物を持って来てくれたり、娘の出産祝いまで頂けるようにまでなった。
中でも、す . . . 本文を読む
1995年5月から翌年の2月までの約9ヶ月間、アジアを放浪した。22才の時だった。行った国は、シンガポール、マレーシア、インドネシア、タイ、カンボジア、ベトナム、ラオス、インド、パキスタン、ネパール。
この旅は、やがて俺の自信となり、勇気となって、宝物になった。
旅に出た理由はいろいろあるが、単に世界をこの目で見てみたかったのかも・・・。旅先をアジアにした理由は大学の卒論のテーマが . . . 本文を読む
『東京』
1997年1月末、日本に帰国。
その年の3月、上京した。
帰って来てから数日後、父に東京に行きたいと告げた。
父は「知ってる」と真顔で言った。
驚いて、理由を聞いたら知人の先生(天理教の)が、易のようなものをやっていて俺のことを占ってもらったらしい。
その人が言うには、「息子さんが帰って来たら東京に行きたいと言うけど、反対しては駄目です。行かせてあげなさい。3年後必ず帰って来る。そう . . . 本文を読む
信仰ってなんだろう?
しん‐こう〔‐カウ〕【信仰】 [名](スル)《古くは「しんごう」》
1 神仏などを信じてあがめること。また、ある宗教を信じて、その教えを自分のよりどころとすること。「―が厚い」「守護神として―する」
2 特定の対象を絶対のものと信じて疑わないこと。「古典的理論への―」「ブランド―」
俺は広島県因島市(現在は尾道市)にある、96年つづく天理教の教会の後継者。
俺 . . . 本文を読む