(俊)のねぼすけblog

ふわぁ(+o+)……えーと…マンガと本のレビューが中心。つーか好き勝手に書き散らかしてま‥す……(-_-)ZZzzz…

下総基地航空祭に行ってきました

2011-10-11 11:18:48 | 日記

10月に入り、今年も後3ヶ月を切りました(早!)。
しかし10月は毎週のように航空祭が開催される月でもあり、ヒコーキファンな私としては楽しみな月でもあります。(全部の航空祭にいけるわけではないのが悲しいですが…)。

というわけで第1弾は10月1日に開催された、海上自衛隊下総航空基地。ヒコーキ好きやって長いですが、航空祭に行くようになったのは最近なのでこの基地に行ったのは今回が初めて。というか海自のみの航空祭そのものがはじめてですな(厚木基地には行ったことあるけど、あれは米軍+海自だった)。
案の定というか、参加している機体は数少なかったものの、人も少なかったのでのんびりと見て回ることができました(入間だとこうはいかない)。

んでは以下に撮影してきた写真など。

T-5, 小月基地海上自衛隊の初等練習機T-5。今まで空自の練習機しか見てなかったせいもあって、初めて見た機体なんですが、なんか気持ちよく飛べそうな機体ですね。バブルキャノピーで視界も良さそう。ちなみに、レシプロ機に見えますがターボプロップ機とのこと。
口頭での説明は受けてないんですが、尾翼の数字などから小月基地の201教育飛行隊所属機と思われます。
TC-90, 練習機って言うより連絡機に見えますが、ベースは民間機であるビーチクラフト C-90 というビジネス機で、海上自衛隊では LC-90という名前で連絡機としても使っている機体なので当たり前って言えば当たり前ですね。
説明版によれば、計器飛行訓練などに使われるようです。
写真の機体は202教育飛行隊・徳島基地所属機のようです。
U-36A, 徳島基地 これも初めて見る機体ですね。U-36Aと呼ばれる訓練支援機で、説明版によれば対空標的を曳航したり、対艦ミサイルの模擬役をやったりするようです。そばにいた自衛官に聞いたところ、ミサイルのエミュレーションをするときは実際のミサイル同様、海面すれすれを飛んだり急上昇・急降下なども行うようです。技量がないとで居ない仕事ですねぇ。
なお、両種翼端には燃料ポッドの前端にそれぞれミサイルのシーカー(センサー)が組み込まれており、左翼端にはレーダー、右翼端には赤外線のシーカーが組み込まれています。訓練の祭はこのシーカーを稼働させながら自衛艦に向かって飛行することで、ミサイルの「演技」をする、ということのようです。
US-1A, 岩国基地 日本が誇る救難用飛行艇として有名なUS-1A。本拠地は岩国ですが、交代で部隊の一部が厚木基地に詰めています。写真の機体もその1つで、パイロットの方に伺ったところ、「帰る前に下総に寄ってこい」と言われたとのこと(笑)。
厚木勤務は1週間交代とのことで、意外に短いと思ったらその間は12時間交替で常時待機体制にあるとのこと(訓練も多少やるみたいですが)。話を聞いたパイロットの方も「厚木には何回も来ているけど基地の外には出たことがない」そうです。要は臨戦態勢な訳で、1週間交替となるのも納得です。

US-1Aはかなり古い機体で、現在順次新型のUS-2に交替しつつあります。写真の88号機も今年中に退役することが決まっているとのことで、今回が最後の厚木勤務だろう、とのお話でした。
ちなみに厚木から岩国に帰る祭の所要時間は約2時間半。プロペラ機であることと、与圧がないため高度を8000ft(約2400m)位までしか上げられないため、この程度の速度になるのだそうです。新しいUS-2になると、もう少し高度を上げられるので速度も速くなるとのこと(でもプロペラ機なので上げると言っても高度12,000~15,000ft=約4,000~5,000m 位らしい)。

P-3C, 下総基地
着陸・エンジン停止後にプロペラの位置を直すP-3C
下総基地と言えばP-3Cの乗員を訓練する基地な訳で、当然P-3Cも存在します。っていうかそれがメイン。
右の写真上は地上展示されていた第203教育飛行隊のP-3C。入間とかの航空祭で見るP-3CはよくESMポッドとかをぶら下げてるんですが、ここの機体はクリーン形態のものが多いように思いました。

当日、P-3Cは展示飛行やら体験飛行やらで多数が離着陸しましたが、ちょいと微笑ましかったのが右の写真下のシーン。何やってるかというと、エンジン停止後にプロペラを定位置(?) に直してるんですね。見た目だけの問題なのか、それとも他に理由があるのかは知りませんが、何回かやり直していてちょっと大変そうでした。

C-130H, 小牧基地 航空自衛隊からは第1輸送航空隊第401飛行隊(小牧基地)所属のC-130Hが参加。大型機(プロペラ4発機)の基地だからそれに合わせた? そんなわけはないか(笑)。

ちなみに飛行機を見ている際、たまたま近くにいた女の人がC-130を指して、係の海上自衛隊員に「なんであんな色(水色)なの?」と聞いてましたが、これはイラク派遣の際に採用した迷彩色ですね。脅威が基本的に地上の武装勢力からの対空ミサイルなんで、空に溶け込むこのような色になったと思われます…が、係の人を押しのけて説明できるほど厚顔でもなかったので黙ってました(^^;

SH-60J, 館山基地 館山基地から飛来したUH-60B哨戒ヘリコプター。第21航空群所属機。

パイロット(?) の人が「来週の土日に航空祭やるから来てくださいね」と言ってくれましたが、館山の航空祭は10月9日の一日だけでした……ウソツキー!(笑)

UH-60J, 館山基地 上の機体と同様、館山基地から飛来したUH-60J救難ヘリコプター。

写真では見にくいかもしれませんが、機体の内部まで公開しており、終日人がそばにいて賑わっておりました。
特に飛行展示はありませんでしたが、帰投時にちょっとしたマニューバ(機動)を見せて、観客を楽しませてくれました。

AH-64D, 霞ヶ浦駐屯地・航空学校
M230 30mm チェーンガン
いささか予想外だったのがこの機体・AH-64D アパッチ。霞ヶ浦駐屯地の航空学校で教育用機材として使用されている機体で、今回はローターマスト上にロングボウレーダーをつけて登場。珍しい機体のせいか、人が群がっていました。

写真は上がアパッチ全体の、下がアパッチが機首下に搭載するM230 30mm機関砲の写真です。機関砲はチェーンにより伝達される外部動力で駆動することから、「チェーンガン」と呼ばれますが、これだけまじまじと見たのは初めてかも。

AH-1S, 木更津駐屯地 AH-64Dの隣に駐機していたAH-1S対戦車ヘリコプター。木更津駐屯地の第4対戦車ヘリコプター隊所属機です。

割と人気のある機種なんで、たいていの場合は人が群がってるんですが、今回はアパッチがいるせいか、あまり人はいませんでした(笑)

UH-1J, 北宇都宮駐屯地 汎用ヘリコプターUH-1J。UH-60JAが導入されているとはいえ、まだまだ現役です。立川あたりから来たのかと思いきや、北宇都宮駐屯地から飛来したとのこと。はて、北宇都宮はUH-60JAじゃなかったっけ? と思いつつこのblogを書くために調べてみたところ、北宇都宮駐屯地内の陸上自衛隊航空学校・宇都宮校で使用している機材のようです。
CH-47J, 木更津駐屯地 陸上自衛隊の大型ヘリ、CH-47J チヌーク。木更津の第1ヘリコプター団に所属している機体で、航空祭開始当初から展示されていたのではなく、空挺降下展示実施の際、空挺隊員を乗せて飛来し、そのまま地上展示に回された物です。
左の写真は、空挺降下展示終了後に着陸してタキシングするCH-47J。
降下直前、後部ランプドアを開いて飛行するCH-47J
パラシュート降下して着地する空挺隊員
展示後、撤収してきた空挺隊員
空挺降下させた航空機を載せたんだから空挺降下そのものも載せなきゃなんめぇ、ということで、習志野駐屯地の第1空挺団による空挺降下展示の様子です。

写真右上は、降下に備えて後部ランプドアを開いた状態で飛行するCH-47J。右中が降下後、着地する空挺隊員。このときは7名が降下したように記憶してます。一度に7名が降下するのではなく、まず一人が先に降りて、その後他の6名が降下しています。
画像がイマイチなのはカメラのせいか撮った人間の腕のせいか。(汗)

地上に降下した後は本来なら戦闘体制に入るわけですが(パラシュートは捨てる)、今回は降下展示なので皆さんパラシュート抱えて戻ってきました(写真右下)。やはりかなりかさばりますね。

会場には第1空挺団の展示ブースが格納庫内に設けられていて、落下傘などの個人携行装備が展示されてました(実際に身につけることもできた)。私も実際に背負わせてもらいましたが、メインパラシュート(主傘)だけで22kgと、ちょっとした荷物です。これに加えて予備傘(7kg)、背囊(はいのう・バックパックのこと)約40kg、戦闘用装備(小銃や弾薬)などを抱えて飛ぶわけです。隊員の方達は一般人よりも相当体力がある方々のはずですが、やはりこれだけ持つと歩くのも大変なようですね。

なお、下総基地と第1空挺団、普段の訓練から多少の縁があるようで、C-1やC-130Hなどの航空機からの降下訓練を行う際、航空機に搭乗するのはこの下総基地からなんだそうです。まぁ、確かに入間まで延々と2時間3時間かけて移動するよりは輸送機の方に近場まで来てもらった方が楽ですね。しかし私は毎回入間まで行ってるんじゃないかと思ってました(笑)。1つ賢くなった日でした。

YS-11T-A, 下総基地 こちらは展示物ではなく、格納庫内に鎮座していたYS-11T-A。機体下部の巨大なレドームが目をひく機体です。

この基地内のYS-11は最近全機退役したはず…と思って調べてみましたが、やはりその通りでした(Wikipediaによると、2011年6月1日付で用途廃止)。しかしながら、格納庫内に2機、エプロン上に3機が確認できてます。これらの機体を何に使っているのか、はたまたただ処分するまでの間保管しているだけなのか、については確認できてません。

「ミニP」1号機
「護衛艦」アトラス
悪役の潜水艦
「ミニP」3機編隊
「ミニP」が救命ポッドを投下した瞬間
右の写真は、「ミニP」たちとそのアトラクションの様子。P-3Cの任務をコミカルにかつ判りやすく説明してくれる物で、下総基地の名物になってます(多分…)。YouTube 等の動画サイトにも多数投稿されているので、実際の様子はそちらを見てもらった方がわかりやすいかも。

右の写真上から3枚はアトラクションで使用される機体です(上からP-3C、護衛艦、敵潜水艦を模した物)が、ミニバイクにかぶり物を被せただけ…ではありません。かなり…いや、無駄に(笑)凝ってます。
例を挙げると:

  • 翼についているプロペラは、それぞれモーターで回転します。しかも1つずつ制御可能
  • 着陸灯も点きます
  • パイロンに装着したポッドなどを投下することができます(今年からの新機能らしい)
  • 潜水艦は魚雷命中時に派手なリアクションをとることができます
右の写真の上から4枚目は展示で「編隊飛行」を披露するミニP。なかなか綺麗に決まってます。先頭の機体の左翼(写真だと右側)にオレンジ色の救命ポッド(もちろん模型)がぶら下がっているのに注目。
写真一番下は展示の中盤での目玉、救命ポッドの投下シーン。てっきり飾りもんだと思ったらホントに投下するんでびっくりしました。投下したポッドは見事救命筏の直前に落下しています。

「平台がおまちかね」

2011-10-08 18:57:34 | 本・マンガ
「平台がおまちかね」表紙
(「平台がおまちかね」の表紙。
画像は東京創元社のWebサイトから)
本屋でタイトルを見て、おもしろそうだと思って買った1冊。とはいえ、初めて読む作家なのでさほど期待したわけではないですが、読んでみたらまぁまぁ楽しい作品でした。
内容を一言で言えば、「出版社営業の日常、ミステリー風味」。「出版社」というと「編集部」のイメージが強いですが、この作品はその中で影の薄い営業部員にスポットを当ててます。

「ミステリー風味」と言ってもベースはひとりの新人社会人の日常を描いたものなので、事件が起こったり人が死んだり、ということは全くないです。日常のどこにでもあるような「不思議なこと」、例えば普段は穏和な人がなぜか不機嫌だったりいつも行っているお店がいきなり閉店したり。そういった日常に、実は知らないだけでいろんな小さなドラマがある。そういう日常を描いた作品ですね。
なので、ミステリーを感じさせるような描写はほとんどありません。私自身、読んでて「ミステリー風味」に気づくにはかなり時間を要しました。

強くおすすめする、というほどではないですが、読んで損はない本だとは思います。


週刊少年マガジン2011年45号雑感

2011-10-08 16:55:35 | 本・マンガ
気がついたら10月突入…と同時に今月は航空祭の「あたり月」でもあったりします。
先週も2連ちゃんしたんですが写真の整理が追いつかない…(笑)

ひとまず今週のマガジンがなかなかに感慨深げだったんで雑感をば。(一部の作品のみコメントしてます)

ゴッドハンド輝
マガジンの名物医療マンガがとうとう最終回。 最後がメインキャラクタの結婚やらカップル化(変な日本語…)で終わるのはラブコメの風味も多分にあったせいか?
471話ってことはざっくり9年半ってところでしょうかね? ともあれ長い間お疲れ様でした>山本センセ
エデンの檻
なにやら物語のクライマックスにさしかかりつつある予感。待て、次号!…ってところですな。
君のいる町
王道ラブコメ青春マンガ。次から次へとイベントが起こりますな。さて、次はどう転がるやら。凜ちゃんがなにかやってくれそうな予感。
BabySteps
正当はスポーツ少年マンガですが、今回はラブコメ風味満載なインターミッション。
しかしエーちゃんとなっちゃん、おつきあいを始めてから結構経ったように思うけど劇中ではまだ7日なのね…時間進むの遅!
魔法先生ねぎま!
今日も元気なハーレム系ラブコメ。いろいろ狙ってるのは判るんだがキャラ出し過ぎだってば…
波打際のむろみさん
異色の「異性物交流コメディ」。今回は珍しく琢郎君が扉絵を飾っております。
それはさておき、ストーリーの方も今までとは多少毛色が変わって居るような…さて、作者は次にどうするつもりだ? まさか文化祭にむろみさんを乱入させるつもりもないとは思うが…
この彼女はフィクションです
「○○から理想の女の子が出現」という、割とよくある系ラブコメですが、もうちょっと続くだろうという個人的予想を裏切って今回が最終回。ネタが続かなくなったかな?
しかし最終回を「再帰」で締めるとは思わなかった。これはいい意味で意表を突かれましたね。なかなか綺麗に締めることができてると思います。

「なれる!SE 5」

2011-09-23 03:33:47 | 本・マンガ
「なれる!SE 5」表紙イラスト
(「なれる!SE 5」の表紙イラスト。
画像は電撃文庫のWebサイトから)
気がついたら書店に並んでいた(ひどい言い草だ)本格ネットワークエンジニア・ライトノベル(なんだそりゃ)、「なれる!SE」の5巻です。
4巻も買ったんですがちょいと個人的力量というかスキルというか経験値の関係でコメントしにくいのでスルーの方向で(ヲイ)。

今回のお題はカスタマーエンジニア(CE)。実際にお客さんのところに出向いていろんな作業をする種別のエンジニアになります。といっても構築時は設計したSEが出向くことも多くて、カスタマーエンジニア専門、って人は、大手を除けば構築部隊にはあまりいないと思います。むしろ、保守関係のほうがそういう人が多いんじゃないかな。

ストーリーとしては前回PM(プロジェクトマネージャ)を経験した主人公の桜坂公平君、今度は現場作業要員として西日本各地のデータセンター(IDC)行脚にかり出されることに。現地でやる作業自体は大して難しくはないものの、様々なトラブルや突発事態が襲いかかる! ……といったところです。

まぁ、作中では誇張して書かれているものの、現場作業で実態が指示されていた物と異なる、なんてのは日常茶飯事で特に珍しい物ではありません。というか作中に書かれているトラブルは発生頻度が異常なだけで後は現実に起きる余地が十分にある…というかいくつかは私も経験したことあります(^^;。
もちろん、本来そういうのはあってはいけないのですが、やはり人間、様々なミスが起きますので起きるときは起きるのです。そうはいっても「仕切り直し」はよほどのことがない限りできませんので(ミスがある度に仕切り直してたら時間がいくらあっても足りない)、現場で何とかしようとするわけですが、そこをどうクリアしていくかがCEの腕の見せ所、かもしれません。

…なんかCE談義になってしまいましたが、作者がネットワーク系SE出身と言うこともあり、このあたりの描写は非常に説得力あります。「あ~、あるある」のオンパレード。「普通なないだろ」となるのはプライベートパートですね。このあたりはネタバレになるので書きませんが…正直、ラブコメパートはあまり印象にない(笑)。これは同じ業界で飯を食っているせいかもしれませんけどね。

序盤で「うんうん」とうなってしまったのは、「仕事を探してはいけない」という一言。至言かもしれませんね。
よく、ニュースなんかで「仕事がない」という話が聞かれますが、あれは正確に言うと、「金になる仕事がない」ということになります。金にならない仕事は…残念ながらあちこちに転がってるんですね、これが。
なのでそういうのにかかずらっていると本来の金になる仕事がおろそかになる、と。
もっとも、「金にならない仕事」でもやっておかなければいけない物ややっておいた方がよい物、というのもあります。なので優先順位付けをして、やらなくても影響がない物は放っておく様にしないといけません。でないと帰れない。まして公平君がやったように、「○日後でよい」と言われた物を「今日出します」なんて言ってしまうのは、すでに物ができているときでもなければ言ってはいけません(^^)。
なんて、社会人の人には釈迦に説法ですね

ともあれ、業界経験者であれば結構楽しく読める本じゃないかと思います。問題は、そろそろ次の巻のネタが切れてきたんじゃないかなと言うところだったり。


週間少年サンデー 2011年42号 雑感

2011-09-17 13:02:10 | 本・マンガ
2011年9月14日発売の42号についての感想です。
全ての作品についてコメントしているわけではないのでその点はご了承ください。

犬部!
作品はいいんだけど連載にしにくいんじゃないか、と思ってた「犬部!」が連載再開。原作があるとはいえ、どこまで粘れるか? 扱っているネタがネタだけに、あまり長期の連載は目指さないほうが良いのではないかと思ってますが、それでも2ヶ月や3ヶ月は持つと思うので作者達にはがんばってほしいところ。
史上最強の弟子 ケンイチ
相変わらず逆鬼と本郷が仕合っております。格闘シーンが長くなるのは格闘マンガの常とはいえ、そろそろ話を進めてほしいところ。
まぁ、そう入っても作者の都合もあるだろうし、このあたりのストーリーは単行本でゆっくり読むのが吉でしょうか。
最後は? ストレート
なんだかんだで話が進んでいってます。しかし今気づいたんですが今号で第42話。1年近く連載しているんですな。時間のたつのは早い。
ハヤテのごとく!
相変わらずストーリーが発散し続けているというか新キャラがどんどんで続けているというか。作者はこの後、話を畳むことができるのか?
はじめてのあく
ラブコメの王道パターンの1つ、プールでのひと騒動。やはり安心して読める。
BE BLUES!
新人戦編、終了…かな? 素直に勝ち勧めさせないあたりはストーリー展開としてうまいように思う。これから主人公キャラがどう巻き返していくのか楽しみ。
絶対可憐チルドレン
フェザーの正体がこの話で一部解禁。でも全部じゃない…というかフェザー自身が正確に認識しきってない。
個人的には薫・葵・紫穂の3人の残留思念が合わさったもの、と見てるが、果たしてどうか?
月光条例
よくネタが続くなぁと感心することしきりな作品。クライマックス近し?

今週は「ムシブギョー」と「銀の匙」が休載。残念。

「妖精作戦」

2011-09-17 11:01:43 | 本・マンガ
「妖精作戦」復刻文庫版表紙
(画像は東京創元社のWebサイトから)
まだ私が児童でも学生でもなく、生徒と呼ばれていた頃に初めて読んで、以後の読書傾向に大きな影響を与えてくれた1冊が復刻版となって再版されました。「妖精作戦」。

タイトルからは内容がさっぱりわからないこの本ですが、本文を何回も通して読んだ(読んだのは復刻前のオリジナルの方ですが)後もこのタイトルが何を表しているかさっぱり判りません(ヲイ)。 でもハチャメチャに面白く当時はむさぼるように何度も読み返した本でもあります。 正直、買うかどうか迷ったのですが、追加の後書きと有川浩の解説がつくと言うことで結局買いました。いや、ホントそれだけの理由。底本となった84年版の本が手元にある(買ったのは多分87年頃だが)ので、本文読むためだけだったら買い直す必要性は正直なところあまりないのです。

ストーリーは、謎の組織に誘拐された転校生の女の子を、転校初日にたまたま顔を合わせていた同級生の男の子とその友人達が奪還すべく大奮闘。とある筋から転校生の護衛を依頼されてた謎の探偵と共に、大立ち回りを繰り広げます。 最終的には月面基地(!)まで足を伸ばすことになります

今読み返すと確かに荒削りではあります。が、当時は舞台となった街が通っていた学校のある国立だった事、実在の航空機や架空の機体でも実在の航空機をベースにした物が登場したりして非常にマニアックだったこと、等から、ものすごく嵌り込んだ作品でした。
時間の経過と共に当時の「最新」は最新ではなくなりましたし、社会情勢も変わりました。「謎の最新鋭戦闘機」が実は実在しなかった物だった、などなどいろいろと枝葉末節で現実にそぐわないところが出てきては居ます。
例えば、ソ連がまだ存在していたり、最新鋭ステルス戦闘機F-19は存在していなくてF-117であまつさえ姿かたちは似て似つかなかったり、最新型の戦闘機として例示されているのがタイガーシャークだったり。
近年の現代劇や小説などで登場する携帯電話も当然のように登場しません。
そういったところにノスタルジアを感じつつも、やはり読んでみると面白いですね。

余談ですが、作中に登場する原子力潜水艦「カサンドラ」の搭載機に、「F-22」の記載がでてきます。2011年現在実在するF-22はアメリカ空軍機で、そもそも空母などへの着艦はできない機体なんですが、なぜ出てくるのか? 正直、一瞬混乱しました。答えは執筆当時、作者がでっち上げた架空の機体の制式名が、後年米空軍で使われてしまっただけのことなんですが、このことに思い至るのに少し時間がかかってしまいました(なお、この当時、米軍の戦闘機はFA-18までしか存在しません。Fナンバーが割り当てられていた機体は、試作機を入れてもF-20までです)。作者としては少しでも「近未来兵器を備えた組織」を描写しようとして、その当時は影も形も無かった「F-22」なる戦闘機をでっち上げたのでしょう。
なお、1994年の改訂版では「CF-22」という表記になってます。思わず「カナダ軍機かよ!」と突っ込みそうになる私はヒコーキマニアの端くれ(笑)

今回の本、後書きによれば作者は「可能な限り手を入れずに」出そうとしていたそうです。ということは多少は手が入っているわけで、さてどこか? 底本があるので探せなくはないですが…やめておきましょうか。野暮だし。

思い入れが強いこともあって長々と書いてしまいましたが、現在笹本祐一が好きだという10代から20代前半の人がいるなら、せっかくのデビュー作です。読んでおいて損はないと思います。
……後書き読む限り、作者としては複雑な思いがありそうですが(笑)

あ、そうそう。「妖精作戦」の改訂版がJコミで無償公開されてます。細部が微妙に変わっているようなので、興味のある方はこちらもどうぞ。


「シアター! 2」

2011-09-16 14:12:56 | 本・マンガ
「シアター!2」文庫本表紙
(画像はメディアワークス文庫のWebサイトから)
先日書いた「シアター!」の続編。前回のエントリで書いたとおり、会社帰りに本屋で購入。さすがに飲み会の時は読めないので翌日以降に読み始めて読了。
1巻は曲がりなりにも一冊の本、という形でまとまってましたが、今回は次回に続くのが前提のヒキになってますね。2巻目以降の出版は1巻目の売れ行きを見てから、なんてことでも考えてたんでしょうか?

内容としては1巻に引き続き、借金返済に邁進する小劇団・シアターフラッグの面々の奮闘を描いている作品なんですが、前巻よりも人間関係が濃密になって発酵が始まりかけている感じがしますね。一部ではすでに甘みが出始めているし。

前巻では序盤ですさまじい台詞を発してくれた司君もこの巻ではトーンダウン。作中の台詞ではないですが劇団メンバーに対する「顧問の先生」の様な状態になってます。

借金返済も進んではいるものの大きなクライマックスもなく、話はぐつぐつと煮詰まる様相が見えてきました。さて、次の3巻はいつ出るのか? そして物語はどうなるのか? 次に繋がる一冊です。


本屋にて

2011-09-15 18:10:09 | 日記
先日、会社の帰りに「シアター! 2」と復刻された「妖精作戦」を購入。急いでいたこともあって(飲み会に行く途中だった)、店員さんに探してもらいました。

著者名とタイトルを告げると、メモして在庫を確認してくれるんですが、メモを見てちょいと複雑な気分に。
「ありかわひろ の シアター 2巻」は「有川浩 シアター! 2」と、著者名は漢字で、タイトルでは音では出ない「!」マークまで書いていたのに、「ささもとゆーいち の ようせいさくせん」は「ささもとゆういち ようせいさくせん」とそのまんまひらがな。
「笹本祐一ってそんなにマイナーかなぁ」と思いつつ、「まぁ有川浩は今旬な作家だし」「女性(の店員だった)だから笹本祐一は接点がないかなぁ」などなど、ほんの数十秒の間にいろんな考えが頭をぐるぐるしてたのでした。

ま、たいしたことじゃないのは判ってるんだけどね。

「シアター!」

2011-09-15 12:29:30 | 本・マンガ
「シアター!」文庫本表紙
(画像はメディアワークス文庫のWebサイトから)
有川浩作品の文庫化作品は大体読みつくしてきたんですが、残ってた(というか残していた)「シアター!」をようやく購入。読んでみました。
3時間くらいで読了。うん、やっぱり面白い。

ストーリーは、無名ではあるものの、知る人ぞ知る的に観客数を伸ばしてきている小劇団「シアターフラッグ」を舞台にした演劇物。とあるきっかけで役者の半数が離脱し、300万円の負債が発生した発生したシアターフラッグ。主宰の春川巧は工務店勤務の兄、司に金を無心して、何とか出してもらったものの突きつけられた条件は:

  1. 返済期間は2年間。
    2年間で返済できない場合は劇団を畳む。
  2. 公演による利益以外での返済は認めず
  3. 返済期間中の予算は全て司が管理する
という、結構厳しいもの。新しく参加した声優・成田千歳を加えて、劇団員は次の公演を目指していきます。

この本の中で、300万円の負債が返済できたのか、シアターフラッグは存続できたのか、はわかりません。というかそこまで描かれていない。あくまで負債を背負った劇団が新しい一歩を踏み出すところまでです。でも続刊が出ているので、その後の話はきっと最後まで読めるでしょう。

読んでて最初に噴出したのは序盤の司のせりふ:

「守銭奴けっこう! 金は正義だ!」
いや、なかなかここまで言い切れる人はいません。ここまで言い切れる人なら頼りがいもありそうだよなぁと思ったり。読み進めていくと結構面倒見が良いこともわかるので、上司にするとうるさいけど安心感はありそうな人。
ちなみに個人的には「金は力だ!」と思っているので、司とは多少価値観が違う。でも力がないと何もできないので金が大事なのは同じ。

今まで読んできた有川作品に比べると、恋愛成分は割と少なめ。でもそこかしこに種はまかれているんで続刊の「シアター!2」だともう少し違うんでしょうか。

劇団が舞台になっているので、その内部の独特の世界が描かれています。当然、素人には判りにくいこともあるんですが、作中では司が素人代表という形で案内係になってます。演劇なんてろくに見たこと無い私ですが、読んでいく上で特に不自由はありませんでした。

本作品と同じく、劇団の制作に部外者が入って立て直す、というストーリーをもつ作品に、「バックステージ」というコミックがあります。こちらは本作品ほど踏み込んでなかったようには思いますが、やはり金銭を扱う人間から見た劇団の問題点を指摘しているのは変わりません。毒が少なく、ほっこりした読み口なのでわりとお勧めです。


「別冊図書館戦争Ⅱ」

2011-09-09 22:43:07 | 本・マンガ
「靖別冊図書館戦争Ⅱ」文庫本表紙
(画像は角川書店のWebサイトから)
出ましたので早速買って読みました、有川浩の「図書館戦争」シリーズの2冊目の外電にして最終巻。

別冊Iは主人公である堂上と郁の外伝でしたが、IIは緒方副隊長および堂上&小牧ペアのそれぞれの過去と、柴崎と手塚の後日談です。あと稲嶺と玄田を主役に据えたショートもありましたね。甘味成分はIよりも少ないですがやはり甘い。後書きによると、第1稿を読んだ作者の旦那さんが苦味が強いので甘味分を増やせといったとか。個人的にはそんなに苦味が強いとも思いませんでしたが、作者のパートナーだけあって甘党なのかもしれませんね>作者のだんなさん。
いやまぁ、ストーカー被害を受ける描写とかは確かにあまり呼んでて良い気分じゃないけど、最後がいいんだから別にイイジャンとも思ったり。

ちょいと違和感があったのは、とある理由で郁が「下士官」の男子隊員に体罰を加えるシーン。しごきまくるのは良いとして、下の階級の人間をポンポンぶん殴るってのはどうなんだろう。自衛隊でも体罰は禁止されていると聞くのに。
教育班の中で自分の指揮下にある部下ならともかく、そうでない隊員も明らかに含まれているし、そこまで話が大きくなったのであれば図書隊司令クラスが指示を出さない限り越権行為またはかなり大規模な私的制裁になってしまいます。それに、郁や手塚は動機の中で最も昇進が早い部類の人間であることを考え合わせると、同期や先輩の「部下」がいるわけで、そういう人たちに体罰を加えるってのは実際問題できるものか?という疑問がわいてしまいます。
ところがどういうわけか、このシーンでは「士長以下」の階級者が二十歳そこそこの若い連中ばかりで、年齢も人生経験も目下の者ばかり、という暗黙の前提で記述がされているように見受けられます。郁がトサカにきていることを示すシーンなので、このような描写の方が都合がいいといえばいいのですが一度引っかかると気になります(笑)

そういうリンチシーンを除けば後は「図書館戦争」の世界そのもの。安心して読むことができます。別冊Iが甘すぎて辟易した人も、こちらなら大丈夫でしょう。