最高水準の受信性能を備えた
DX'er待望の 実戦派高級HFマシン 高級トランシーバー
ＩＣ－７７００
落雷品の修理です
本日は 長編になりますよ
本体
ＩＣ－７７００
症状 ： 御覧のように MONITORのランプが点灯して
本体は起動しない
落雷品だとメーカでは修理しても保証できない
だから修理は不可能
開けてみた
調べてみると FRONTユニットが怪しい
この基板
このＩＣが 壊れてる
だって・・・電源電圧が１Ｖくらいしかなく クロックも発振してない
内部でショートしてるね
早速 取り寄せ
メーカーでは 在庫があれば部品の供給をしてくれるので 助かるね
プログラムが書き込んであるから 汎用品では動作しません
こうやって 全周を半田付けしてから外します
十分 注意してね
１００ピンのＩＣが外れました
フラックスと吸い取り線・アルコールできれいにします
そして 半田付け
１本づつやっても
全周を半田付けして吸い取り線で余分の半田を吸い取っても
どちらの方法でもＯＫ！！
このＩＣ （時計用） も怪しい
取り外す
これは 汎用品を購入
取り替えたよ
このトランジスターも・・・怪しい
外そうとしてたら 割れてます
やっぱり爆発してたんだね
取り替え完了
これで完治かな と思いきや
・・・次は 音が出ない
怪しいのは この基板
基板を外すと
シャーシーとスパークした痕跡だ
その上の トランジスター
穴が開いてるよね
このオーディオアンプのＩＣも壊れてた
このＩＣも
交換
そして・・・
正常に起動しました
ちゃんと受信できます
今度こそ修理完了！！
・・・・と思いきや
マイクのＰＴＴで 送信にならない
本体の送信ボタンでは ちゃんと送信し電波が出るから
原因はマイク端子だね
マイクユニット
チップインダクターが燃えていたので 取り替えた
ＶＲ－Ａ基板も こんな感じ
黒く焦げてる
チップ部品を交換
これが 取り替えたチップ部品 1.6mm*0.8mmの大きさ
そして
本当に 無事修理完了しました！！
たぶん 落雷の電流がマイク端子から侵入して
ＩＣやオーディオ回路・電源回路を壊したものと推測できるね
簡単なようだけど
ここまで直るのに 途中引っ越しなんかがあって
２年以上かかったんだよ
部品代は４０００円だったけど
まあ普通は こんな修理なんかしないほうが得策ですよ
でも 「修理」 を趣味とする人のために
修理方法を公開しますね
１．電源電圧を調べる
電源装置から適正な電圧が出て 各素子やＩＣに適正な電圧がかかっているか
電気製品は適正な電源が来てないと 正常に働きません
２．各部品のチェック
トランジスターなどはテスターでチェックできるね
ＩＣやＣＰＵは 電源電圧やリセット電圧・基準電圧などが正常にかかっていて
なおかつ クロック発振器を持っているものは既定の周波数で発振しているかどうか
３．以上の状態でも起動しない場合
ＲＯＭやＩＣ・ＣＰＵのデーターのやり取りがうまくいっているか確認
これが一番難しいよね
だいたい こんな感じで修理を進めています
まぁ・・・カンに頼ることもたくさんあるんですけどね
本日のおまけ
この２年間・・・たくさんの事がありました
２０１３年の１月 ２０１２年の１月
