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To Write Not To Write~書かずに死ねるかっ!

半可通Tonyが気になったあれこれを駄文とともに紹介するダメ人間のためのアイテムたち。

オタクイズデッド

2006-05-28 | Weblog
この件については情報を得ていろいろ考えてみたが、まだ自分なりの回答は出ていない。今後も出ないかも知れないが、風化させることもできないのでいまさらながら書いてみる。
なお、私はトークショーには残念ながら参加していません。

発端は5/24に新宿のロフトプラスワンで開催された岡田斗司夫氏のトークショー「オタク・イズ・デッド」である。
岡田氏はオタクの定義について「いままで定義したことは無い」とコメントされているが、従来の著書でも「オタクとはこういう人たちだよ」という形で表現されてきた。
東大オタク学講座に登場するゲスト陣もそうだし、日本オタク大賞にパネリストとして参加されるような面々は一流のオタク。オタクマイスターと言っても良く、私にとっては雲上人と言えるような粋人である。
そしてその著書を読むたびに「俺はオタクとはいえない。オタク文化を愛好する温いファンだ。」と思いしらされたものである。

オタク文化は脈々と続いてきたし、当然その文化が失われる訳ではない。
「オタク・イズ・デッド」という言葉には文化の消失ということではなく、粋人としてのオタク(ある意味岡田氏がイメージを流布し、復権のためあるいは商売のため情報操作したともいえる「オタク=趣味のエキスパート」という肖像)の存在が薄められ、オタクという言葉自体が陳腐化したことが原因ではないかと感じたのが第一印象である。

その傾向は突然起ったわけではなく、岡田氏の言う第三世代においてはその傾向は顕著である。ジェネレーションギャップは当然であることは岡田氏も述べているが、昨年ある意味不本意な形で暴走してしまった電車男ブームによってもその傾向は加速したとも考えらる。
マスコミが作り上げた典型としてのオタク。無頓着(=イケてない)なファッションで美少女イラストやコスプレで「萌え~萌え~」叫び、メイド喫茶に通うような人々。本田透氏の言葉を借りれば「恋愛資本主義」とは縁の無い人々。
これらは少なくとも私の考えるオタクでは無い。あまりにも薄すぎるのだ。ファッションとしても最低の部類だ(笑)

余談ではあるが、このようにイメージが独走し容姿や趣向にその傾向が見られる者を「オタク」と見るような世相は、第二世代までのオタクにとって忌まわしい「オタク=犯罪者」のようなマスコミのイメージ操作であり、皮膚感覚で「オタク=キモい」「オタク?ニートと何が違うの?」というような侮蔑は、マスコミが行う偏向報道が行われる状態では珍しくもなんとも無いことだ。

ネット上では「岡田氏が今のオタク文化について行けなくなったオールドタイプである」「昔は良かったという懐古主義にすぎない」「自分が望む世界でなくなったことへの絶望である」というような主張も見受けられる。
ちょっと違うと思うのだ。

「オタクの目」を持たないオタクが増えすぎた。論客がいなくなった。オタクは喰わねど高楊枝という言葉があるかは知らないが……。
「薄いオタク」がメインストリームになってしまったという現実では「世代が違うオタクでも、その作品について深夜のファミレスで何時間も話す」というようなサロンはほぼ喪失し、岡田氏の行ったオタク復権によるオタクエリート思想も意味を成さなくなった。今や「私はオタクである」というアイデンティティ、膨大に提供される情報とそれに順ずるライフスタイルが普通だ。
「好き」という嗜好そのものは何においても重要なファクターだが、それだけで終わってしまう(もちろん同人誌で深く掘り下げる者もいるわけだが、掘り下げる方向は様々だ)消費型のオタクが多いという現実。

この辺り、オタクが普遍的になったことで、ある意味特殊な存在だった「オタク」はその言葉の意味を失ったのではないかと。それが「オタク・イズ・デッド」の意味なのかなと。
誰かのコメントにもあったがロックもそうやって死んだのだ。普遍化とマーケットのなかで何度も。

※今回の記事にはゾゾコラムの管理人ゾゾミ様作成されたレジュメを参考にしました。感謝いたします。

プチクリ!―好き=才能!

幻冬舎

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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
判りにくいけどレドですw (麒麟)
2006-06-27 23:49:16
確かになんか違うねえ・・



でも俺に夜明けまで語れるものあるかな(笑)

…あ、昔はTRPG(フォーセリア)ネタで夜明けまでファミレス談義したことあったなぁ。



今だと…FF?(爆)

ゲームつけなくても話だけで世が明けるz

オンライン廃人は、ある意味古いオタクに近い気がするなぁ。。
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