最近、特定保健用食品、機能性表示食品とうたわれている健康ドリンクが増えました。
特定保健用食品は消費者庁許可で機能性表示食品は消費者庁長官による個別審査を受けたものではないと表示されています。
● ミツカン黒酢(特定保健用食品)
キャッチコピー
「血圧が高めの方に」
許可表示
「血圧が高めの方に適した食品です」
摂取上の注意
「本品は高血圧症の予防薬及び治療薬ではありません」
摂取目安量
「1日100mlを目安にお飲みください」
とボトルに記載されているその意味が矛盾していて分からない。
これを飲んだらどうなるのか全く分からない???
● 胡麻麦茶(特定保健用食品)
日本人間ドック検診協会推薦
キャッチコピー
「血圧が高めの方に」
許可表示
「血圧が高めの方に適した飲料です」
摂取上の注意
「本品は治療を目的とした飲料ではありません」
摂取目安量
「1日1本を目安にお飲みください」
とボトルに記載されているが、これは予防とは書いてない。
しかも治療を目的とした飲料ではないとは書いてある。
この2点から血圧を下げる効果は無いと読み取れる。
高血圧には無意味ということか???
● カゴメトマトジュース高リコピントマト使用(機能性表示食品)
キャッチコピー
「善玉コレステロールを増やす」
「高めの血圧を下げる」
届出表示
「本品には・・・血圧が高めの方の血圧を下げる機能があることが報告されている」
摂取上の注意
「多量に摂取することにより、疾病が治癒したり、より健康が増進できるものではありません」
摂取目安量
「1日1本を目安にお召し上がりください」
この商品のキャッチコピーに「高めの血圧を下げる」とハッキリと記載されている。
これを鵜呑みにしていいのか?
この3本の中で、この商品が一番高血圧対策になりそうな印象を受ける。
しかしながら、先の2本と異なり特定保健用食品ではなく、消費者庁の個別審査を受けたものではないと明記されている。
一番効きそうなキャッチコピーを使っておきながら、一方で弱気の記載をしている。
では、コピーどおりに本当に効くのだろうか???
しかも、「低塩」と記載されており、高血圧の最大の敵と言われている塩分を何故入れているのだろうか???
これと同じ商品で「無塩」というのも発売されている。
これはどういうことなのだろうか???
最初から「無塩」でよいではないか???
何がなんだか分からない「特定保健用食品」「機能性表示食品」???
信じる者は救われるのか???
または気持ちの持ちようということなのか???
厚生労働省も統計調査で大チョンボをしていたり、官僚の不祥事が後を絶たなくなってしまった現代日本社会において、消費者庁のお墨付きがあったにせよ何も信じられない。
健康に悩んでいる人をいいことに、結局裏で金が動いたり、天下りがあったりするためのお墨付きだけだとしか考えられない。
医学的な見地から確実にいえることは、血圧が気になる人は、塩分を極端に控えることと、肥満の人は運動を兼ねたダイエットをするしかないのである。
また、某有名市立大学の循環器科の教授いわく、高血圧に民間療法は無意味であると断言している。