
12月も半分が過ぎようとしています。これまでに経験したことのない一年になった2020年。これまでと同じように、仕事をしたり、お出かけしたり、ブログを更新したりすることができなかった一年でした。
ここにきて振り返ってみると、今年は読書記録を一度も残していません。確かに、自分の趣味としての読書量は減っていました。読書から刺激を受けることを少し避けていたように思います。実際の世の中の変化の方の刺激が強すぎて。
そんな状態ではあったものの、やはり「楽しかった!」と思えた作品には出会っていました。辛い状況にあった中だから、最後にニヤッとできるくらいに幸せな気持ちにさせてくれる荻原浩さんの小説。今年いちばん心に残った作品が『ストロベリーライフ』です。今年はこの一冊で読書記録を残します。
東京でグラフィックデザイナーとして独立した圭介だったが、音信不通だった実家の父親が倒れたという知らせが入る。帰省した恵介が見たものは、自分の知らない間に野菜農家から多額の借金をしていちご栽培を始めていた実家の現状だった。37歳になって東京での仕事に行き詰まりを感じている息子に家業を継ぐことを迫る母。人生の岐路に立たされた圭介は、しばらくの間、いちご栽培を手伝うことにするのだが、東京にいる妻・美月との間に隙間風が吹き始め……。
結果、圭介が選んだ新しい生き方って、生活パターンが変わってしまった今のこの時代にピッタリ合っているように思います。これからこういう生き方を選ぶ人って少なくないような気がするのです。ある意味、この小説は「予言書」でした。
新しいお仕事小説はまた、家族再生小説でもありました。すべてが100点満点で終わるのではないけれど、これから100点満点に向かって進んでいくことが見える結末でした。
確実に希望が見えたから感動したんだと思います。だから、嬉しくもない特別な日が続いた中で読めて良かったと思うのです。
この作品が間違いなく私の「2020年の一冊」でした。
ここにきて振り返ってみると、今年は読書記録を一度も残していません。確かに、自分の趣味としての読書量は減っていました。読書から刺激を受けることを少し避けていたように思います。実際の世の中の変化の方の刺激が強すぎて。
そんな状態ではあったものの、やはり「楽しかった!」と思えた作品には出会っていました。辛い状況にあった中だから、最後にニヤッとできるくらいに幸せな気持ちにさせてくれる荻原浩さんの小説。今年いちばん心に残った作品が『ストロベリーライフ』です。今年はこの一冊で読書記録を残します。
東京でグラフィックデザイナーとして独立した圭介だったが、音信不通だった実家の父親が倒れたという知らせが入る。帰省した恵介が見たものは、自分の知らない間に野菜農家から多額の借金をしていちご栽培を始めていた実家の現状だった。37歳になって東京での仕事に行き詰まりを感じている息子に家業を継ぐことを迫る母。人生の岐路に立たされた圭介は、しばらくの間、いちご栽培を手伝うことにするのだが、東京にいる妻・美月との間に隙間風が吹き始め……。
結果、圭介が選んだ新しい生き方って、生活パターンが変わってしまった今のこの時代にピッタリ合っているように思います。これからこういう生き方を選ぶ人って少なくないような気がするのです。ある意味、この小説は「予言書」でした。
新しいお仕事小説はまた、家族再生小説でもありました。すべてが100点満点で終わるのではないけれど、これから100点満点に向かって進んでいくことが見える結末でした。
確実に希望が見えたから感動したんだと思います。だから、嬉しくもない特別な日が続いた中で読めて良かったと思うのです。
この作品が間違いなく私の「2020年の一冊」でした。