荻原浩さんの『誰にも書ける一冊の本』を読みました。
何やらいつもの荻原さんの作品とは違うように感じられる1冊ではありました。手触りからも。
疎遠だった父の危篤の知らせ。東京で広告制作会社を営んでいる「私」は急ぎ故郷の函館へ帰る。広告業の傍ら小説を二冊出版していた「私」は、帰郷してすぐに母から原稿用紙の束を手渡された。それは父が自分のこれまでの人生について書いたものだった。最初は気が乗らぬまま読み進めていくが、次第に父の過去を、謎に思っていたことの真実を知ることになる。
予感的中でございました。これまでの、私の好きな荻原さんの作品とは違いました。
本作は「テーマ競作 小説 死様」と題された単行本6冊の中の一冊なんだとか。最初から縛りがあったわけね。だからか……。
読んでいて先が気になるとか、ワクワク感が増していくとか、間を外さないクスッと笑えるポイントとか、本作では感じられなかったのが残念でした。普通に仕事の資料を読んでいるみたいな感覚でいうちに終わっちゃった、って感じでした。
でも決してつまらない作品ではないんです。何かの作品とカップリングで掲載しても良かったのではないでしょうか。
それと、紙質が! 文庫本にはまったく適さない紙質。ページがめくり難いったらありゃしない。フォントもデカいし、もうこれはページ数かせぎの上に文庫本の厚さを増すための仕業としか思えないのですよ。読者のこと、全然考えてないわよね、これ。
作品の感想が書けないくらい、本そのものに関してのことが気になってしまった一冊でした。
何やらいつもの荻原さんの作品とは違うように感じられる1冊ではありました。手触りからも。
疎遠だった父の危篤の知らせ。東京で広告制作会社を営んでいる「私」は急ぎ故郷の函館へ帰る。広告業の傍ら小説を二冊出版していた「私」は、帰郷してすぐに母から原稿用紙の束を手渡された。それは父が自分のこれまでの人生について書いたものだった。最初は気が乗らぬまま読み進めていくが、次第に父の過去を、謎に思っていたことの真実を知ることになる。
予感的中でございました。これまでの、私の好きな荻原さんの作品とは違いました。
本作は「テーマ競作 小説 死様」と題された単行本6冊の中の一冊なんだとか。最初から縛りがあったわけね。だからか……。
読んでいて先が気になるとか、ワクワク感が増していくとか、間を外さないクスッと笑えるポイントとか、本作では感じられなかったのが残念でした。普通に仕事の資料を読んでいるみたいな感覚でいうちに終わっちゃった、って感じでした。
でも決してつまらない作品ではないんです。何かの作品とカップリングで掲載しても良かったのではないでしょうか。
それと、紙質が! 文庫本にはまったく適さない紙質。ページがめくり難いったらありゃしない。フォントもデカいし、もうこれはページ数かせぎの上に文庫本の厚さを増すための仕業としか思えないのですよ。読者のこと、全然考えてないわよね、これ。
作品の感想が書けないくらい、本そのものに関してのことが気になってしまった一冊でした。