
宮下奈都さんの『太陽のパスタ、豆のスープ』を読みました。
今年最後の読書記録はこの作品です。どうしても今年中に記しておきたかったので、大晦日前に駆け込み~。
結婚直前に婚約者からいきなりの婚約破棄を告げられた明日羽。半端なく落ち込んだ彼女に、ちょっと変り者の叔母・ロッカさんが「ドリフターズ・リスト(漂流者のリスト)」を書くように薦める。それは何でも良いからやりたいことや欲しいものなどを書いて、ひとつずつ実現させるためのリスト。最初は「好きなものを好きなだけ食べる。髪を切る。引っ越し。おみこし。たまのこし」から始まったリストだが、ひとつずつ実現させてゆく間にリストの項目も変化し、明日羽の気持ちも変化していく。
文庫本を手にしたのは、完全にカバーが好みだったからです。小説の内容は、読む前から何となく「苦手分野だろうな~」と思っていました。
事実、スタートが“いきなりの婚約破棄宣告に激しく落ち込む女子”で「自分探し的な?」な流れになり“本当の私を取り戻す”みたいになる……。ごめんなさい。これ本当に苦手。途中でうんざりするパターン。女をこんな風に描かれるのは解せんのですよ。
と、大まかな流れはそうなんですけど、実は決してこれだけではない作品でした。
まずは登場人物のすべて(元婚約者はそうでもないか?)が魅力的なこと。
幼なじみの女(実は男の子)友達・京ちゃん、同僚の郁ちゃん、とてつもなく美しいエステティシャンの恵さん、そして叔母・ロッカ(六花)さん。お兄ちゃんも両親もとっても素敵です。それぞれのエピソードもきちんと描かれ、そこからも明日羽は人生を見つめ直すヒントをちゃんと得ています。
そして明日羽がひとり暮らしをするために実家を出ることになったときにお母さんが言った「毎日のご飯があなたを助ける」という言葉。これは響きました。
ご飯を食べることが大事、という意味ではなく「毎日ご飯を作ることで生きる力も得られて、人生が巡っていく」という意味と受け取りました。毎日を意識して丁寧に生きることが大切なのだと教えてもらったような気がします。
12月に入ってこの作品を読み「今年の読書はこれでおしまいにしても良いかも」と思ったくらい、気持ちが綺麗になれたような、そんな作品でした。ありがとうございました。
今年最後の読書記録はこの作品です。どうしても今年中に記しておきたかったので、大晦日前に駆け込み~。
結婚直前に婚約者からいきなりの婚約破棄を告げられた明日羽。半端なく落ち込んだ彼女に、ちょっと変り者の叔母・ロッカさんが「ドリフターズ・リスト(漂流者のリスト)」を書くように薦める。それは何でも良いからやりたいことや欲しいものなどを書いて、ひとつずつ実現させるためのリスト。最初は「好きなものを好きなだけ食べる。髪を切る。引っ越し。おみこし。たまのこし」から始まったリストだが、ひとつずつ実現させてゆく間にリストの項目も変化し、明日羽の気持ちも変化していく。
文庫本を手にしたのは、完全にカバーが好みだったからです。小説の内容は、読む前から何となく「苦手分野だろうな~」と思っていました。
事実、スタートが“いきなりの婚約破棄宣告に激しく落ち込む女子”で「自分探し的な?」な流れになり“本当の私を取り戻す”みたいになる……。ごめんなさい。これ本当に苦手。途中でうんざりするパターン。女をこんな風に描かれるのは解せんのですよ。
と、大まかな流れはそうなんですけど、実は決してこれだけではない作品でした。
まずは登場人物のすべて(元婚約者はそうでもないか?)が魅力的なこと。
幼なじみの女(実は男の子)友達・京ちゃん、同僚の郁ちゃん、とてつもなく美しいエステティシャンの恵さん、そして叔母・ロッカ(六花)さん。お兄ちゃんも両親もとっても素敵です。それぞれのエピソードもきちんと描かれ、そこからも明日羽は人生を見つめ直すヒントをちゃんと得ています。
そして明日羽がひとり暮らしをするために実家を出ることになったときにお母さんが言った「毎日のご飯があなたを助ける」という言葉。これは響きました。
ご飯を食べることが大事、という意味ではなく「毎日ご飯を作ることで生きる力も得られて、人生が巡っていく」という意味と受け取りました。毎日を意識して丁寧に生きることが大切なのだと教えてもらったような気がします。
12月に入ってこの作品を読み「今年の読書はこれでおしまいにしても良いかも」と思ったくらい、気持ちが綺麗になれたような、そんな作品でした。ありがとうございました。
そそるそそるー!煽る煽る-!
先月までびっしり畠中さん祭りを開催してて、こいしりとこいわれ…も図書館で借りる予約してるとこなので、
先日の記事もウズウズしたけど、この1つ前の鼓笛隊も興味津々だわー。
こちらの「心が洗われる本」も、たぶん年末年始にまた色々とモヤモヤしそうな私の心も、
スッキリさっぱり洗ってくれそうで気になりました。
今年もいろいろありましたが、素敵な本
いつもの年と変わらずで良かったな~と……。
『太陽のパスタ~』は、それほど期待せずに読んだにもかかわらず、
新しい年