伊坂幸太郎さんの『シーソーモンスター』を読みました。
本作は「螺旋プロジェクト」なるもののうちの一冊。8人の作家が共通のルールを決めて、原始から未来まで、時空を超えた歴史物語をそれぞれが書くという企画ものですね。大きなルールは「海族と山族の対立」で、お互いを理解することができない、近づくだけで危険な海族と山族の2人を中心に物語は進みます。
「シーソーモンスター」…バブル景気に沸く昭和後期。海族に該当する北山宮子はとある組織で働く情報員だったが、1982年に夫となる直人と出会い結婚。組織を「寿退社」して穏やかな生活を送るはずが、姑のセツが山族に該当。徐々に嫁姑の対立が激化して……。
「スピンモンスター」…近未来。大停電をきっかけにアナログ回帰が進む中、ヒトからヒトへ物を届ける配達人をしている水戸直正は、配達のために乗った新幹線の車内で見知らぬ男から1通の手紙の配達を強引に依頼される。直後、水戸の前に現れたのはお互いの人生にかかわり続けている檜山景虎だった。
この2作、別の物語だと思いきや、実はしっかり繋がっています。その展開の仕方が伊坂作品らしくてニヤニヤしちゃいます。
さらに、「シーソー~」の嫁姑問題を山族・海族問題が原因だとするところも面白いし、やがてどう決着するのかも素敵。スカッと爽快な気分にさせてもらえます。
「スピン~」の方は、1通の手紙に関わることになってしまった水戸にかなり同情しつつ、ジェットコースターな展開にワクワクします。
しかしただワクワクするだけではありませんでした。少し未来の話だけど、これが現実になってもおかしくない。「怖い!」とも思いました。今だってほとんどの人がスマホに操られているような世界なのだから、暴走した人工知能が噂をでっちあげ、世界中に紛争を作って破壊活動をすることだってあり得る台本なのかもしれない。そんなことにはなりませんように……。
さて、ほかの作家さんの「螺旋プロジェクト」の作品ですけど、「どうしようかな~」と考え中。薬丸岳さんが参加しているんですよね。そそられるのよね~。
本作は「螺旋プロジェクト」なるもののうちの一冊。8人の作家が共通のルールを決めて、原始から未来まで、時空を超えた歴史物語をそれぞれが書くという企画ものですね。大きなルールは「海族と山族の対立」で、お互いを理解することができない、近づくだけで危険な海族と山族の2人を中心に物語は進みます。
「シーソーモンスター」…バブル景気に沸く昭和後期。海族に該当する北山宮子はとある組織で働く情報員だったが、1982年に夫となる直人と出会い結婚。組織を「寿退社」して穏やかな生活を送るはずが、姑のセツが山族に該当。徐々に嫁姑の対立が激化して……。
「スピンモンスター」…近未来。大停電をきっかけにアナログ回帰が進む中、ヒトからヒトへ物を届ける配達人をしている水戸直正は、配達のために乗った新幹線の車内で見知らぬ男から1通の手紙の配達を強引に依頼される。直後、水戸の前に現れたのはお互いの人生にかかわり続けている檜山景虎だった。
この2作、別の物語だと思いきや、実はしっかり繋がっています。その展開の仕方が伊坂作品らしくてニヤニヤしちゃいます。
さらに、「シーソー~」の嫁姑問題を山族・海族問題が原因だとするところも面白いし、やがてどう決着するのかも素敵。スカッと爽快な気分にさせてもらえます。
「スピン~」の方は、1通の手紙に関わることになってしまった水戸にかなり同情しつつ、ジェットコースターな展開にワクワクします。
しかしただワクワクするだけではありませんでした。少し未来の話だけど、これが現実になってもおかしくない。「怖い!」とも思いました。今だってほとんどの人がスマホに操られているような世界なのだから、暴走した人工知能が噂をでっちあげ、世界中に紛争を作って破壊活動をすることだってあり得る台本なのかもしれない。そんなことにはなりませんように……。
さて、ほかの作家さんの「螺旋プロジェクト」の作品ですけど、「どうしようかな~」と考え中。薬丸岳さんが参加しているんですよね。そそられるのよね~。