*朝顔を数へて夫の出勤す 正子
朝顔は晩夏と初秋の狭間に咲く花で、日々開いていくのを出勤の時に数えている。明日はどのくらい咲くのか、来年には新種の花を咲かせよう。などと思いをはせているのかも知れない。作者のご家庭のありようが見えてきて、とても良い作品です。
さて、この句の問題点は、夫が出勤する時、朝顔がいくつ咲いているかを確かめてから出かけるとなり、報告説明になります。その原因は「数えて」の「て」にあります。句に余韻を持たせるには、「て」を取り、「つま」と言わずに「おっと」とすればよろしいかと思います。
*朝顔を数へ夫の出勤す 成功
いかがでしょうか。
*花野中ひよいとつまづく齢かな あき子
自分では何時までも若いつもりで、仲間達と花野に行った。自然の中の風の音、草花をめでながら、少し早足で駆け巡っていた時、意識なく躓いてしまった。「ひよいと」のオノマトペアの使い方も、この句では良く効いたと思います。花野の大きな景をつまづくと言う断面を切り取って小景に絞って纏められたのは、さすがです。
朝顔は晩夏と初秋の狭間に咲く花で、日々開いていくのを出勤の時に数えている。明日はどのくらい咲くのか、来年には新種の花を咲かせよう。などと思いをはせているのかも知れない。作者のご家庭のありようが見えてきて、とても良い作品です。
さて、この句の問題点は、夫が出勤する時、朝顔がいくつ咲いているかを確かめてから出かけるとなり、報告説明になります。その原因は「数えて」の「て」にあります。句に余韻を持たせるには、「て」を取り、「つま」と言わずに「おっと」とすればよろしいかと思います。
*朝顔を数へ夫の出勤す 成功
いかがでしょうか。
*花野中ひよいとつまづく齢かな あき子
自分では何時までも若いつもりで、仲間達と花野に行った。自然の中の風の音、草花をめでながら、少し早足で駆け巡っていた時、意識なく躓いてしまった。「ひよいと」のオノマトペアの使い方も、この句では良く効いたと思います。花野の大きな景をつまづくと言う断面を切り取って小景に絞って纏められたのは、さすがです。