味スタ満員化計画

FC東京ービッグクラブへの道

You’ll Never Walk Alone

2007年10月12日 | FC東京の基礎知識
“You’ll Never Walk Alone”
FC東京の試合において、もっとも厳粛な時間であり
東京サポーターにとっての、最も重要な曲。

ホームゲームでは、選手入場の時に、
青赤マフラーを掲げたサポーターによって歌われる。
サポーターがスタジアムへ行く時に、着ていくものには
決まりはないと僕は思っているけれど、
でも、夏でも冬でも、青赤マフラーだけはしていかなければいけない。
なぜなら、この歌を歌うときにどうしても必要だからである。

元々は、映画「回転木馬」の中の曲らしいが、
リヴァプールのサポーターがサポーターソングとして歌いはじめたのが
有名になり、今や世界一有名なサポーターソングとして認識される。
FC東京が、まだ東京ガスだった時代に、東京イケイケ団が歌い始めたのだと
思う、その経緯を僕は知らないのだけれど、
こういうのは、早い者勝ち、なのでしょうか?
日本では、すっかり東京サポーターのサポーターソングとして定着しました。
他所のサポーターも、サッカー好きなら歌いたかった人もいたのでは?と思う。
それくらい有名な曲である。

長野県の友達や知り合いはいますか?
彼らは、少々特異な人たちである。
長野県の歴史と風土がそうさせたのだろうけれど、
ひどく理屈っぽく鬱陶しい…いやいや、鼻につく、…んでもなく、
とにかく、高い水準の教育を受けた人々である。
そして、県の北と南と県央と、とても仲が悪いのでも有名である。
あるとき、仲の悪さが発展して、こうなったら分離独立しかない!
という状況になってしまった。明治維新後、県が分裂した例はないと思うが、
その在り得ない事態に、長野県はなってしまうのか!?
現在も長野県は長野県のままだが、
その事態を救ったのは、ひとつの「歌」だったのである。

長野県の特殊性のひとつに、県の歌がある。
仲が悪いのに、なぜに統一した県歌があるのか不思議だが、
未曾有の大喧嘩を鎮めたのは、誰かが歌い始めた、この県歌だったのだ。
(いや、洒落じゃありません)
最後は涙ながらの大合唱となり、やっぱり一緒にやって行こう!と
一致団結したのだという笑い話…ではなく、逸話が残っている。


もしいつか。
FC東京の長い歴史の中で、サポーターの分裂が起きるかもしれない。
クラブの経営破綻や、成績不振、そういう背景があって、
サポーターの気持ちもささくれ立ち、
ゴール裏ではサポーターグループ同士の小競り合いが絶えない、
そんな時代が、もし来てしまって、
ついに、大人数の乱闘に発展してしまったら…
そんなとき、
誰かがYou'll Never Walk Aloneを歌いだし
いつしか荒くれだっている者たちも皆、振り上げた拳を止め、
青赤サポーターは皆、静かに歌いだすのではないかと思う。
東京が初タイトルを取ったとき、
連敗地獄をみんなで乗り越えたとき…
さまざまな光景が脳裏に浮かび、いつしか涙ながらの大合唱になるだろう。

どんなときでも、東京サポーターの心をひとつにする歌、
それが、You'll Never Walk Aloneである。

1万人以上ものサポーターが、一斉に青赤マフラーを掲げ歌う。
味の素スタジアムの、この光景は、決してテレビでは見ることが出来ない。
この歌に触れることが出来るだけで、入場料分の価値はあると断言する。
体験したことのない人は、ぜひ、スタジアムに足を運ぶことをおすすめします。
サッカーには、勝ち負けを超えた大事なものもある。
それが、味の素スタジアムにはあります。
決して、テレビでも、新聞でも、触れることの出来ないものです。
東京に住んでいて、これを知らないのは…気の毒ですらあります。


いつの日か、東京中でこの歌が響くことを願ってやまない。
何万人もの大合唱の夜を夢見ている。

トキオ


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