こんにちは。
梅雨に舞い戻ったように今朝から豪雨です。天気アプリを注視しながら小雨を見計らって歩くようにしています。
第1回の傾聴セミナー、ベーシックスコース、アドバンスコースが盛会に幕を閉じました。
想像を超えて参加者の方の気づきと学びが彷彿するような場となりました。まさにグループエンパワメントが電光石火のごとく火花を散らして結晶になった感じです。
ベーシックスコースでは、「傾聴の癖の背景」を徹底的に分析したことと、光景を浮かべて聴く練習をしました。何よりも、「こんなに話を聴いてもらえたことはなかった」「こんなに聴いてもらえるんだ」「アドバイスが無いのに自ら答えが見出せた」という、話し手としての体験です。その体験があって初めて人の話を本気で聴くことができるのだと思います。
アドバンスコースでは、自分軸でいることから相手軸に移るためのスイッチングを意識しながら「光景を浮かべて聴く」ことを徹底して練習しました。その経験を通して、自身の強みと今後の課題とが明らかになりました。これまでの聴き方と比較して今回の深まり具合は相当だったと思います。
ここに掲載することをご承諾いただけたかたのふり返りをアップします。なお、個人が特定される個所は変えています。何度かお読みください。きっとその度ごとに発見があるはずです。
〈ベーシックスコース〉
ショートコースでは、自分の聴き方の癖に気づきはじめました。
中学校の保健室で生徒の話を聴いていると、苦しさを吐露することも多く、
相手の感情を味わっているとやっていけないので、あえて切り離して情報として聴いているところがあります。その辺りは、どのように聴けばよいのだろう?と感じ、ベーシックコースで練習したいと思い参加しました。
その答えはすぐにでました。話を聴いた後の切り替えが上手くできず、
自分ごととしていつまでも考えてしまうので、相手軸にとことん立った話の聴き方にスイッチを入れることを恐れていたんだなと思います。話を聞き終わったらオフにすると決めて、オフのスイッチを自分で入れることを意識しようと思います。トライアンドエラーで練習します。
今回は、何度もセミナーに参加されて練習をしている方々とグループになり、じっくり話しを聴いてもらう経験をさせていただきました。じっくり聴いてもらえると、こんなに心地よくて、気づきが得られるんだという体験ができて、心が喜んでいるのを感じました。いつも、長いセミナーはとても疲れるのですが、今回は疲れるのではなくて、パワーが内から湧いてくる感覚にもなった程です。グループの方々のご縁に感謝だなと温かな気持ちが今も続いています。
グループでは、「自分を大事にする」ということや「モヤモヤへの対処」がキーワードだったように感じました。話を聴いていただくうちに、私はモヤモヤすると、一人篭って向き合うことをしてきた自分なのだと気づきました。
でも、「いつまでウジウジしてるの!」と母に怒られていたので、切り替えが下手な自分というイメージが身についていて、無理やり切り替えよう!いつまでも考えるな!と自分自身に声をかけていることにも気づきました。
悶々と自分と向き合う時間は、私にとっては大事に思っていることや価値観に気づくために必要な行為だったのだと気づき、自分の一部を切り捨てずに抱きしめるような感覚になりました。
保健室で、何を言いたいのかわからない、ウダウダ同じことを言っている話を聴いていると、イライラしてくる私がいます。何を言いたいのかわからない話を聴いてもらうことは、モヤモヤしている自分と向き合う大事なプロセスなのだと気づいたので、今は見え方が変わっています。他者理解は自己理解を体感できました。
モヤモヤする時は、目の前で起きていることと、自分が大事にしたいこととのズレだと思うので、自分の心の声を丁寧に聴き、ていねいに向き合うことをしていきたいと感じています。
2025年6月21日(土)ベーシックコースを受講させて頂きました(初受講)。
ルールや傾聴姿勢、相手軸について学び、改めて「イメージを持つ」「想像力を鍛える」ことの重要性と難しさを知りました。また、自分の背景にあるものや影響を受けたことを振り返り、聴いてもらうときに相談者の立場を疑似体験し「こんな気持ちなのか」と実感できた事は大きな気づきでした。
自分の背景を語るのは少し抵抗感があり「上手に話せるかな」「自分の話に興味ないだろうな」「恥ずかしいな」などと内心思っていましたが涙を流しながら、真剣に自分の拙い話を聴いて寄り添ってくれた事に、驚きと嬉しさを感じました。グループのメンバーに助けられ、少しだけ自分を深く知る事ができたような気がしています。「自分と相手を大切に」という言葉を忘れないようにしたいです。相手に軸足を置いた傾聴ができるよう、今日の学びと気づきを活かした取り組みを続けていきたいと感じました。貴重な機会をありがとうございました。
前回のショートコースに引き続き、今回もありがとうございました。傾聴セミナーで、自 分自身を見つめ直す機会をいただけたことで、なかなか変われない自分(クセのある自分) を認めるからこそ、相手の話を聴くときには、スイッチを入れ「切り替える」ことが必要な のかなと考え始めています。 グループワーク(演習)を通し、相手の方の話す光景を何とかイメージしようと頑張ってみ ました。「自分軸ではなく相手軸で聴く」ことは、まだまだ練習がいるとは感じていますが、 少しだけイメージができたように思います。ワークの最後に、演習メンバーの方の最初のイ メージと終えてからのイメージを伝え合う場面が、今回は印象深かったです。実際にお話し した時間は限られているのに、印象ががらりと変わる。短時間で、お互いにより深い気づき を得られたのだなと感じました。 「他者理解は自己理解」…常に自分を問い直し、高揚感に包まれる自分も、晴れないモヤモ ヤとした負の気持ちを抱えた自分も、受け入れ認められる そんなたくましさが身に着けら れたらとも思いました。 予定があえば、アドバンスコースでも学んでみたいと思います。また、よろしくお願いいた します。
〈アドバンスコース〉
本日は充実したセミナーをありがとうございました。Zoom でもここまでできるのだな、感動でした。 久しぶりの参加でしたが、改めて内容が深く、大変重要なセミナーであることを実感しました。 話し手自身も何が言いたいのかよくわかっていないような内容を聞き込んでいく作業は、とても集中 力が要りましたが、抽象的に表現したり、スイッチングしたりして本質に近づいていくことが難しく もあり、また醍醐味でもあり、深い楽しさを感じました。 また、先生の慈悲深い語り口調や間合いには癒され、心を開く場作りをして頂きました。綿密な 準備で真剣度が私達参加者に伝わり、高度なレッスンになりました。お手本にさせて頂きたいです。 事務局の方の言わずにはおれないという飛び入りの心からのご感想も、大変ありがたかったです。 このような体験の機会を頂き、感謝致します。 また、参加させて頂きます。
本日はアドバンスコースでの研修を受講させていただきましてありがとうございます。
今回、自分は「伝え返し」と「問い」に重点をおき、臨みました。
デモンストレーションは、相手軸にぐっと寄り添っていらっしゃる姿勢が印象的でした。少しずつ伝え返し、相手の思いを紐解いていく過程は、勉強になりました。相手の言葉から、相手の背景を想像すること、それを返すことの意味を知ることができました。
相手軸に立って話を聞き、その情景に思いを巡らせ、相手に寄り添いながら感じたこと、もう少し深めたいことを伝えたり、質問したりする・・・。とても大切なことですが、同時にとても難しいと感じました。私の場合、相手の話にここぞというときに伝え返しをしなければならないのに、「今、まだ相手は熟考中なのでは」とか「相手が考えているのなら、もう少し待たなくては」などと考え、伝え返しをするタイミングや、内容を図るのに精いっぱいでした。問いについても、どんなことを聞いて確認すべきか、などとても迷いました。
今回のグループでの大きな学びは、相手の方が真摯に話を聞いてくださっている、ということが体感できたことです。そしてなぜ体感できたか、なぜ自分自身の考えが深められたか、を考えました。それは相手の方の問いや伝え返しが、私に寄り添って、丁寧に紐解いてくださっていたこと、同時に、そうしようとされるお気持ちが強く自分にも伝わってきたからだと思います。自分の話で分かりにくい部分は、「こうですか?それともこうですか?」と質問していただいたり、「自分はこのように考えたのですが、合ってますか?」と確認していただいたりしたことが、自分の気持ちを整理し、自己開示できるまでになったのだと思います。また、やり取りの途中で、はっとさせられる質問をいただいたこともありました。職種も住んでいる場所も、生きてきた環境も違う方々だからこそ、相手に伝わるように伝えようとしたり、聞き取ろうとしたりしたことも大きかったのではと思います。
これから、自分が生きていく中で、相手の話を聞く「傾聴」と、考えを深める「伝え返し・問い」を一層心がけて会話していきたいと思います。貴重な学びをありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。
〈両コース〉
(ベーシック)
今回のベーシックスの講義では、特にスイッチを入れる、切り替えるということが心に残りました。しっかりと話を聞いていると疲れてきて、こんなに大変なんだな、これって役に立っているのかな、と半信半疑でした。イメージを思い浮かべる場面では、話の言葉や筋書きが気になって、別の表現をすると何がぴったり合うだろう、と考えていました。なんとなくうまくまとめにいっているような感じがして、これじゃない気がするな、でも、思ったことをイメージにして言葉に置き換えることができたのは、一歩前進かな、と感じました。
何回目かの観察者の時に、話し手の話の中身がぼんやりとイメージとして浮かんできたことがあって、これなのかも、と思いました。初めてイメージが見えた感じがしました。振り返りで堅田先生に、観察者の時に少し感覚が分かったということは大きな気づきですよ、と価値づけてくださったので、明日もこの続きができるのかと思い、とてもうれしかったです。
(アドバンス)
アドバンスでは、今まで経験してこなかった経験を得ることができ、より深い学びがありました。相手の感情や思いに寄り添っていくことに注力しながら「伝え返し」「問い」と具体的な演習ができました。
初めて、聞き手の場合でも相手軸で聞こうと意識して、相手の気持ちになってイメージを持つことができました。話のゴールや落としどころを考えず、ただ、「その時はどんな感覚なんですか?鋭いものがこちらにのびてくる感じがするんですが、どうですか?」と思い浮かんだことを言葉にしていました。話し手に「うれしいです。」と言われることが意外でした。これまでは、同調したりほめたりすることで喜ばれてきたのに、こんなことで?という感じでした。
私の話を聞いていただいた時には、丁寧に聞いてくださるうちに、最初に話したいと思っていたことがどんどん変わっていって、思いがけず気が付きたくなかった、それはもうなくなっていたと思っていた感情に行きつきました。自分の感情に気が付くことができて本当に良かったです。
「伝え返し」がとても重要で「問い」はスパイスということも意外でした。「問い」が話題を深めるのかなと感じていたからです。私は最初、質の高い「伝え返し」や「問い」がないと、全然話が深まらないのではないか、私が聞き手だったら、話し手を満足させることができないのではないか、と思っていましたが、実際は違いました。もちろん本質に迫る「伝え返し」と「問い」ができた場合、もっと話し手は自分の気持ちに向き合うことができると思いますが、たとえ精度の高い「伝え返し」でなかったとしても、安心して話をしているうちに、自然に自分で自分の本心に近づいていくことを体験できました。安心して、自分のことに集中できるのは、聞き手の方が大きく受け止めてくださるということを信頼できたからですね。
同じグループになって話を聞いてくださった方々、事務局の方のおかげで、このような気づきを得ることができて、心から感謝しています。これからも学び続けていきたいと思います。
ベーシックスとアドバンスに2日続けて参加させていただきました。
ベーシックスでは、初めてセミナーに参加されるお二人とご一緒のグループで演習をさせていただきました。今回のベーシックスではこれまでのセミナーでは経験したことのない、新鮮な感動を覚えました。こうしてふり返りを書いている今もじわじわと胸に迫ってくるあたたかな、と同時に大きくゆさゆさと心が動かされた衝撃です。それは、傾聴を学ぼうという真摯な思いだけでつながり出会ったメンバーが、今日初めて出会ったにもかかわらず、お互いを信頼して自分のとても大事な話をしてくださっている姿への感動でした。それは、驚きでもありました。おそらく、これまで誰にも話すことができずにこられたのではないかと想像できるとても繊細な経験や想いを、ぽつりぽつりと、でもしっかりとしたまなざしで言葉にしながら語られる姿はとても尊く映りました。また、その語りを自分軸ではなく、まさにその人の軸足に立って真剣に聴こうとされている聴き手の方がイメージを伝えている姿に、観察者としてお二人の様子を拝見していた私は、自然と涙を流していました。「話してくださってありがとう」そして「こんなに真剣に聴いてくださるんだ」そういう思いでいっぱいでした。話し手の方が大切な話をしてくださったことへの感謝と、それを丁寧に、真摯に聴こうとされている聴き手の方の姿、その光景を忘れることはないと思います。それくらい大きな衝撃と、それと同時に大切な気づきと学びをいただいた時間でした。自分の大切な経験、どちらかと言うとあまり人に言いたくないような体験を誰かに話すことはとても勇気が要ると思います。結果的に話せないことが多く、自分の心の中だけに納められ、開示されることがないままに過ごすことになります。そして、その思いはずっと重く、苦しく、その人の中に存在し続けることになります。しかし、本当に話を聴こうとしてくれている人の存在によって、そういう人と出会うことによってその重く苦しい思いを伝えることができると、ずっと心の中にしまっておかれたその経験・体験が今までとは違った意味を持ってその人の中に存在していくことになるのだと思います。傾聴の持つ大きな力をあらためて感じることができた時間となりました。傾聴とはただ人の話を丁寧に聴くことではない、話し手の、そして聴き手自身のこれからの生き方にも大きな影響を与えることなのだと身が引き締まる思いがしました。
ベーシックスで得られた大切な経験を胸に、翌日のアドバンスに臨みました。2日連続というのは確かに大変で、正直疲れることでもあるのですが、ベーシックスでの学びが新鮮なままにアドバンスでそれを深めることができるという、その大変さを上回る収穫があると思います。
アドバンスでは「光景を浮かべて聴く」が課題とされていました。これまで傾聴セミナーで話を聴きながら光景やイメージを浮かべる練習を積んできた経験から、私は光景を浮かべることが少しはできてきたのかなという感覚がありました。日々の生活や仕事のなかでもその成果を感じることも少なからずありました。ただ、どんなことにも「慣れ」が生じてくること、そしてできていると思ってしまうことの怖さがあるなと感じました。今回の演習では、聴き手として、また観察者として話し手の方の話から浮かんだ光景やイメージをお伝えした時に、もう一人の聴き手の方が伝えられた光景やイメージが、自分が浮かべたそれとはまったく違う、言うならば真逆に近いようなものであったことがありました。「なるほど...そういうイメージも確かに分かる...」と感じつつ、この違いは何から来るのだろうとあらためて考えました。聴く人が違えば、浮かぶ光景も違うと言ってしまえばそれまでですが、そうではない何かがあるように思いました。ふと思ったのは、「光景も自分軸で浮かべていないだろうか」ということでした。ドキッとしました。光景を浮かべることが‟できる”ようになってきたと思っていたのは、実は相手に軸足を置いて話を聴くための手法としてということからいつの間にか離れてしまって、自分の主観で都合の良いように光景を作り上げてしまっているところがあったのではないかと思ったのです。怖いことだと思いました。学び続けてきたという慢心があったのではないかと気づかされた思いがしました。自分が無くなってしまうような聴き方である必要はないとは思っていますが、あらためて何のために光景を浮かべるのか、誰のための傾聴なのかと考えてみたいと思いました。
2日のセミナーを通して、自分の強みに気付けたところもありました。
私は、話し手の方が発せられた言葉をとらえて、その言葉を大切に、その意味を、なぜその言葉を使われたのかその背景を考える傾向があるのですが、それが深い傾聴につながることもあるのかなと思いました。話を聴きながらメモを取り、その時に心にグッと響いた、印象に残った、もしくは気になった言葉を書き留めます。その言葉を、「先ほど〇〇とおっしゃっていましたが、そのことについてもう少し教えてください」とお伝えすると、話し手の方がご自身の発した言葉ではあるのですが、あらためてその意味を考えて、その後にご自分の気持ちに新たに気づいて話してくださいます。そこから次の話に...そうしてより深い話ができる。光景を思い浮かべることも練習しつつ、言葉をとらえて深めていくことも自分の強みになるのかな...。これからも練習を続けつつ、あたたかく、深く人の話を聴ける存在になっていきたいと思いました。
2日間、どうもありがとうございました。
2日間、とても有意義な時間を過ごすことができました。メールでのやり取りから今日の講座まで、誠にありがとうございました。
私は昨年度までの職場経験を通して「様々な方が悩みを抱えている中、そこから抜け出す力はその方自身が持っている」ということを信じ、それを行動に移せるようになりたいという思いが生じてきました。他者からの助言で上手くいくのであればそれで構いませんが、それだけでは解決されない場面に多く出会ってきました。そのため、まずは安心して相手が話せる存在になること、その上でその方自身の気付きを深められる聴き手になりたい思いが今回の参加へとつながりました。
参加してみて「傾聴の癖」を知ることができたことは大きな一歩でした。相手軸で話を聴くことはとても難しいことでしたが、新しい発見もありました。話し手・聴き手共に、最初は道筋が見えなくても、いつの間にか傾聴を通して話し手の中で解釈が進展した場面があり、その不思議な感覚を味わえました。
またグループ内の方に、私に対するイメージを教えていただけたことは新鮮でした。伝えていない私の実生活の一コマを的確に表現されていたものや、自分では全く予想していなかったイメージに出会え、驚きや新たな発見となりました。観察者と聴き手が話し手に対してほとんど同じイメージ(比喩)を抱いた場面もあり、面白く感じました。
2日間を通して、真剣に話を聴こうとすると疲労度がとても大きいことを経験できました。グループの皆様も、本当に真剣に、一生懸命にお話を聞いてくださいました。だからこそ安心して、感じたことを素直に伝えられたように思います。話し手の内容が事実の叙述になっている場合などは特に、意図的に短い間で伝え返しや問いを行っていく、というお話にははっとさせられました。「ただじっくりと聴き続ける」ことよりも「話し手が自己の内面に意識を向けやすくなるために聴き手として何ができるか」を考えられるようになりたいと思いました。傾聴はとても難しいものでしたが、まずは相手軸に立って話を聴く姿勢を徹底すること、on/offの切り替えを意識すること、を心がけたいと思いました。その上で「伝え返し」や「問い」のタイミング・内容まで意識できるようにスキルを磨いていきたいと思いました。
質問事項に対しても丁寧にご回答いただきまして誠にありがとうございました。この2日間を通して得られた経験を日々の生活の中でも活かしていきたいと思います。
今回のような「傾聴」は、経験を重ねなければできないということがわかりました。自分 の職務の中で今回のことを活かしながら、経験を重ねていこうと思いました。
自分自身の「専門性」をなくして…という最後のお言葉が印象的でした。どうしても自分の自信がある部分を出しがちになります。しかし、まず相手と話す時は、そういう部分を殺して先入観や雑念のようなものをなくして、相手軸に近づいてみたいと考えました。ありがとうございました。
ベーシックスコースのテーマの「傾聴の癖の背景を探る」なかで「これまでどのように聴いてもらったかふりかえりましょう」という問いがありました。私は、まさに分析と整理、評価による聴き手からのアドバイスをありがたいもの、ちゃんと消化し、活かさないと、と受け止めていた自分のことを思い返しました。さらにそのアドバイスが、時には自分を苦しめるものであってもなんとか乗り越えなければと奮闘したり、あるいは、自分はだめだという自己肯定感を下げたりした経験もしながら、長らく対応していました。もっといえば、その分析、整理する方に憧れて、そのようなアドバイスや助言ができる人になりたいという思いさえ持っていた時期や、誰かの少しでも役にたてればという思いから、話し手が気づいていない視点を見つけて伝えることに使命感を持っていた時期もありました。しかし、この傾聴セミナーに出会い、分析・整理、評価を一旦止めること、そのためにとことん相手軸にたった光景を浮かべることや伝え返し、問いについて練習を少しずつ積み重ねようとしています。今回、ベーシックスのデモストレーションのあとの堅田先生からの解説がとても腑におちました。つまり、分析・整理・評価を主とする聴き方は、話し手に「わかりましたか」「整理できましたか」「明らかになったのなら良かった」「意味がありましたね」というシナリオであること、さらに、話し手と対話しているようだけどシナリオ作ってるのはすべて聴き手であり、一人舞台であること、話し手にとってはずっと聴き手に対してベクトルを向けている形であることを学びました。それに対して光景を伝える、そして、「こんな気持ちですか」の確認や問いに、話し手自身が自分に対してベクトルを向けて、「それはどうなんだろうか」と自分との対話の中でベクトルが聴き手ではなく、話し手自身に向いていく、そのことによって実は自分の気持ちに気づき始める、動き出すと。まさしく、そのとおりだなぁと思いました。傾聴セミナーに出会う前に私が行ってきた面談は、確かに聴き手として一人よがりのシナリオをつくり、 話し手は常に聴き手である私にベクトルを向けていただくような状況であったように思いますし、話し手であった来談者の方はいろんな感情を押し込めて席をたたれていたのではないか、あるいは来談者の「ありがとうございます」の笑顔にとても甘えていたのではないかという申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。だからこそ、これからも、もっと練習して話し手の方のベクトルがご自身に向くような聴き手になりたいと思いました。これまでも何回かデモンストレーションを経験させていただいてのですが、あらためてこれまでの聴き手としての姿勢について考える機会になりました。また、今回のアドバンスコースではスイッチングについて参加者の方の質問によってさらに深めることができたのもとても有意義でした。私自身、相談の大きな始まりと終わりのときの話として受け止めていましたが、面談中も細やかなスイッチのオンオフが必要なこと、オンにしなければならないもの、オフにしなければならないものをきちんと意識することが大事だと思いました。光景を浮かべているとき、問いをするとき、自分軸になりそうな自分をいかにオフにするのか、自分の価値観や考えをいかに袋にいれて口をしばって遠くにおけるのか、そういうことも意識しながら向き合う練習も必要だと思いました。また、話し手になったときに自分の気持ちを探っていくなかで、あるいは聴き手や観察者に光景を伝えてもらうことで、とても聴いてもらえた、自分の気づかない心情にも気づけたという高揚感やすっきり感や感謝が生まれますが、もう1度最後に自分はいったい何を伝えたかったのか、何に気づけたのかを言葉にして伝えるという作業がとても重要だと思いました。せっかくの聴き手の方手との協働的なやりとりを日常のなかで活かせてこそだと感じるからです。その時に出てきた感覚的なものと合わせて、言葉にしておくことが大切なのだと思いました。
最後に私自身もグループのエンパワーメントのエネルギーが高まっていき、1日かけて共通するテーマについて深めることができた経験はとても貴重でした。グループの方々に深く感謝申し上げます。そして各グループで真摯に取り組まれた皆様にも感謝申し上げます。そのおかげで質の高い傾聴セミナーをご一緒につくりあげることができたと思います。
できれば、ベーシックスコース・アドバンスコース続けて受講されると力量がぐっとあがってくるかと思います。2025年度第2回の傾聴セミナーも半年後にまた開催されますので、ご参加いただけますとありがたく思います。