Entre ciel et terre

意訳して「宙ぶらりん」。最近、暇があるときに過去log整理をはじめています。令和ver. に手直し中。

第66冊『愛が好きです』

2010年01月05日 | 日々雑感

クリスマスやHappy New Yearの準備で忙しい師走だというのに、イベントがあったわけでもなかったからか。たまたま某大手古本屋に立ち寄り、100円コーナーの新書を数冊、物色していた。

そのとき、たまたま音楽コーナーに足を踏み入れてしまい、そこで見慣れた名前の本があることに気づいた。すかさず手にとり、ぱらぱらと中身を確認した。
今や絶版になっていて、古本屋じゃないと買えなそうな代物が、100円で売られていた。

実は、最初、買うべきか悩んだ。基本的にアルバムの詩集という感じだったからだ。だが、なかには小さなコラムや、中島みゆきの辞典(通称「魔女の辞典」)も収められていることを知り、買ってしまった。何より、若いときの写真(!)がカラーで収められているというのも、スゴイ!

このときの中島みゆきは、今の姿を予想できていたんだろうか、と本を読み終えて思った。「夜会」であったり、「紫綬褒章」授章であったりと、明らかにこのときと今では、周囲の環境が一変したんじゃなかろうか。でも、不思議なことに、この本を読んでいて、先月見に行った夜会vol.16の内容を思い出させるような箇所も見つけた(例えば「ユーレイさん」というコラムなんか面白い。「クリスマス・ツリー」の文学センスは、個人的には(大げさかもしれないが)鳥肌が立ちそうだった)。1982年の本だ。もう20年以上が経過している。
されど、彼女のなかの根本、基盤となる部分は、確固としているのかもしれない。色あせていないのかもしれない。それは、並大抵のことではなかろう。すごい(まぁ見方によるか)。



(図書案内)
・中島みゆき『愛が好きです』新潮文庫、1982年.


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