TIBと仲間たち

TIB(トロピカルインモラルボーイズ)と素敵な仲間たちのブログです。

B.D.(bande dessinée)

2018-09-17 14:42:13 | 日記
 日本では漫画、アメリカだとコミックス、フランスやベルギーではバンド・デシネ。描かれた帯という意味のフランス語で、英語のComic stripに相当するとされています。続き漫画みたいなことです。
 子どの頃から漫画好きの僕はアトムや鉄人、009がお気に入りで、いつかは漫画家になろうと思っていました。今でもすらすらとアトムや鉄人は描けます。しかし中学生のころ描いた漫画を父がよんで、『んー』と言ったきりだった事がきっかけで、筆を折りました(笑)。大学時代は、手塚治虫や石森章太郎はもちろん、マガジン、ジャンプやリボンからの呪縛からも離れ、ガロ系やマイナーな作家を漁っていました。卒業後はお金に余裕も出来、バットマンからアメコミにも突入しました(アメコミはカラーで、翻訳料も有り高い!)。そのころ、メビウスやエンキ・ビラルなんて名前耳にしてたけど実物にお目にかかった事が有りませんでした。1991年『A*ha special』という本を手にしました。宮西計三がお目当でした。そこでエンキ・ビラルの作品『罠の女』に出会います。そのストーリー、絵、なんという衝撃だったことでしょう。一発で虜になり、そこからB.D,の追っかけが始ります。東京に行く度に、神田の外国書籍専門店でフランス語版を漁っていたこと懐かしく思い出します。。最近では日本語訳が出る様になり、少しずつ蔵書も増えていきました。
 で、家にあるB.D.からの紹介です。

 『MONSTAR』Enki Bilal
   僕の中ではエンキ・ビラルの最高傑作。
   ストーリー、構成、絵全てが最初に受けた衝撃のまま。
   『ニコポル三部作』(罠の女も含む)
   『ルーブルの亡霊たち』
      (ルーブル美術館BDプロジェクト)

 『LE BIBENDUM CELESTE』
      Nicolas de Cre’cy ニコラ ド クレシー
   数ページ毎に絵にタッチが変わって行くこの目眩感。
   ひとコマひとコマ眺めていたくなります。
   『FOLIGATTO』とどっちがイチオシか悩むところです。
   『レオン・ラ・カム』
   『サルヴァトール』
   『プロレス狂想曲』
     作品ごとにイメージが変わる作家です。
   『氷河期』(ルーブル美術館BDプロジェクト)

 『L' INCAL』Moebius
   作アレハンドロ・ホドロフスキー、
            画メビウスの代表作。
   ジョン・ディフールの冒険、スペースサーガ。
   「これを読まずしてB.D.語る無かれ」
         って感じのベストセラー。

   新装版『THE INCAL』 
   ホセ・ラドロンが書き継いだ『FINAL INCAL』
   スピンオフもあるよ
     『メタ・バロンの一族』ファン・ヒメネス画
     『テクノプリースト』ゾラン・ジャニエトフ画

   『アラン・マンジェル氏のスキゾな冒険』
         もホドロフスキー作
   まるで画集のような『B砂漠の40日間』
   『エデナの世界』はフランス語版を買ったなあ

   メビウスは生前、宮崎駿と親交があり、
     娘の名前は「ナウシカ」
   その推薦オビの付いた『猫の目』
   メビウスはジャン・ジロー名義で西部劇も描いてる
      『ブルーベリー』

   谷口ジローが彼の魅力に最初に気づいた日本人。
   藤原カムイ、とり・みき、寺田克也、浦沢直樹、
   大友克洋など、影響を受けた作家は枚挙に遑がない。
   あの手塚治虫でさえ特徴的な陰影の線を
   「メビウス線」と名ずけて使用していた程。
   宮﨑駿の『ナウシカ』もメビウスの影響を受けた作品。
   メビウス自身も手塚に驚き、大友のマネをし、
   宮崎のファンであった。

 『Les Cites Obscures(闇の国々)』
   画フランソワ・スクイテン 作ブノワ・ペータース
   巨匠スクイテンの長篇SF、全4巻
   増殖する立方体なんて最初から引き連れられますっ!!
   ふたりの最新作は『パリ再訪』
   『LA・DOUCE』
     日本人に「とって蒸気機関車といえば
     D51のようにゴツい顔を思い出しますが
     ヨーロッパでは流線形を競った時代がありました。
     最期の頃の、ベルギー製12.004号のお話し。

 ルーブルは漫画、comics、B.D.を『第9の芸術』として認め、色々なプロジェクトを開催。日本では、松本大洋『ルーブルの猫』谷口ジロー『千年の翼、百年の夢』荒木飛呂彦『岸辺露伴ルーブルへ行く』などが上梓されました。月日は流れ、遅ればせながら、浦沢直樹も『夢印』で参戦!なんと今回のモチーフは『イヤミ』ですよ。皆さんご一読あれ。
 
コメント
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