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禁煙外来の話し

2020-01-22 14:26:50 | ブログ
私は過去に禁煙外来に通った経験がある。
あれは高校在学中の時だった。

(ランニングをしてもバテることのない爽やかな男になる。そのためにはタバコは無用の産物。絶対にやめるんだ)

と意気込んだ私は千葉市のとある内科に駆け込んだ。

「えーっと、君はなぜタバコをやめたんいんだね」

頑固そうなお医者さんは、開口一番そう切り出してきた。その口調はまさに、

「君はなぜあんパンを盗んだんだね(あんパンなど盗んだことはないが)」

と被疑者を尋問する刑事のような鋭さが垣間見えた(考え過ぎだが…)。

「はい…健康になりたくて…」

「ほう、健康にか」

「はい…」

頑固そうなお医者さんは、腕を組んで静かに目を閉じた。

「このたわけが!禁煙なんて100年早いわっ!」

と一喝しそうな雰囲気を醸し出している。

お医者さんが静かに口を開いた。

「禁煙は、言わば富士山に登山するようなもの…その道程は決して容易ではない…」

「はぁ…」

「私に任せなさい。私の患者は全員禁煙に成功している」

「はいっ、よろしくお願いします!」


問診の後、一酸化酸素濃度等の検査があり、薬局で

『チャンピックス』

という飲み薬を処方してもらった。


この薬の服用方法は以下の通りである。

服用初日から7日間は、左側の黄色いパッケージの方を服用することになるが、この初めの1週間は、喫煙してもよいとのこと。
意外に思ったが、薬剤師曰く

「薬を飲み始めて、3日目くらいから煙のにおいが嫌になってタバコが不味く感じてきます。しかし、無理は禁物です。7日間はタバコを無理にやめようとはしないで下さい」

薬剤師は畳みかけるように

「ただ、8日目以降は、右側の青いパッケージの方を服用することになります。8日目以降は絶対に吸わないで下さい。いいですねっ」

との事だった。

その禁煙は1ヶ月ほどで挫折した。

後日、挫折して元のスモーカーに逆戻りしたことを詫びに行くと、

「私の患者で禁煙に失敗したのは君が初めてだ…」

と残念がられた。



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