そろそろ種付けも終了し、2歳馬の入厩が始まる時期ですね♪
毎日愛馬の成長が楽しみなことと思います^^
そこで今回はこんなお話を。
長いので暇なときにでも読んでいただければと思いますw
今から100年ほど前、イタリアのナポリにカバリエーレ・ジニストレリというオーナーブリーダーがいました。
当時イタリアはイギリスから競馬三流国と馬鹿にされていました。
そこでジニストレリはイギリスに乗り込んでイタリアの血統が劣っていないことを証明してやろうと考え、生産の拠点をイギリスへ移しました。
すると1890年、「シニョリーナ」という牝馬が英オークスで2着するなど、通産11勝をあげる活躍を見せ、引退しました。
当然ジニストレリはシニョリーナに期待し、この馬の仔でダービーを勝つことが次なる目標となったのです。
繁殖入りしたシニョリーナには、これでもかという程一流の種牡馬が次々に配合され、期待も相当なものでした。
ところが、その期待とは裏腹にシニョリーナの仔は皆あきれるほどの駄馬ばかり。
そんなことを繰り返すうちにシニョリーナも16歳。
繁殖牝馬としてはかげりが出る年齢に差し掛かります。
それでも諦めきれないジニストレリは、この年も配合相手に高名なアイシングラス(1893年英国三冠馬)を選び、結婚相手の待つ種馬場へと向かいました。
その途中の出来事です。
当時ニューマーケットでは毎年配合の季節になると、人気のない種牡馬が宣伝のために馬名を縫い付けた馬衣を羽織り、通りをぶらつくことが多く、この日もちょうど向こうから1頭の種牡馬が歩いてきたのです。
いかにも人気のなさそうな、うらぶれた印象の種牡馬です。
すれ違いざまに馬名を確認すると、そこには「シャルールー」と書かれていました。
次の瞬間、シャルールーはシニョリーナに心酔し、動こうとしなくなりました。
これまでこうしたことは何度もありましたが、いつもシニョリーナは無関心でした。
しかし、この日は違いました。
いつもはまったく無関心だったシニョリーナの様子がおかしいのです。
シニョリーナがシャルールーに興味を示して立ち止まり、動こうとしなくなったのです。
シニョリーナがそんな心酔状態を示すのは初めてで、それまで配合されてきたどんな一流種牡馬にも興味を示さなかったのです。
これを見て、生物学者でもあり、心理学者でもあったジニストレリはすべてを悟ります。
「この2頭は愛し合っている」と。
そして、「今までシニョリーナの仔が走らなかったのは愛がなかったからかもしれない。やはり種牡馬との相性を大事にすべきだった」と。
こうして想いをとげたシニョリーナは、翌年牝馬を出産し、この牝馬は「シニョリネッタ」と名付けられました。
一流の牝馬に三流の種牡馬をつけたものだから、ジニストレリは周囲から冷ややかな目で見られ、やがてデビューしたシニョリネッタも「シャルールーの私生児」と笑いものにされていました。
しかし、そんな声に反発するかのようにシニョリネッタは快進撃を続けます。
そして英オークスの有力候補にまでなったシニョリネッタですが、ジニストレリは英ダービーに彼女を送り込みます。
当時英オークスは英ダービーの2日後だったので、有力な牝馬がいればダービーは捨ててオークスへ向かうのが定石でした。
事実牝馬には分が悪く、それまでの128回のダービーで牝馬が勝ったのはわずかに3回だけ。
またしても周囲はジニストレリをあざ笑いました。
「相変わらず愚かなイタリア人だ」と。
しかし、並み居る強豪を蹴散らして先頭でゴールを駆け抜けたのはシニョリネッタだったのです。
この年の牡馬は優秀な馬が揃っていてハイレベルだったにもかかわらず、2着を2馬身突き放す完勝で、タイムも素晴らしいものでした。
さらに驚くべきことに、シニョリネッタは英ダービーの激闘をものともせず、2日後の英オークスにも出走し、同じく好タイム勝ちするという離れ業をやってのけるのです。
愛のある結婚がもたらした結晶は、ついに英国サラブレッド史に名を残す名牝にまでのぼりつめたのです・・・。
リアルでもこんなドラマがあるのですから、競伝内でもこういう出会いがあっても面白いと思いませんか?
長文にお付き合いくださった方、ありがとうございます^^
毎日愛馬の成長が楽しみなことと思います^^
そこで今回はこんなお話を。
長いので暇なときにでも読んでいただければと思いますw
今から100年ほど前、イタリアのナポリにカバリエーレ・ジニストレリというオーナーブリーダーがいました。
当時イタリアはイギリスから競馬三流国と馬鹿にされていました。
そこでジニストレリはイギリスに乗り込んでイタリアの血統が劣っていないことを証明してやろうと考え、生産の拠点をイギリスへ移しました。
すると1890年、「シニョリーナ」という牝馬が英オークスで2着するなど、通産11勝をあげる活躍を見せ、引退しました。
当然ジニストレリはシニョリーナに期待し、この馬の仔でダービーを勝つことが次なる目標となったのです。
繁殖入りしたシニョリーナには、これでもかという程一流の種牡馬が次々に配合され、期待も相当なものでした。
ところが、その期待とは裏腹にシニョリーナの仔は皆あきれるほどの駄馬ばかり。
そんなことを繰り返すうちにシニョリーナも16歳。
繁殖牝馬としてはかげりが出る年齢に差し掛かります。
それでも諦めきれないジニストレリは、この年も配合相手に高名なアイシングラス(1893年英国三冠馬)を選び、結婚相手の待つ種馬場へと向かいました。
その途中の出来事です。
当時ニューマーケットでは毎年配合の季節になると、人気のない種牡馬が宣伝のために馬名を縫い付けた馬衣を羽織り、通りをぶらつくことが多く、この日もちょうど向こうから1頭の種牡馬が歩いてきたのです。
いかにも人気のなさそうな、うらぶれた印象の種牡馬です。
すれ違いざまに馬名を確認すると、そこには「シャルールー」と書かれていました。
次の瞬間、シャルールーはシニョリーナに心酔し、動こうとしなくなりました。
これまでこうしたことは何度もありましたが、いつもシニョリーナは無関心でした。
しかし、この日は違いました。
いつもはまったく無関心だったシニョリーナの様子がおかしいのです。
シニョリーナがシャルールーに興味を示して立ち止まり、動こうとしなくなったのです。
シニョリーナがそんな心酔状態を示すのは初めてで、それまで配合されてきたどんな一流種牡馬にも興味を示さなかったのです。
これを見て、生物学者でもあり、心理学者でもあったジニストレリはすべてを悟ります。
「この2頭は愛し合っている」と。
そして、「今までシニョリーナの仔が走らなかったのは愛がなかったからかもしれない。やはり種牡馬との相性を大事にすべきだった」と。
こうして想いをとげたシニョリーナは、翌年牝馬を出産し、この牝馬は「シニョリネッタ」と名付けられました。
一流の牝馬に三流の種牡馬をつけたものだから、ジニストレリは周囲から冷ややかな目で見られ、やがてデビューしたシニョリネッタも「シャルールーの私生児」と笑いものにされていました。
しかし、そんな声に反発するかのようにシニョリネッタは快進撃を続けます。
そして英オークスの有力候補にまでなったシニョリネッタですが、ジニストレリは英ダービーに彼女を送り込みます。
当時英オークスは英ダービーの2日後だったので、有力な牝馬がいればダービーは捨ててオークスへ向かうのが定石でした。
事実牝馬には分が悪く、それまでの128回のダービーで牝馬が勝ったのはわずかに3回だけ。
またしても周囲はジニストレリをあざ笑いました。
「相変わらず愚かなイタリア人だ」と。
しかし、並み居る強豪を蹴散らして先頭でゴールを駆け抜けたのはシニョリネッタだったのです。
この年の牡馬は優秀な馬が揃っていてハイレベルだったにもかかわらず、2着を2馬身突き放す完勝で、タイムも素晴らしいものでした。
さらに驚くべきことに、シニョリネッタは英ダービーの激闘をものともせず、2日後の英オークスにも出走し、同じく好タイム勝ちするという離れ業をやってのけるのです。
愛のある結婚がもたらした結晶は、ついに英国サラブレッド史に名を残す名牝にまでのぼりつめたのです・・・。
リアルでもこんなドラマがあるのですから、競伝内でもこういう出会いがあっても面白いと思いませんか?
長文にお付き合いくださった方、ありがとうございます^^
そういえば、オーバザレインボウの母であるソラノムコウはこう偶然が多かったですw
脚質変化にしてもたまたまボッタクリ伝説でラベンダー当たったからですし、引退した日が丁度ダンジグイベントの最終日だったんで、種付けしてみたら、オーバザレインボウが生まれるしねw
あんまし気が入るといつもロクな事ないもんねw
偶然が一番かな><
とってもいい話ですね。
ちょっと感動もしましたw
私もこういった話は大好きです。また聞かせてください。
したいねぇ、愛のある結婚…(私がw
気の早い話ですがタンツェン引退の折には同世代で活躍できなかったパラストを付けようかと計画しております^^
愛のある結婚…いや、腐れ縁の結婚?w
ところで…私の代わりに名馬館書かない?w
ぴったりだー^^
ってことは、うちの子も優秀に
なるかな~?w
基本的にこういう話はありがちなんだけど、実際子供が走る例ってのはまれみたいです。
僕もジニストレリみたいに周囲の声に流されないで、独自の理論で強い子作りたいです。
そこに愛があればいうことなしなんだけどw
私もこういう話には弱いですw
定期的にはツラいかもしれませんが、時間があればこういう読み物は書いていきたいと思います^^
なかなか他にネタもないですしw
To けいけいさん
レインボウ君にそんなドラマがあったとはw
名馬には運命的なエピソードも多いですし、これからますます期待が膨らみますね^^
種牡馬になったときにはよろしくお願いしますw
そこでも運命的な出会いがあるかも?
To SDさん
ありがとうございます^^
いい話はたくさんあるのですが、内容をまとめるのがえらい大変だったりします^^;
1頭に対して書きたいネタが多すぎて長くなりすぎるのが難点だなぁ、とw
To ひまさん
愛のある結婚・・・してくださいね^^
同厩の同期馬同志かぁ、幼馴染と結婚ってなんか夢があるなぁ♪
ぜひ想いをとげさせてあげてねw
名馬館はやっぱりひまさんじゃないとw
実在馬のエピソードなら書けるけど。
To ムハさん
うんうん、きっと優秀ですよ^^
・・・ムハさんに似てなければ(ボソッ
To 殿下さん
私も馬同士の恋愛結婚みたいな話はこれぐらいしか知りませんw
ドラマチックな誕生秘話がある馬は結構いるんですが、オーナーの意向でっていうことが多いですよね。
私の好きなトウカイテイオーがいい例ですねw
ぜひ愛情を注いで良い仔を生産してください^^
似たような話は漫画で実はあったんですが、実際にこういう話があるとは思っても見なかったです。
感動した(涙) 痛みにこらえてよく頑張った(違) おめでとう!!!(ぇ
位、感動しましたm(__)m
こういった話は聞くだけで美談ですし、競馬はロマンと言い切る人間としてはこういうドラマがどんどん起こってくれればと思います♪
P.S
最近だとなんと言ってもディープですよねぇ^^
血統的な期待はあっても、体が小さかったことと体質的な問題が今でもあると思いますが小さい時はより顕著だったので値が上がらなかったと聞いています。
某ゲームの「イル・ピッコロ」イベントを改めて思いだした自身にとっての最近最大のロマンです♪
ミスターシービーはレースっぷりまで劇的でしたね^^
実はテイオーのお父上、シンボリルドルフと一緒に出たレースは三冠馬同志で鉄板と言われながら一度もこの2頭で決まったことがないんですよねw
私も競馬はロマンだと思っています^^
ディープも牧場にいる頃の担当の女性スタッフ(しかも美人w)とのエピソードや、ツメが薄いことを克服するためのカリスマと呼ばれる装蹄師の方との話など、話題には事欠かない馬ですねw
次はイル・ピッコロ物語でも書いてみようかなw
To ハラハラさん
ありがとうございます^^
これからカベにぶち当たるハズw
サイレンススズカ×ラフィアンは夢のある配合ですね^^
脚元が心配な気がしますが、たっぷり愛情を注いで良い仔に育ててください^^
私も応援してます^^ノ