流体機械設計による近未来に役立つエンジニアリング

流体機械設計をベースとして近未来に役立つエンジニアリングを行う株式会社ターボブレードの社長 林 正基の毎日の活動

液体酸素ターボポンプの試験的性能解析例の性能結果がある程度出来た

2018年06月19日 | 宇宙航空産業機械

液体酸素ターボポンプの試験的性能解析例の性能結果がある程度出来ました。

試験的性能解析例である次の液体酸素ターボポンプは、インペラ直径70mm、回転数毎分2万回転(20000rpm)、設計流量毎秒6kg(6kg/s)となります。

この液体酸素ターボポンプの性能解析結果をグラフ化したものが次です。

インデューサーとインペラの設計を改良していって3ケースの性能解析シミュレーションの結果をグラフ化しています。

羽根部改良設計を行う毎に吐出圧力は高圧となり、ポンプ効率も上がり、軸動力は逆に下がっていっており、有効な改良設計が進んでいます。

吐出圧力は2MPa程度と意外と出ていませんので、より高圧が必要となるとポンプ回転数を2万5千rpm~3万rpmぐらいに上げて、インペラ外径も90m程度にすると良さそうです。

その場合ポンプ比速度をこの事例と同じような値とすると、ポンプの設計流量は大幅に増えることとなります。

それでもポンプ必要軸動力は100KW以内ぐらいに落ち着きそうなので駆動用タービン設計は問題なさそうです。

ポンプ効率も出来れば羽根形状最適化を更に進めて、60%~70%の間を狙いたいところです。

次表は、流体解析シミュレーションでの解析計算値をエクセル表でまとめたものです。

以上の液体酸素ターボポンプ性能解析試験的例はこの結果になるまでに2ヵ月以上の時間を使っていますので、解析計算時間は膨大であり費用も高くなるので、次の実際設計事例では解析マシンを2台同時に使って解析時間と改良設計時間の短縮を考えています。

<今日の流れ>

今日は昨日休んでしまったので、溜まったメールへの返事や書類関係の作成を行っています。

夕方には珍しく知人との食事をする予定です。

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