アルバム・カバー曲3曲めは、三橋美智也さんの「母恋吹雪」です。Kiinaの歌唱はこちら↓
https://m.youtube.com/watch?v=bsMpGn0MhW0
歌詞は歌ネットより。
https://www.uta-net.com/song/147056/
昭和31年の発売です。三橋さんは膨大な数のヒット曲をお持ちなので、私はKiinaが歌謡コンサートで歌ってくれるまでこの曲を知りませんでした。
昭和30年代初頭の岩手の貧しい家庭。Kiinaも会報や雑誌インタビューで歌の背景を説明してくれていますが、妻に先立たれて辛さを酒に逃げる父親と、どこへも逃げ場のない子供の二人暮らし。子供は父親に命じられて吹雪の中をお酒を買いに行かされるのです。
「たったふたりの親子であれば 涙ぬぐってもどる道」の歌詞がいじらしく切ないです。
Kiinaも「すごく子供がかわいそう。歌っていてもつらくなっちゃいます」とお話ししています。
Kiinaが歌謡コンサートで歌ったのは2010年1月、「雪景色で綴る名曲物語」というテーマでした。
その時の経験も生かしつつ、この曲の情景をKiinaのキャンバスに描いてみたのでしょう。「この歌は三橋美智也さんにしか出せない味」と言いつつも、主人公の男の子の心になりきって切なさの中に父親への愛情も滲ませたことで、しっかりKiinaなりの「母恋吹雪」になっているように感じます。
「岩手おろし」と歌詞にあります。
岩手山は盛岡市の北西部に位置する岩手県随一の秀峰で、東側に見せるなだらかな美しい裾野と反対側の険峻な山容が極端に違うことから「南部片富士」とも言われています。
私は秋田の実家に帰る時は、盛岡駅でレンタカーを借り、左手に岩手山を見ながら東北自動車道を走ります。ふるさとのお山ではないけれど、私にとって一番身近な懐かしいお山です。