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大体が主観的 @tatusis4848

18式文職人員制服

2020-05-17 22:03:02 | 中国軍事



 今回は過去記事でも触れてきた18式文職人員制服についてです。
 新型肺炎に関係して衛生分野の文職人員の動きが活発化し、メディア露出も増えてきたように感じます。
 そもそも文職人員とは何でしょう。端的に言えば軍属になります。文職幹部とは違って軍と同じ階級制度がありませんが、福利厚生面は現役軍人と概ね同様のようです。
 また、正式な表記は「軍隊」文職人員になります。

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 文職人員の制服は2018年9月に解放軍、武装警察で統一され「18式文職人員制服」として制定されました。
 礼服、春秋常服、夏常服(半袖・長袖)、外套、迷彩と種類は概ね解放軍、武装警察と同様です。


左から順に迷彩服、春秋常服、夏常服(長袖)

 基本的には既存の被服の色違いと、専用の徽章を用いたもののようです。


 一方の礼服は襟と袖口に刺繍が入り、見た目にも華やかなものになっています。
 また外套は解放軍や武装警察とは違い、胸元の徽章全てを着用します。

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 徽章はこれまで部隊章として存在した「文」を図案化したものが帽章、迷彩用階級章、制服ボタンに使用されています。迷彩帽には迷彩の種類に関係なく青地で同様の帽章が使用されています。
 この迷彩用階級章は全ての文職人員において共通のものになります。

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 文職人員には階級は存在しませんが、管理部署・専門技術部署に分かれて独自の等級制度が存在します。
 それぞれ上から順に

・「管理部署」
 部級副職・局級職(正/副)・処級職(正/副)・科級職(正/副)・科員職・事務員職
・「専門技術部署」
 一級~十三級

 となり、等級による色分けは軍、武装警察の資歴章と同様に上から黄、赤、紫、青、水色になります。


 部署、等級共に制服では右胸の徽章2つ、円形の「部署類別徽章」と資歴章と似たデザインの「部署等級徽章」で類別されます。
 左側が「管理部署科級正職」、右側が「専門技術部署十一級」になります。
 また迷彩では襟ではなく右胸の「部署等級徽章」で区別されます。これは制服で使用される徽章2つをまとめたものになり、色のみで等級を区別するため各部署5種類の計10種類となっています。先に使用した迷彩の写真では「管理部署科級」となります。

 各徽章には夏常服用も存在し、各徽章は布地で下地はシャツに合わせた色となっています。

 この写真は先ほどと同じ「管理部署科級正職」となります。
 制服着用時は所属軍種の区別のために胸章を使用するため、文職人員制服夏常服用に胸章が新たに作成されました。なお迷彩では各軍種の胸章は使用せず、右腕の部隊章を使用します。

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・実際の運用を見る


 迷彩では「部署等級徽章」が使用されると先述しましたが、夏常服用の部隊章を使用している例が散見されます。下地が白色に近く目立つため、目を引きます。

 

 左が文職人員の帽章になりますが、右のように軍と同じものを使用している例も散見されます(先の写真でも)。縁取りの形状が異なるため、これも目立ちやすい箇所になります。

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・まとめ
・文職人員制服には礼服、春秋常服、夏常服(半袖・長袖)、外套、迷彩の6種がある
・管理部署・専門技術部署で分かれて等級制度が存在する
・制服では「部署類別徽章」と「部署等級徽章」で部署等級、所属は各軍種胸章で区別される
・迷彩では「部署等級徽章」で部署等級、所属は右腕の部隊章で区別される。襟章は全等級共通のデザイン

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・編集後記のようなもの
「文職人員も文職幹部も徽章逆さまに付けたり、規定ガン無視するよね!」
 まぁそれもそれで良さみを感じるんですが。
 さて事の発端はこちら。軍が動員されて武漢入りする報道の中の1枚。

 思ったままのツイートです。これもまた帽章は軍と同じ。
 18年の文職人員制服制定のニュースはもちろん知っていたんですが、多地形迷彩みたく普及しないだろうと若干スルーしてました。知っていればこの時気付けたかなぁ……と。そんな感じです。

 これは完全な主観ですが、文職人員は退役軍人の受け入れ先としても機能しているため、退役軍人が徽章を取り換えるにしても迷彩の帽章は面倒なので換えていないのでは……と。
 まだまだ分からない事は多いです。


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