優柔不断な私には
「今週のランチ」は有り難い。
くじ引きを引くような楽しみがある。
「今週はハンバーグ。
ラッキーかも…」
そんな気軽さで選んだが、
出てきてから
「改めてラッキー化も…」
予想していた以上に
調和が整った料理である。
ソースの赤色、
チーズの黄色、
オリーブの黒色、
温野菜の緑色、白色、橙色…
皿の色合いが美しく、
食欲をそそる。
ハンバーグは、
焦げるギリギリ手前に、
しっかり火が通っている。
程よい粗挽きで、
普通は固さを感じるが、
チーズとトマトのソースが
柔らかく包んで、
程よく優しさを感じる。
かと言って甘さは無く、
トマトソースの
軽い酸味が心地よい。
チーズと相まって、
ハンバーグと良く絡む。
ニンジンのグラッセ等の
温野菜が、
程よい甘みを補う。
それぞれの料理は
個性を強く主張しているが、
混ざって一体化することで、
全体の料理を完成させている。
じつに良く出来た料理である。
「今週限りなのは勿体ない…」
そう思ったが、
手間がかかる料理だからこそ、
「期間限定」なのだろう。
そのような中で、
脇役の「マッシュポテト」が
魅力的だった。
ハーブが混じって、
しっかりとした味と香り。
「これだけで注文できないのか？」
「流石にハーブの名人の技…」
【まさ】と一緒に
同じ後味を引かれていた。
「次回もセットで頼みたい。」
あの温野菜たちは、
それだけの魅力がある。
「添え物」と言えば、
他にも注文したのだが…
（「夏の終わりの『九十九里ハーブガーデン』（５）」に続く…）
