〇 キーワード検索でヒットしたファイルを一覧表示。
よく使うファイルは取りあえずデスクトップ画面に置くというユーザーは多い。しかし、あまりに数が多いと、目的のファイルを見つけにくくなる(図1)。そんなときは、エクスプローラーで絞り込むのが簡単だ。
エクスプローラーを起動してクイックアクセスの「デスクトップ」を選択すると、デスクトップ画面のファイルが一覧表示される(図2)。「詳細」表示にして「種類」欄からファイルの種類を選択すると、その種類のファイルだけを表示できる(図3)。
保存場所がわからない文書はユーザーフォルダーを検索。
エクスプローラーでは、開いているフォルダー内のキーワード検索を簡単に実行できる。もしどこに保存したかわからないときは、ユーザーアカウントのフォルダーを開いて、個人用ファイル全体から検索するのがコツだ。ユーザーアカウントのフォルダーは検索インデックスの作成対象になっているため検索は瞬時に実行され、文書内の文字列も検索対象となる。
やり方は簡単。アドレスバーからユーザー名を選択する(図4)。そして、アドレスバーの右にある検索ボックスにキーワードを入れて検索する(図5、図6)。検索結果はキーワードを追加したり更新日を指定したりして絞り込める(図7、図8)。
USBメモリーなどの外部ストレージに保存したファイルも、キーワード検索できる(図9)。しかし、検索対象になるのはファイル名だけだ。文書内も検索したいなら、「検索」タブを開き、「詳細オプション」から「ファイルコンテンツ」をチェックする(図10)。ただし、検索インデックスが用意されていないため、検索にはかなりの時間がかかる(図11)。
内蔵ドライブにDドライブが備わっていたり外付けHDDなどをつなぎっぱなしで使ったりしているなら、それらにも検索インデックスを付けるとよい。「インデックスのオプション」画面から対象にしたいドライブを追加しよう(図12~図14)。
素早くファイル選択してスマートにコピー・移動。
最後に、ファイルのコピーや移動を素早く行うワザを紹介する。毎日行う操作だけに、楽するワザを覚えると大幅な時間の節約になる。
その前に、まずはファイル操作の基本から。ファイルをドラッグしたときに移動になるかコピーになるかは、元のファイルの保存場所とドラッグ先が同じドライブか否かで違ってくる。同じドライブ内ではファイルは移動し、異なるドライブ間ではファイルはコピーされる(図1)。
そんなことをいちいち気にしたくないユーザーは、修飾キーを覚えよう。「Shift」キーを押しながらドラッグすれば必ず移動、「Ctrl」キーを押しながらドラッグすれば必ずコピーになる(図2)。これも覚えにくいなら、マウスの右ボタンでドラッグする手もある。ドラッグ先にメニューが開くので、そこで移動かコピーかを選択すればよい(図3)。
1つのウインドウ内で移動やコピーを完結。
次は、1つのウインドウで移動やコピーをするテクニックだ。ファイルを移動したりコピーしたりするとき、複数のウインドウを開くユーザーは多いだろう。しかし、ファイルはナビゲーションウィンドウのフォルダーにドラッグしても移動したりコピーしたりできる(図4)。
Windows 11のエクスプローラーは複数のタブを開けるが、別のタブで開いているフォルダーに移動やコピーすることも可能だ(図5、図6)。
修飾キーを使いこなして思い通りにファイルを選択。
複数のファイルを一度に移動またはコピーするとき、複数ファイルの同時選択は必須だ。選択のテクニックを覚えれば、余計な手間を省ける。カギとなるのは修飾キーだ。
離れた場所にあるファイルを同時選択するときは、「Ctrl」キーを押しながらクリックしよう。これでクリックしたファイルを選択済みのファイルに追加できる(図7)。
連続するファイルをまとめて選択するときは、「Shift」キーの出番だ。先頭のファイルをクリックした後、「Shift」キーを押しながら末尾のファイルをクリックすると、先頭から末尾までがまとめて選択される(図8)。
複数のファイルを選択した後で、特定のファイルだけ選択を解除したいときは、「Ctrl」キーを押しながらそれをクリックすればよい(図9)。
また、近くにあるファイルは、ドラッグ操作で囲んでやると、まとめて選択できる(図10)。さらに、「ホーム」タブで「選択の切り替え」をクリックすれば、選択と非選択の入れ替えが可能だ(図11)。フォルダー内のすべてのファイルを選択したいときは、「Ctrl」+「A」キーを押せばよい(図12)。
エクスプローラーが「応答なし」になったら?
パソコンの操作中にエクスプローラーが反応しなくなり、スタートメニューやデスクトップ画面まで操作不能に陥ることがある(図1)。本特集の1回目で解説した通り、エクスプローラーはWindowsの操作画面(GUI)全体を担う存在なので、エクスプローラーがフリーズすると、Windows全体の操作もできなくなる恐れがあるのだ。
こんなとき、「パソコンを再起動するしかない」と考えるのは早計。デスクトップ画面などが反応しない場合も、前述の通り、原因はエクスプローラーにある。まずはエクスプローラーだけ再起動する方法を試してみるとよい。
エクスプローラーの再起動には、「タスクマネージャー」を使う。「Ctrl」+「Alt」+「Delete」キーを押して緊急時用のメニューを開いたら、「タスクマネージャー」を選んで起動(図2)。詳細表示にすると、アプリの一覧に「エクスプローラー」があるので、右クリックして「再起動」を選ぶ(図3)。すると画面全体がリフレッシュされ、再び操作が可能になる[注]。
このトラブルが頻発するなら、「フォルダーオプション」画面にある「別のプロセスでフォルダーウィンドウを開く」をオンにするのも手だ(図4)。すると、フォルダーのウインドウとデスクトップ画面などが別々に動作するようになり、特定のフォルダーがフリーズしても、デスクトップ画面などを“道連れ”にすることがなくなる。