
上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト「MOVE」日本ツアー2012
2012.12.08(土) 東京国際フォーラム ホールA
以前から「一度は行ってみたい」と思っていた、日本が世界に誇る
ジャズピアニストの上原ひろみさんのライブに今回初めて念願叶って
行く事が出来ました。
(今まではどうしても仕事の予定と被っていけなかったのです)
まあ、私などが改めてレポート書くまでもなく (?) 本当に本当にそりぁもう凄いライブでした。
今もこうしてブログに書き込みながらライブの余韻が頭から離れません。
開演の午後7時からほとんど遅れることなく3人はステージの上に登場。
会場の拍手と歓声のなか、余計な挨拶やトークは無しで一曲目が始まりました。
お互いの呼吸とタイミングを感じながら一瞬の間を捕らえて始められる演奏。
過去のセットリストから、おそらく一曲目は「MOVE」だと思われ、その冒頭の
音がピアノから奏でられるまで、会場はシーンと静まり返り、何とも言えない
緊張感に包まれました。
(演奏開始の瞬間について、以下は上原ひろみさんのサイトからの引用です。)
「ピアノに座り、一番最初に弾く一音目。私はクラブ公演も大好きだけれど、
コンサートホールの、この一音目を弾く前の静けさが、たまらなく好きだ。
ステージも客席も、そこにいる人間の全神経が、一音目に注がれる。
これが、私と初めて行く場所のお客さんとの最初の接点だ。
ありったけの集中力と想いを込めて、一音目を弾く。
そしてそこからは、音楽と共に旅をする。」
http://www.hiromiuehara.com/message/2012/002428.html
やがて曲が始まり、目の前で繰り広げられる怒涛のプレイ。
物凄いテクニックを駆使した演奏のはずなのに「余裕」さえ感じさせる3人の達人。
その姿を見ているとしばし現実感を失うような感覚さえ味わいました。
やがて冒頭の演奏を終えて一発目のMCでひろみさんが
「師走の~」
と声を出した瞬間に会場内に走る笑い声。
「私まだ『師走の~』しか言ってないんですが、何か可笑しかったですか??」
あれだけ壮絶な演奏の後で、ホンワカとした声で話されれば、そりゃお客さんも
和みますよね。このギャップがまた、ファンの心を掴むわけで・・・。
なんでも、アンソニーは日本に来たら絶対に行きたかった所が
あったそうで、その場所は「かっぱ橋」・・・。
そこの道具街で食品サンプルのエビフライを購入したのだとか。(^^;
1,MOVE
2,Endeavor
3,Brand New Day
4,Delusion
5,Desire
以上前半の演奏の後、15分の休憩。
休憩中にピアノの調律が入ったのですが、調律師さんが車椅子に 乗って出てこられました。
「あれっこの人って・・・」
以前、某テレビ番組で上原ひろみさんが特集されたときに、番組内で紹介された調律師の小沼則仁さんのような気が・・・。
テレビで見たときにはお元気だったのに、体調を崩されてるのだろうか???
それにしても、車椅子に乗ってまで調律にいらっしゃるなんて、どれだけ凄い方なのでしょう。
(追記:2013年3月10日、残念ながら小沼則仁さんが亡くなられました。心よりご冥福をお祈り申し上げます)
前半も凄かったですが、後半の「Suite Escapism」 三部作から
アンコールの「11:49PM」までの演奏はさらに凄みを増していき
私も思わず「オーッ」と声を挙げてしまいました。
即興演奏のウェイトが高い演奏になると俄然彼女は輝きを増しますね。
そこにアンソニーのベースが絡み、サイモンのドラムが応酬。
会場からも「スゲー」の声。
二枚のアルバムとツアーを通じて交流を深めてきたこのトリオ
の一糸乱れぬ演奏のやりとり。
お互いが音でコミュニケーションを取りながらも、どこか音楽の格闘技とも呼びたくなるような技の応酬。鳥肌ものです。
私の近くに座っていたお客さんも一言。
「神やぁ~!!」
やがて全ての演奏が終わり、オールスタンディングオベーションの観客。
鳴り止まぬ拍手と歓声。深々とお辞儀をする3人。
ここ数年で観たライブというライブの中でも最高のライブでした。
しまった、会社休んで明日のツアー最終日も参加すれば良かった!!
本当にこのトリオのライブには是非是非また行きたいと思いました!!!
以下、セットリストです。
1,MOVE
2,Endeavor
3,Brand New Day
4,Delusion
5,Desire
1,Flashback
2,Rainmaker
3,Margarita!
4,HAZE
5,Suite Escapism "Reality"
6,Suite Escapism "Fantasy"
7,Suite Escapism "In Between"
EC,11:49PM