卵と私の日常サタン事

認めたくないけど…
金銭に余裕がある時は
ストレスも比例してたまって…
貧しい時は…何だかんだ楽しいwww

スーパー【くろん】

2023-11-15 12:21:20 | 日記

「主任…牛肉の在庫が
切れそうなんですけど…」

『おお…相田くん!
ちょうどいい所にきた!』


「どうしたんですか?」

『まぁ…そこに掛けたまえ』


「はぁ…なんでしょうか?」

『あれから…
記憶の方はどうだね?』


「…それが…
まだ…戻りません」

『記憶喪失の君を
この
【スーパー苦論】
に引き取って
はや6ヶ月が経った…』


「主任のお陰様で
普通の生活が送れています。
あとは記憶さえ戻れば
良いのですけれど…」





『始めから…
記憶など無かったとしたら?』






「えっ!?
そ…それは
ど…どういう事ですかっ?」


『私は…
これから君に…
すべてを打ち明ける!
ある事ない事!』


「ある事だけにしてください…」


『まぁ…座りたまえ!』


「座ってます」


『どこから話せばいいかな?
そう…3年後の話だ…』


「出来れば…
過去の話をお願いします」


『いきなりこんな話をして
君にショックを
与えるといかんので…』






「…ごくり」


『まず…
クローンとは…どんな物かを
説明しておこ…』


「えっ?
俺…クローン人間なの?」


『…を…分解させ
細胞の増殖を増進さ…』


「ちょ、ちょ、ちょ、おいっ!」

『何だね?』


「じょ…冗談…です…よ…ね?」

『冗談でこんな事…
言う程…暇じゃあないんだよ!
昼食も…まだなのにっ!』


「そ…そんな話
どうやって信じろって
言うんですかっ?」

『私のロッカーを見てみろっ!』


「こ…これは?」

『愛妻弁当だ♪』



「いや昼食の話じゃねぇよっ!」

『えっ?』


「クローンの話ですよ!
だいたい…あなた…
何者なんですか?」

『まぁ…座りたまえ!』


「座ってます…」

『私は…
ただのスーパーの
主任ではない!』




「…ごくり…」


『私は…
何か知らんけど
頭の良い人たち
だけで作られた
研究グループの
主任なのだ!』


「その言い方に
まったく知性を
感じられません…」

『君は…
細胞培養機の中で…
わずか3日で誕生した
クローンなのだよっ!』


「さ…細胞…
培養機ですって?」

『培養機の中での1分は
我々の時間の1時間…
いや逆だったかな?
1時間が1分?
いや2分…?』


「…あのぅ…?」

『えぇと…
細胞が分裂し…5時間…
アレが…こうなって…
つーかどーでもいーけどっ!』



「諦めんなよっ!」


『私は…
科学が苦手なんだよっ!』


「頭が良いグループの
主任じゃねぇのかよっ?」


『いや私は…
プレゼンの能力を買われて…』


「そっちも
全然なっちゃいねぇよっ!」


『相田くん!
まぁ落ち着いて…座りたまえ!』


「座ってんだよっ!
こっちはさっきからよっ!」


『わーわー言わないでっ!
そんな訳で
君の過去の記憶は…
はなっから…
存在しないのだよっ!』


「ちょっと…待ってください!
じゃ…元の俺は?」

『アイダー1号の事か…』


「何だよその…
【仮面ライダー】
みたく言うなや!」

『アイダー1号は
もう…この世にはいない!』


「何だとっ?
き…貴様ら…いったい何を?
俺は…こんな研究…
絶対に認めないからなっ!」

『ふっふっふ…
なぁ〜はっはっは!
どわぁ〜はっはっはっ!』



「何がおかしいんだっ?」


『いや今朝さ…
お母さんに
「トイレ行ってくる」
って言ったらさ…
「いっトイレお便器で」
だって…
あっ〜はっはっ!
腹痛ぇ〜!トイレ行ってくる!』



「黙れよ!」


『ぬわははは
とにかく…遅い!
もう遅いのだよ!
アイダー2号!』

「その呼び方やめろっ!」


『既に
大量生産のメドもついている』

「ま…まさか?
大量にクローンを作って
戦場に送り出すつもりかっ?」


『…何を…勘違いしている?』

「えっ?」


『我々が開発したのは
【培養機フエ〜ル君】の方だ!』

「えっ?
じゃ…クローンは?」


『実験の副産物だよ!』

「はぁ?」


『アイダー1号は
実験の犠牲に
なってしまったのだよ!』

「実験って何だよ?
大体…実験は
ネズミとかでやれよっ!」


『ネズミだよ』

「はぁああああああああああ?
どゆこと?どゆこと?」




『アイダー1号は
私のペットの
ネズミだったのだよっ!』

「何でだよっ!
俺は…人間ですけどっ?」


『うん…
フライって映画で
転送装置の中にハエが入って
人が蝿人間になったやん?
だから…
培養器にネズミが入り込んで
途中で遺伝子が
組み換わっちゃったのかなぁ?』

「かなぁ?…じゃないよ!
種族が
変わってんじゃねぇかっ!
そもそも…
ネズミが入り込むって
何だよっ?衛生管理っ!」


『ともかく…
君は…これから…』

「…ごくり…
お…俺は
これからどうすれば?」


『君には…
今まで通りの
生活をしてもらう!』

「えっ?」


『君が
遺伝子組み換えクローンだと
世間に知られる訳には
いかないからねっ!』

「…だったら…」


『えっ?』

「…だったら…
そんな事オレに
教えるなよぉおぉおぉおおおお!」


『ごめんね♪さ…仕事仕事♪』

「さ…仕事仕事♪じゃなくて…」


『あっ!
そういえば…
牛肉の在庫が
切れそうなんだっけ?
じゃ【培養機フエ〜ル君】で♪』

「ああ…はいはい!
…って絶対にダメーっ!」










2〓たまこ〓号



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