あいうえお、はひふへほっほー

***よくぞ覗いてくださいました。ゆるりとお過ごしくださいね***

たまには真面目に

2015年12月11日 | *たまには真面目に
以前にも書いた1980の会誌が届いたので少し抜粋を。
重度の障害者施設1980では、毎年7月恒例臨海学習があります。
以下スタッフAさんの記事抜粋です。

7月と言えば臨海学習。
今年も5月から準備を始め、雨の中下見にも行って来ました。
ところが、当日台風が通り抜けた後で海の波も高く
断念せざるを得ない状況になってしまいました。
民宿にキャンセルの電話をかけると、当日の早朝にもかかわらず、
「この波では危ないから仕方ないですね。残念ですが、また来年お待ちしていますね」
と優しい言葉を頂きました。
ただバスはキャンセルできないので、
急遽岐阜の某温泉施設に変更。
もちろん事前に連絡を入れ、30名以上で利用すること、
車イスのメンバーのことについても了解を得てのこと。

ところが着いてみると、いきなり
「こちらが用意した車イスしかご利用できません」と言われました。
それはごくごく一般的な車イスで、座位をとることができないメンバーには
とても無理なものでした。
(それもたった2台しかない。)
担当の方にメンバーの様子を見て頂き理解を求めたのですが、
決まりなのでの一点張り。

そのうち代表の方が現れ、
「今日はイベントがあるから利用者も多いんだ。そんな車イスで何人も入られたら、
事故が起きても知らんよ」
と、捨て台詞を言って怒って去って行かれました。

私もつい、
「障がいのある方は利用しないでほしいということですか?
それなら事前に言ってください。
わざわざここまでバスに乗ってきたのに帰れってことですか?
公平じゃないですよね」
と、売り言葉に買い言葉…に。

最終的には、他のお客様に迷惑のかからないように、
事故が起きてもこちらは保証できない。
など念を押され、利用することができました。

20年近く前、
私がメンバーに関わり始めた頃には、
よくある話でした。
そんな壁にぶつかる度にメンバーの姿を見て頂き矛盾を訴え、
理解を求めて来ました。

高齢者や障害者はもちろん、誰もが住み良い社会へと変えていくのだ。
と信じて戦ってきました。
今では、街に出れば、
障害者が利用できるトイレやエレベーターが準備され
困っていると声を掛けていただける状況も増えてきました。
でも今回のことで、
施設などのハード面は改善されても、
人の心はなかなか変わらないものだなあ…と
改めて感じ、やらなければならないことはまだまだ沢山あると思いました。

一部抜粋しました。
感謝の言葉などもありましたが、
私が勝手に抜き取りました。


最近の私は、大変ゆるゆる暮らし。
この記事を書きながら、ワカメの佃煮(瓶詰め)ごはんを
食べているんですが、
さっき瓶詰めの蓋がきつくて、怒ったことを反省しました。
自分だって交通事故やらでいつ障害者になるかも知れないのに、
我が身に起こらなければ人の痛みがわからない、
ではいけませんね。
当たり前に介助無しに生活できる今を、
まず感謝せねば。

2015年09月12日 | *たまには真面目に
あまりにも今朝の空が美しいので、
珍しくガサツな私が、今、詩など読んでおりまする。
紹介していいかなあー?
いいともおーー! れっつぐおーー!
って、やっぱりガサツが隠せない私(T . T)


「世界は」北原悠子


(風の中で自分を忘れるとき 人は永遠を生きている)

横たわって
目覚めている


静止したまま
飛んでいる


「水平」につかまって
垂直に立っている


水の中で
渇いている


空を抱いた
一しずくの


私は
目を閉じて
それを見ている




ー日本児童文学2015年9.10月号より転載ー



たまには真面目に

2015年07月30日 | *たまには真面目に
名古屋に社会福祉法人重度の障害者施設1980というところがあります。
以下は、そこの会誌よりの一部抜粋です。
ある若いスタッフさんが書かれたものです。

先日、メンバーと一緒に名古屋水族館へ行ってきました。
名古屋水族館の入館料は大人2,000円です。ある程度障害が重く、外出に介護が必要だとみなされる障害者の方は、手帳を提示すると本人及び介助者1名分が無料になります。
ただ、障害が重いメンバーはトイレ介助等、移動が必要な場合では、介助者が1名では足りません。介助者2名で抱えて車椅子からオムツ交換台までの移動が必要です。
そうすると本人と介助者1名分は無料ですが、もう一人の介助者1名の入館料を負担をしなくてはいけません。
なんだか納得がいきません。
本来、障害者割引は何のためにあるのでしょう?
障害の為に働けない人たちは、障害者年金手当てで生活されています。自分で働ける人たちと同じ額の年金等が支給されるのであれば、健常者と同じ額の入館料を支払うべきですが、実際は多い人でも月額10万ほどの収入しか保証されていないので、障害者割引があるのだと私は思っています。
……中略……
必要な介助者分は免除してもらえませんか?
水族館のスタッフの方におききしたところ、
「入館料は市の条例で決まっているので、要望があれば市へ」というお返事でした。
後日、条例の内容を調べたところ、
水族館の運営を行う団体の管理者が必要だと判断するときは例外もある。
と書かれていたので、再度、水族館の方にその旨を伝えたら、
今回のケースは前例もなく、例外に該当しない。とのこと。
前例がないから認められない、というのはどうも納得がいきません。
……後略……


皆さんはどう思われますか?
障害者割引以外にも例えば母子家庭への支給金等は、血税から成り立っているので
いろんなご意見はあるかとは思いますが、
私の知っている限りでは、1980のスタッフさんたちは
寝る間があるのかと心配になるくらい毎日必死で頑張って見えます。
それでも運営は厳しくスタッフさんの給料をおさえたり、
廃品回収等をしたりボランティアさんの力を借りて何とか運営をしている状況です。
私には、正当な訴えだと感じました。

ふと思い出した事があります。
以前NYで、片側3車線の道路沿いの教会でお葬式があり、参列者の車が2斜線ずらりと駐停車している場面にでくわしました。
すぐ近くにポリスが2人いたのですが、あきらかに見て見ぬ振り。
お葬式なんだから多めにみてやろう、みたいな?
なんておおらかな国だろうと思いました。

責任を問われるのを恐れ、逃げ腰のどこかの国のお役人とは大違い!
(アメリカはアメリカで色々批判したいこともありますけれどもね)
あーそう言えば、最近見たBSの旅番組(パリ編)で、
郵便配達員がランチタイムにワインをのんでいました。
お昼休みとはいえ仕事中。制服姿のまんまそれは楽しそうに。w
いいかげんと言えばいいかげん。

でも、私はこういうおおらかさはあってもいいと思います。

話を戻しますが、
首から下が動かないような重い障害を持つT君、ご家族にとってT君が1980に行っている間だけが
からだを休める時間なのです。旅行にも行けませんよね。
T君は、まばたきでしか意思表示できない。
でも、意思はあるのです。食べたい、出かけたい、気持ちがいい。
1980がお休みの時、お母さんに1980にいきたいと目でうったえるそうです。
そんな事を聞くたびもっと頑張ろうと思う。とあるスタッフさんから聞きました。

また別のスタッフさんがこうも言っておられました。
県が運営する施設に大学の時実習に行ったら、規則規則で、障害者さんの気持ちよりそっちが優先に見えた。
監査が入るときなんて必死で、それ以外だとがらっと変わる体制を見て、
給料は半分以下だけれど、1980に就職することを選択した。と。

感心はすれども、私にはなにもできません。
スタッフさん、どうかご自身のおからだも大切にしてくださいね、と願うばかりです。


長々と書きました。
お読みくださった方がいたとしたら心よりお礼申し上げます。



たまには真面目に。

2015年07月15日 | *たまには真面目に
夕食をとりながら、ニュースを見る。
ブログ上では暗いことは書かないと決めたのに、
さすがにこの後すぐ軽薄なものは書けないと思うほど、嫌なニュースばかりが耳に入って来る。

戦後70年。中国と日本の関係が悪化していても、中国のネットで、
日本の電化品や食品同様、日本の児童書までもが売れているという。
嬉しい反面、我が日本は、物作り以外はどうなっているんだろうと危惧してしまう。
いっこうにいじめが減らない。児童書が売れない。
親のすねかじりのくせに月のスマホ通信代が1万を越すなんてのも珍しくない。

結局は我々大人の責任なのでしょうね。