よろず戯言

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虹色ラムネ

2019-05-28 13:40:30 | グルメ

暑い夏、炭酸飲料をゴクゴク飲みたくなる。

日本に昔からある炭酸飲料といえば、瓶に入ったラムネだろう。

独特の形状をした瓶、中に入ったビー玉。

夏の風物詩として、古くから日本人に親しまれている炭酸飲料。

サイダーやコーラより、やっぱりこれが日本に馴染んでいるように思える。

 

レモネードが訛って、“ラムネ”と称されるようになったらしく、

元々はレモンやライムの果汁と砂糖で作られた炭酸飲料。

まだ缶やペットボトルのなかった時代なので当然瓶詰め。

炭酸ガスを利用して密封するために、くびれのある独特の形状をした瓶が用いられ、

栓の役割としてビー玉が用いられている。

 

自分が小学生の頃は、まだまだ駄菓子店がたくさんあり、

その軒先で必ずと言っていいほど、ラムネが売られていた。

ラムネの冷蔵庫の上には、開栓のための道具(正式名称が判らない)が吊るされていた。

酒店でもラムネは売られていて、そこには栓抜きと一緒にぶら下がっていた。

 

酒店の裏には一升瓶やビール瓶とともに、回収したラムネ瓶が置かれていた。

瓶はリサイクルされるため、ラムネ瓶は牛乳瓶と同じように、飲んだその場で返さなくてはいけなかった。

すっごい悪ガキだった自分の従兄が、酒店に忍び込み、

ラムネ瓶のコンテナを近くの線路に運び出し、

中に入っているビー玉欲しさに、瓶をレールに打ち付けて割っていて、

警察沙汰になったという話を叔母から聞いたことがあった。

 

 

そうそう、ビー玉といえば、最近の子どもは遊ぶことも無かろうが、

自分が小さい頃はメンコ(地元では“パッチン”と呼んでいた)とともに、

ビー玉遊びも主流で、それをたくさん持っていることがステータスでもあった。

従兄の例は珍しいことでもなく、ラムネ瓶のビー玉を狙った子どもたちの悪さはあちこちであったようだ。

 

ラムネはレモネードのことなので、本来はキリンレモンやスプライトのように、

レモンやライムなど柑橘味であるべきだろうが、最近は色んなフレーバーのラムネが発売されている。

とくにご当地ラムネが人気で、各地の銘菓や名産物などがラムネのフレーバーになり、

なかにはカレーだのキムチだの牛タンだの驚きのフレーバーも・・・。

 

 

福岡県東峰村にある道の駅で、以前から売られていたご当地ラムネがある。

ご当地ラムネと呼ぶのは少し違う気がするが、古くから親しまれているであろう老舗のラムネ。

大分県日田市にある味噌醤製造メーカー、まるはら(原次郎左衛門蔵)が販売している、虹色ラムネ

日田市に近いことから、東峰村の道の駅で売られているのだろう。

その名のとおり、カラフルな色をした数種類のフレーバーのラムネが販売されいる。

バラ売りもされているが、6本パックになっているものが買い求めやすい。

老舗の味噌・醤油の製造メーカーが、なぜかラムネも作っている。

パックには「味噌」「醤油」「ラムネ」と書かれていて、

最初この商品を見たとき、味噌味,醤油味のラムネなのかと驚いたものだ。

 

 

 

フレーバーは色ごとに異なる。

レモン,オレンジ,アップル,メロン,グレープ,ピーチなどのフルーツ。

そしてハワイアンブルーとプレーン?がある。

虹色といいつつ、七色・・いや七味以上のフレーバーがある。

これまで何度か飲んできたものの、先日久しぶりに売場で新しい商品を見つけた。

これは飲んでみらんば!

せっかくなので、この際全商品を揃えて飲んでみることにした。

 

 

“天領日田”の文字がまばゆい!

 

古き良きラムネ。

最近の炭酸が強く味も濃い炭酸飲料と比べると、そりゃ淡泊だし、

それぞれのフルーツの風味もかなり微妙で物足りない。

200mlという内容量も少ないといえば少なくて物足りない。

だけど、なんだかノスタルジックで美味しく感じる。

 

 

最近の子どもはラムネの開け方を知らないんだよな。

うちの息子も判らないでいた・・・。

ビールの栓抜きの使い方を知らない若いひとも居るそうだし、

コーンビーフの開け方、缶切りの使い方、牛乳瓶の紙ブタのはぎ方も知らないんだろう。

 

ラムネ、有名どころではハタ鉱泉や友桝飲料のものが、スーパーなどで売られているが、

やっぱりどちらの商品も、大手メーカーの作る炭酸飲料と比較すると物足りなさは否めない。

逆に、あの美味しくないサンガリアのラムネの方が美味しく感じるほど。

やっぱり昔ながらの企業の作るラムネは、現代人からすると物足りなく感じるのかもしれない。

こういうのは炎天下のなか、グビッとやるから美味しいのかもしれない。

 

 

 

そんななか、今回初めて見た商品。

ラベルに“島ラムネ”とある。

何味なのかと思うと、島みかんとある。

奄美諸島とも書かれてあり、販売者はJAあまみになっている。

なるほど、委託されて日田のメーカーが製造しているのだろう。

自社ルートでもそれを販売しているっていうわけね。

 

さっそくこれを飲んでみると・・・。

これは美味しい!

強めのみかんの酸味が効いていて美味い!

昔のキレートレモン並の酸味の強さ。

常夏の奄美でこれを飲めば、さらに美味さは倍増することだろう。

 

この虹色ラムネ、おそらく大分県の日田市内や、

福岡県の朝倉市,東峰村あたりの特産品売場などで購入できると思う。

近くに寄ったときは、ぜひお試しあれ。

通販もやっているようだ。

40以上の方は、なつかしい味に出会えること間違いなし。

開けるときの中身の吹き出し、ビー玉を避けながらのラッパ飲み、

缶やペットボトルとは異なる楽しさを、今の子どもらに体験させるのもいい。

本来は鹿児島の奄美名産として売られているのだろうが、島ラムネは本当においしい。

 

溜まった瓶、どうしよう・・・。

返さなくてもいいのかな?

プラスチック部分は簡単にはずせ、ビー玉も取り出せて分別しやすい構造になっている。

 

こうやって並べると、きれいだ。

このまま飾っておきたいくらい。

 

 



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