よろず戯言

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君の名は。

2017-02-07 01:30:24 | 映画

先日、仕事帰りに映画を観てきた。

空前の大ヒットで話題のアニメ映画、"君の名は。"だ。

メインキャラクターの声優を務めるのは、神木隆之介上白石萌音のふたり。

監督は、若手アニメ作家、新海誠氏。

キャッチコピーは、"まだ会ったことのない君を、探している。"

 

パンフレット購入しようとしたら、スタッフに「第一弾と第二弾どちらですか?」とか訊かれた。

ロングラン上映で、パンフレットの第二弾が発売されていた。

写真のものは第一弾。

 

昨年の8月に公開された映画。

なので、おそらくその1・2ヶ月前には、速報や予告編などで本作品のことを知ったと思う。

高校生の男女の体が入れ替わってしまうというストーリー。

それを観て当初、あの名作、大林宣彦監督の"転校生”のアニメ・リメイク版か。

単純にそう思った。

数年前、同じく大林監督の名作、"時をかける少女”も、細田守監督でアニメリメイクされていたし、

この"君の名は。”も、"転校生"のアニメリメイクなんだと思い込んでいた。

大して興味もなく、どうにも最近のアニメのタッチが好きになれず、完全にスルー。

そんなわけでチラシすら取ってもいなかった。

 

 

ところが、ものすごい人気。

どんどんと塗り替えられる、観客動員数,興行収入。

動員ランキングでも、ずっと上位に居座ったまま。

日本のみならず、海外でも大反響。

リアルではまったく居ないのだけど、ネットでの付き合いのある方々の観たひとの反応。

それに、観た人のブログの感想記事を読むと、どうやら転校生のリメイクじゃあない・・・?

気になり始めたものの、でも所詮アニメ。

今さら観なくてもいいか・・・。

これより他に観たい映画はもっとある。

 

 

・・・しかし。

ロングラン上映が続く。

シン・ゴジラが終了しても、君の名は。はまだ続いている。

上映回数も減らない。

動員ランキングも常に上位のまま。

リピーターも多いが、初見のひともどんどん増えているという。

観たひとたちに薦められたり、周りの話題に興味を抱いたりして、

ふだんアニメ映画なんか観ないひとも、どんなものかと観てしまうようだ。

まだだ、まだ観らんよ!

 

 

ところが、観に行くと決めたきっかけがあった。

自分がある方のブログで、君の名は。ではないけれど、あるアニメ映画の記事にコメントしていた。

「ストーリーにはすごく興味あったんだけど、アニメが嫌で観ませんでした~」

みたいなコメントをしていた。

そのコメントへ、そのブログ主さんから返信があり、

「第一印象や先入観で作品を敬遠してしまうのはもったいない」と。

この方も当初敬遠していたという、"君の名は。"のことにも触れられていた。

そうだな・・・アニメ絵に抵抗あるからって、敬遠するのはもったいないかもなあ。

作品そのものよりも、この人気っぷりが気になって仕方なかったのは確か。

こりゃいっちょ観に行きますか!

 

 

もう公開から半年近く経っているので、

いつも書くようなストーリーのあらすじなんかは割愛。

率直に感想を。

まあまあ面白かった。

観て良かった。

とはいえ、ここまで人気なのは、ちょっと理解できないかなあ。

 

 

テンポがいい。

場面の見せ方が巧い。

音楽を一組のアーティストで一貫しているのがいい。

SFテイストの程よい難解さ。

声優さんが巧い。

中学生以下には難しいだろうな。

この監督と自分、歳3つしか違わない・・・すげえな、おい!

 

 

"タキ”って、バアちゃんの名前やがな・・とか、

三葉の住んでいた田舎の風景を観て、これは長野だ!長野に違いない!!

・・・と思ったら、"高山ラーメン"って出てきて、なんだ飛騨か・・・岐阜じゃん。

しかし、いい線いっていたな!とか自画自賛してみたり、

俺が入れ替わったら、スマフォの使い方知らんから、やべえなとか、

自分の・・いや他人のだけど、自分のおっぱい、あんな触るかね?とか、

3年のズレだからいいけれど、20年,30年とかズレてたらやばいだろうなあ・・・

ようやっとめぐり会ったら、おばちゃんだった!とか、

女子高生が素足でぶどうを踏んで作ったワインなら、おいしく飲めるけれど、

いくら女子高生でも、口からオエーッって出したごはんで作ったお酒はちょっと・・・とか、

観ながら、しょうもないことばかり考えていたあたり、あまり真剣に観ていなかったかもしれない。

 

 

しかし、どうなんだ?

どうなるんだよ!?

で、どうなっちゃったんだよ!!?

めまぐるしい展開にも関わらず、どんどん先が知りたくなる。

物語の世界にグイグイ引き込まれていったのも事実。

個人的に好みではないけれど、ラド・・(読み方がわからない)ってバンドが好きなら、

その効果的な音楽も相まって、完全に引き込まれてしまうだろう。

 

 

細部まで美麗に描かれた圧倒的なクォリティの絵に、

そのシーン,キャラクターの心情にマッチした音楽。

そして、ズレた時系列で同時進行する物語。

なにもかも巧いなあと感心させられた。

これ観ないでいたら、本当にもったいなかった。

観て良かった。

 

 

そうそう、スクリーンに入ってびっくりしたのが、客が大人ばかりだったこと。

10代20代の人に支持されていて、それ以上はアニメオタクくらいだろうと思っていた。

ところが、遅い時間の上映ということもあったが、

周りを見る限り、学生らしき若者はひとりもおらず、30代~60代の大人ばかり。

なかには、70いってますよね?って老夫婦まで。

こんな大人のひとも若者向けみたいなアニメを観るんだ・・・。

子どもや甥姪たちと一緒に、ポケモンとかディズニーアニメは観ていたけれど、

そうじゃないアニメ映画、ひとりで鑑賞したのも初めて。

これまで敬遠してきて、こういった実情を知らなかった。

 

 

映画が終わり、自分の後ろに座っていた30前後のカップル。

「リピーターが多いの納得するわ!」

映画が良かったようで、興奮気味にそんな会話をしていた。

このカップルもまた、二度三度観ちゃうのかしら?

また観たいと思うけれど、またスクリーンで・・とまではいかないかなあ。

他にも観たい映画たくさんあるんで、同じ作品を複数回観る余裕がないというのも現状ではあるが。

DVD出たら買うかな。

 

 

いやあ、あのコメントで観に行く決心してよかった。

これからは毛嫌いせずに、アニメ映画も観ることにした。

で、仕事帰りに君の名は。を観た翌日には、さっそくまた別のアニメ映画を観たのでした。

 

 

 



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